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【PSPでも】高木順一朗part3【ティンときた!】 (1001レス)
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SS再掲/やよい・1
2009/06/07(日)22:01
ID:EBfzt93aQ(4/8)
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531: SS再掲/やよい・1 [sage] 2009/06/07(日) 22:01:19 ID:EBfzt93aQ 「やれやれまいったな」 空を見上げて途方にくれる。そして、そのままさほど速いわけではない雲が流れていくのを見つめていた。 雲が視界から消えた頃、首が疲れたので顔を下ろす。決して暇なわけではない。仮にも私は芸能事務所の社長だ。 最も現時点では本当に芸能事務所とは名ばかりの様な状態なのだが…。 『アイドル候補生ばかりが増えすぎている』 事務員の音無君や事務員兼アイドル候補生の律子君にそう言われ、 それならばと彼女達をトップアイドルへと導くプロデューサーを探しに来たのだが… 「見つからんなあ…」 私とてそう簡単に見つかると思ってはいなかったが、見つかる気配すら全く感じられない。 こうも先行きが見えないとは流石にガッカリドンヨリだ。と言うわけで、私は公園で途方にくれていた。 思えば今いる候補生の彼女達も道端でスカウト、というのは少なかったな。 私にはあまりスカウトは向いていないのかもしれない。人を見る目には自身があるのだが…。 しかしこのまま帰るわけにもいかん。なんせ公募することを提案してきた音無君や律子君を押し切って会社を出てきたのだ。 『我が社のアイドル候補生を任せる人物。しかもその最初の一人ともなれば、最大限の信頼を置ける人物にしたい。』 そう言って、私自らが出来る限り自然な形で人を見てと思い会社を出てスカウトに出てきたのだ。 短い間とはいえ方々を回り、様々な人を見てきたがどうにもアイドル候補生のときのようにピーンと来ない。 ああいって出てきた手前簡単に帰るわけにはいかない。しかし見つかる当てもない。 これからどうしたものかと、私は再度空を見上げ再び雲の観察を始めた。 「あ、あのう」 雲の形からそれぞれ似た物を連想して遊ぶのに飽き、位置的に近い雲に番号を振ってレースを始めた所で、 不意に視界の外から響いた声によって、私の意識は急に地上界に戻された。 見ればそこにいたのは小さな女の子だった。細身で小さく、顔も幼い。 小学生だろうか?頭の後ろで二つに結った髪の毛が印象的だった。 「なにかね?」 「えーと、お腹が減ってるならこれどうぞ!」 少しためらってから彼女が両手で差し出したのは、 やたらと右手に自身がありそうな機械的なキャラクターが描かれたキラキラした彩色の細長い袋。 袋を見れば一目で分かるほどのメジャーな菓子、『んまぁ〜い棒』だった。 「お腹?私がかね」 「えっと、さっき上を見ながらお腹が鳴ってたんでお腹減ってるのかな〜と思って」 どうやら自分でも気付かないうちに腹が鳴ってしまっていたらしい。 そういえば昼を食べていなかった。流石の私も少々恥ずかしい。 「あの、家のお父さんもよく仕事クビになっちゃいますけど、すぐに次の仕事見つかるんです」 彼女はいきなり家の事情を語り始めた。何を言っているんだ? 「だから、あまり落ち込まないで頑張って下さい!」 …どうやら私は失業者だと思われているようだ。 確かに先ほどの私は実に暗いオーラを醸し出していたし、今日は平日だったのでそう思われても仕方ないかもしれないが…。 自分がそのように見られていたことに少々落ち込んだ。 しかし、不思議なことにこの少女に話しかけられているとそのような気持ちも直ぐに晴れてくるようだった。 ―――この娘は、いいかも知れない…。 あまり活舌が良くないのか、彼女のほんわかとした雰囲気もあって話し声がすべて平仮名で聞こえてきそうだったり、 この様子では歌唱力もそう高くはなさそうだが、その辺はレッスンで鍛えればいいし、 たとえそこまで高くなくてもアイドルはそれだけではない。 この娘の場合あの雰囲気を表現できればそれが十分な武器となるだろう そんなことを少し考えたが、プロデューサーも見つからずまた新たな候補生を連れて事務所に戻ったとしたら…。 律子君の説教コースは確実だろう。音無君は、何も言わず笑っているかも知れんな。余計怖いが…。 「私は別に仕事が無いわけではないよ。今も実は仕事中でね」 「お仕事中…?へーそうなんですかぁ」 彼女は素直に感心している。うむ、実にいい娘だ。 http://tamae.5ch.net/test/read.cgi/gamechara/1234910310/531
