[過去ログ] ロック名盤100選 第2板 (1002レス)
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143: 2023/07/29(土)23:38 ID:PlCNMFhH(1/9) AAS
948名盤さん
2023/04/08(土) 21:27:03.43ID:/99hq37w
>>754 の続き♪

あぶらだこ「亀盤」とユニヴェル・ゼロ「UZED」がロックの最高峰となるって説明をどうしようか考えあぐねてたら、特別枠として残してたコレを入れ忘れてたw

マルテンの「建築家の腹」サントラと、同じくマルテンの Instrumental Songs は、必ず前者を先に聴いてから、後者を聴くべきなんですな

交響曲サントラとして発表された前者を、何度か名前を出してる、ユニヴェル・ゼロの超絶シングルリード奏者 Dirk Descheemaeker が1人ソプラノとアルトの多重録音で「再現」してるんだけど、
コレも後に貼るユニヴェル・ゼロの Presage を管弦楽だけでカバーしてる ALTO ROCK ORCHESTRA と同様に、限定された声部だけで再現する事で元の楽曲の精緻なメカニズムが浮かび上がる、という構図となってます

Wim mertens
117・The belly of An architect
省3
144: 2023/07/29(土)23:39 ID:PlCNMFhH(2/9) AAS
953名盤さん
2023/04/08(土) 21:59:23.46ID:/99hq37w
>>948 >>949 の続きで、先ずは「亀盤」

あぶらだこは木盤(その前のADK盤も)青盤が後追いだったんで、リアルタイムで聴いたのは亀盤からだったけど、鮮烈でしたねぇ・・・

中学のころ徳間ジャパンから「レーベル・インコーポレイテッド」というタイトルでその時点までの日本のインディ/インディからメジャーに移ったバンドの曲をまとめたアナログ二枚組コンピが出たんでカタログ的な期待をして買ったんだけど・・・
大半が当時UKパンク/ハードコアパンクの真似事してるバンドの曲ばかりの中で、ハッキリと光って聴こえたのが P-Model と Phew と、あぶらだこの「パラノイア」だった

まるで聴いた事が無い様な曲想と歌詞と歌唱だったんで、ちょうどCD化されたばかりの「パラノイア」収録の1st木盤を買ったら、「パラノイア」以外はまるで違う曲想と歌唱で期待を大きく裏切られたけど、ほぼ初めて体験した変拍子ロックが、
これまた初めて聴く様な独特の和テイストで鳴ってて、世界が違って見えましたねぇ・・・

その後すぐにアナログで2nd青盤を買った(コレはメジャーリリースだった1stの木盤と違って完全自主製作だったんでCD化は数年先だった)んだけど、コレもまたロックを三十年以上は更新したまんまエピゴーネンなんて生まれ様が無い特異性の塊・・・
単なる変拍子じゃなくって、1曲の中で奇数拍子のクロスリズムがどんどん入れ替わってあっという間に終わる、というのがアルバムに詰まってる怪盤
省3
145: 2023/07/29(土)23:40 ID:PlCNMFhH(3/9) AAS
954名盤さん
2023/04/08(土) 22:01:59.29ID:/99hq37w
>>953

>>953 の続き

ヒロトモの歌唱と声に拒絶反応が出る人も居るだろうけど、日本人ならば全員が懐かしさと憧憬を憶えてしまう様な言葉と音が、他の誰であっても不可能なアグレッションと共にロック楽曲として構築されてる奇跡の様な名盤です

やっぱり言葉で書き著すのは不可能だわw

コレを差し置いてゼロの「UZED」がロックの最高到達点だとするのは ↑ の理由で、日本語のネイティブ話者/日本で生まれ暮らしてる
若しくは日本民族の中に刻まれてるモノが無いと芯からの感応は不可能な筈で、やはり音楽が全世界的に普遍的な芸術としての完全性を発揮するには、
どの言語話者にも伝わる為の抽象言語である音と音節のみによって構築されてる必要性が有り、言葉として独立した意味を持つ具象言語での歌唱を含めた音楽を
「世界最上」とするのは正しくないだろうという事です
省3
146
(1): 2023/07/29(土)23:41 ID:PlCNMFhH(4/9) AAS
975名盤さん
2023/04/08(土) 23:42:47.10ID:xjfwIZDj
>>955 の続き♪

さて、その抽象言語だけで構築された、>>715 の冒頭に書いた通りのロック音楽の最高到達点である Univers Zero の UZED ですが・・・

今まで何度か試みたけど、そもそもこの音楽を構成してる抽象言語の意味の連なりに感応出来るのって、恐らくは20代前半までだから、この板住人相手じゃキビしいねぇ・・・

出来の良いスピーディな漫才ってあるじゃん?あぶらだこのアルバムは複数のそれがアルバム一枚分、最初から淀み無く次から次へと続いて終わるんだよ

変拍子まみれで意識し難いがパンクベースのロックであるあぶらだことは違い、UZED の場合は「漫才」ではなくって、やはりプログレッシブロック一般やクラシックの様にメインテーマ旋律に幾つものグライダーを用意して、
山あり谷ありのリズム展開に合わせて可変させていく、という「演劇」の筋立て、「ストーリー」になってんのね
省7
147
(1): 2023/07/29(土)23:41 ID:PlCNMFhH(5/9) AAS
976名盤さん
2023/04/08(土) 23:45:17.91ID:xjfwIZDj
>>975 の続き♪

