[過去ログ] 2chで長年荒らしを続けていたK5の本名&住所特定 (1002レス)
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139: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2015/12/22(火)08:52 ID:0T54lb+5a.net(13/70) AAS
聖女の戸締り4
あれは絶対に幽霊だった――。川内豊はもう大分暗い階段を登りながら、思い出したくも無い昔の記憶を脳裏から追い払えないでいた。
小学校にも上がらない子供の頃、たった一人で留守番していた時に見た白い女。あれから部屋の電気を付けたままでしか眠れなくなった事は、幼馴染の松串ゆかりしか知らない秘密だった。
こんなトコ早く帰ろう……。二階に上がりすぐ左手にある部屋に入ろうとした豊の耳に、小さく木のきしむ音が聞こえた。目だけを動かすと、廊下の突き当りの部屋の扉がゆっくりと閉まろうとしている所だった。
ごくりと唾を飲み込む。扉は小さく隙間を残して止った。しばらく凝視してから足を踏み出したのは、むしろ何も居ない事を確認したいからだった。
扉の前に立つ。部屋の中には窓がないのか、廊下の薄明かりで開いた隙間に白いタイルが床に見えるほかは、真っ暗だった。
暗い部分に入ると死ぬ。そんな気持ちで豊は廊下に立ったまま、扉の根元を押して開いた。
「風呂……?」
白い浴槽の端が薄闇に浮かび上がる。恐る恐る内側を覗き込もうとした豊の足首に冷たい帯が巻かれたのはその時だった。
帯じゃなくて手だと分かったのはさすられたからで、それが女の手だと分かったのは、扉の影から上半身を乗り出して、床にはいつくばって、髪の毛が蜘蛛の足のように床にへばりつき白い背中が――。
女の舌がズボンの下からすねを舐め上げた。
人間大の鉄球が転がり落ちるような音を立てて階段を降りていくのを聞きながら、真夜は手を付いてショーツ一枚の身体を起こした。
ゆかりから聞いていた豊のトラウマを利用したのだが、正直今のはかなりやばかったと思った。心臓は壊れたみたいに鼓動を打ち続け、軽く触れただけで震えがくるほど肌が熱く敏感になっているのが分かった。
全裸一歩手前の格好で四つんばいで音を立てないように、写真の部屋に戻る。ソファーの陰に脱ぎ捨てた服を着る前に、一階から声が聞こえた。
「豊? しょうがないな」
最後の一人、眼鏡の秀才、村井裕樹の声だった。足音が裏口の方向に向かっている。
帰るんだ――。真夜の顔がぱっと晴れた。部屋の中に低いくぐもった音が響いたのは、そんな時だった。数秒の間、真夜はそれが何の音か分からなかった。
視界の中でチカチカと瞬く光。テーブルの上で震えている携帯だと気付いた目の前で、斜めにかしいだテーブルの端からそれはすべり落ちた。
物音を聞いた気がして、村井裕樹は立ち止まった。
眼鏡の奥の瞳を伏せて考えた後、裕樹は食堂の入り口から二階に向かって声をかけた。
「……すみません、どなたかいらっしゃいますか?」
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