やれやれまいったな 空を見上げて途方にくれるそしてそのままさほど速いわけではない雲が流れていくのを見つめていた 雲が視界から消えた頃首が疲れたので顔を下ろす決して暇なわけではない仮にも私は芸能事務所の社長だ 最も現時点では本当に芸能事務所とは名ばかりの様な状態なのだが アイドル候補生ばかりが増えすぎている 事務員の音無君や事務員兼アイドル候補生の律子君にそう言われ それならばと彼女達をトップアイドルへと導くプロデューサーを探しに来たのだが 見つからんなあ 私とてそう簡単に見つかると思ってはいなかったが見つかる気配すら全く感じられない こうも先行きが見えないとは流石にガッカリドンヨリだと言うわけで私は公園で途方にくれていた 思えば今いる候補生の彼女達も道端でスカウトというのは少なかったな 私にはあまりスカウトは向いていないのかもしれない人を見る目には自身があるのだが しかしこのまま帰るわけにもいかんなんせ公募することを提案してきた音無君や律子君を押し切って会社を出てきたのだ 我が社のアイドル候補生を任せる人物しかもその最初の一人ともなれば最大限の信頼を置ける人物にしたい そう言って私自らが出来る限り自然な形で人を見てと思い会社を出てスカウトに出てきたのだ 短い間とはいえ方を回り様な人を見てきたがどうにもアイドル候補生のときのようにピーンと来ない ああいって出てきた手前簡単に帰るわけにはいかないしかし見つかる当てもない これからどうしたものかと私は再度空を見上げ再び雲の観察を始めた ああのう 雲の形からそれぞれ似た物を連想して遊ぶのに飽き位置的に近い雲に番号を振ってレースを始めた所で 不意に視界の外から響いた声によって私の意識は急に地上界に戻された 見ればそこにいたのは小さな女の子だった細身で小さく顔も幼い 小学生だろうか?頭の後ろで二つに結った髪の毛が印象的だった なにかね? えーとお腹が減ってるならこれどうぞ! 少しためらってから彼女が両手で差し出したのは やたらと右手に自身がありそうな機械的なキャラクターが描かれたキラキラした彩色の細長い袋 袋を見れば一目で分かるほどのメジャーな菓子んまぁい棒だった お腹?私がかね えっとさっき上を見ながらお腹が鳴ってたんでお腹減ってるのかなと思って どうやら自分でも気付かないうちに腹が鳴ってしまっていたらしい そういえば昼を食べていなかった流石の私も少恥ずかしい あの家のお父さんもよく仕事クビになっちゃいますけどすぐに次の仕事見つかるんです 彼女はいきなり家の事情を語り始めた何を言っているんだ? だからあまり落ち込まないで頑張って下さい! どうやら私は失業者だと思われているようだ 確かに先ほどの私は実に暗いオーラを醸し出していたし今日は平日だったのでそう思われても仕方ないかもしれないが 自分がそのように見られていたことに少落ち込んだ しかし不思議なことにこの少女に話しかけられているとそのような気持ちも直ぐに晴れてくるようだった この娘はいいかも知れない あまり活舌が良くないのか彼女のほんわかとした雰囲気もあって話し声がすべて平仮名で聞こえてきそうだったり この様子では歌唱力もそう高くはなさそうだがその辺はレッスンで鍛えればいいし たとえそこまで高くなくてもアイドルはそれだけではない この娘の場合あの雰囲気を表現できればそれが十分な武器となるだろう そんなことを少し考えたがプロデューサーも見つからずまた新たな候補生を連れて事務所に戻ったとしたら 律子君の説教コースは確実だろう音無君は何も言わず笑っているかも知れんな余計怖いが 私は別に仕事が無いわけではないよ今も実は仕事中でね お仕事中へーそうなんですかぁ 彼女は素直に感心しているうむ実にいい娘だ
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