純文学5誌総合スレ 第132巻目 (674レス)
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180: 09/12(木)21:58 ID:iHjD1s2x(2/2) AAS
暗号の子(宮内悠介)文學界10月号
【ネタバレ注意(エンタメ小説につき)】
主人公の女性はASD(自閉症スペクトラム)。
学歴は中卒で、今は投資で儲けたお金で一人暮らししている。
月1回カウンセリングに通うだけの孤独な生活だが、楽しみはVRゴーグルをつけて、3DのクローズドなSNSをやること。
そのSNSは、ASDの自助グループでもある。
SNSのメンバーは数十人くらいしかいなかったのだが、あるメンバーが目白駅で無差別殺人を起こす。
世間では事件後、そのSNSがオウム真理教のようなカルト集団だとみなされるようになった。
事件には無関係のはずなのに、主人公は警察の家宅捜索を受けて、逮捕されてしまう。
釈放された主人公は、インフルエンサー活動をしてちょっとした有名人になるが、すごいバッシングをされて、身の危険を感じる。
実は主人公の父親もASD。ITエンジニアだったが、妻(主人公の母)はアル中になって自殺してしまった。
そしてふだん会わない父の訪問を受け、若い時、父親もまた同様にインターネット上でアナーキスト的な活動をしていたことを告白される。
今、主人公は警察から護衛されているが、父は警視庁にもコネがあるので、そのおかげらしい。
アンチがそのSNSを乗っ取ろうとするが、父はSNSのプログラムの脆弱性を利用して、それを阻止する。
主人公は、自分の居場所となるような新しいSNSを作ろうと、活動を再起動させたのだった。

エンタメ小説です。
NETFLIXで映像化すると面白そう。
ただ原稿用紙100枚程度の作品なのに、長編小説なみの展開があるので、テンポが速く感じた。
これは単行本1冊の分量で書き直してほしいです。
そうしたらベストセラー&NETFLIXでの映像化間違いなし!
今後に期待です。
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