以前ジョンゾーンのネイキッドシティ(だったかな?兎に角ゾーンの高速ガチャガチャ転換ジャズのアルバムだったw)やクリムゾンの「RED」をプログレ或いはロックの名盤だと推してる奴と話したんだけど、
ゾーンの当時の作風はほとんど全部がそうなんだが、激速ハードコアジャズパートと、メロウだったりムーディなパートに急速転換されるってワンパターンばかりで「ストーリー」も「カラクリ」も無いのよ・・・
それに強いインパクトと面白さ楽しさを感じられるならば、その価値観自体は否定しないんだけど、運動神経と超絶的な演奏能力アンサンブル力の高さを見せつけてるだけで「作曲された作品の力」でも「創造性の高さ」でも絶対にないわいなw

次に一般的には名盤の誉れ高い「RED」に限らず、クリムゾン作品全般がそうなんだけど、俺自身が名曲だと思ってる「RED」や「太陽と旋律」その他でも、曲の冒頭から中盤までの素晴らしさのまんま終わればイイのに、
後半にインタープレイやら無駄なパートを接続しちゃうのね・・・
メインテーマ旋律を上手に可変させて展開してアウトロまで着地する、という構成になってないの・・・
ただ単に、意味性が追えないままに接続される「違うオハナシ」「ピタゴラのゴールに辿り着く為の動作をしない、無駄なカラクリ」を聴かされる事になる
省5
148: 2023/07/29(土)23:44 ID:PlCNMFhH(6/9) AAS
977名盤さん
2023/04/08(土) 23:47:20.12ID:xjfwIZDj
>>976 の続き♪

さて改めて「UZED」なんだけど、その音と音、パートとパートの繋がりの抽象的な意味が一瞬も損なわれない事と、それが「ピタゴラ」のカラクリとして完全に機能してる、という事が先ず一点

次に、そのカラクリにストーリーの「伏線」として、ウッドブロックやカナモノ等パーカッションの音や、それまで同じ演奏の反復だったのに、一度だけ半音下げるサックスが、次の展開の為のフックとして働いてる、という音の配置・アレンジの細かさと正確さ、ですよ

イントロの一音が決まった瞬間に、全てのパートの構成とその音の配置や装飾音のアクセントまでが決定されてしまってるんだと、
その音楽楽曲は元々その形を持ってこの世の何処かに存在していたのが発掘されただけなんだと思わせる程の精緻精密な合理性整合性がUZの4th・UZEDの凄さなんですよ・・・

UZEDというアルバムはトータルで聴かないと意味が無いので、代わりにコレを貼っておく
省7
149: 2023/07/29(土)23:46 ID:PlCNMFhH(7/9) AAS
( ↑ の続き)

当時のレコメンテッドレーベル日本支部のイースタンワークスからリリースされたミニアルバムの一曲目であるコレは次の4th・UZEDの、特に1曲目とラスト5曲目の習作的な造りになってる

そのUZEDの1曲目と5曲目は終盤に爆縮レンズの作動と核爆発を思わせる程の音の密度と凝縮を持つカタルシスが起こるが、それを超えるモノはクリムゾンにもマグマにも創り出せてない

例えて云えば核ミサイルを組み上げて発射し標的地で爆縮・爆裂する所までを音で再現してる様な楽曲で、その終盤の核爆発に至るまでの曲の流れは完全オートメーションで核ミサイルを組み上げる精緻精密な製造ラインみたいなモノです

余分も不足も無く、必要な材料(音)とパーツ(パート)と工程(楽曲構成・接続とその順序)がすべて完璧に配置され動作しないと、爆縮・爆裂しない
省6
150: 2023/07/29(土)23:47 ID:PlCNMFhH(8/9) AAS
( ↑ の続き)

これも何度か書いたけど、このアルバムはモノトーンに抑えたプロダクションで、この様な精緻な音楽を聴き慣れてなかった俺には、最初は暗めのフュージョンにしか聴こえなかった
それが幾度か聴いた時、「何度も聴いてるうちに、徐々に」ではなく、一瞬でそれ等楽曲の音とパートの連なりの抽象的な「意味」、一つ一つの音とパートの役割、が分かってしまったんだな
コレはホントに雷に撃たれた様な衝撃でしたねぇ・・・今まで聴いてきたどんな音楽でも味わえなかった「分かる!分かった!!」という刃物が物理的な身体に刺し込まれた、という表現しか出来ません・・・

この様な音楽体験をしたのは後にも先にもコレ一度きりで、それ故、間違いなく20世紀の全ての芸術の中でも最高傑作されるストラビンスキー「春祭」と並べて称されないのは、単に認知度の問題でしかない、
即ち自動的にロックの最高傑作である、と確信を持って言い得るワケです

983名盤さん
2023/04/08(土) 23:59:33.33ID:xjfwIZDj

>>977 はナンバリングを忘れてたw
省9
151: 2023/07/29(土)23:52 ID:PlCNMFhH(9/9) AAS
993名盤さん
2023/04/09(日) 00:22:02.90ID:Hx2KRLHF
>>983

番外で、>>729 等で何度も何度も書いてる、ロック楽曲の定義/ロック楽曲とはナニがどうなってなければならないのか?という事を視覚的感覚的に分かる方法として、
アンジェイ・ズラウスキーの「ポゼッション」という映画作品を推しておきます♪

どの様な状態になりたくてロックを聴くのか?聴く者をどういう状態にする為にロック楽曲を創るのか?

という目的は、この映画で監督が観客に対して「そうしよう、そうしてやろう」と目論んでいる事と同じです

間違っても、楽器構成や特定のリズムやコードやメンバーの人種や髪型ファッションによって規定されるのではなくて、
「その作品に触れる事で、どうなりたいのか?その作品に触れる者をどうしたいのか?」が問題なのよ
省3
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