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279: 2020/12/03(木)04:35 ID:U9IYwh900(2/4) AAS
>>48
著者は時々トルストイ「戦争と平和」のように独自の歴史観や視点を書いてて
その一部を貼ります・・・興味あったら読んでみてください
第一巻が戦争と平和のように複雑な人間関係が出てくるし
各場面が頻繁に飛ぶので難渋しますが
第二巻で徐々に流れが把握できるようになり
最終巻(第三巻)は一気呵成に読めると思います
全体主義の暴力の大鍋の中で人間性は変化するのだろうか、他のものになったりするのだろうか。
人間は自由でありたいという本然の希求を失うことがあるのだろうか。
これに対する答えに、人間の運命と全体主義国家の運命とがかかっている。
人間性そのものが変化するというのならば、それは国家による独裁の全面的、永久的勝利を約束する。
自由に対する人間の希求に変わりはないというのならば、それは全体主義国家に対する判決となる。
ワルシャワ・ゲットーの偉大な蜂起、トレブリンカとソビボールの蜂起。
ヒトラーにより隷属させられた数十の国において燃え上がった広範なパルチザン運動。
スターリン後の一九五三年のベルリンでの蜂起と一九五六年のハンガリーでの蜂起。
スターリンの死後に見られたシベリアと極東のラーゲリを席捲した蜂起。
同じ時に起きたポーランドでのサボタージュ。思想の自由の弾圧に反対して
多くの都市で起きた学生の抗議行動。多くの工場におけるストライキ。
こうしたすべてが、人間本来の自由に対する希求が根絶やしにはされないことを示した。
自由に対する希求は鎮圧された。しかし、存在し続けている。
奴隷状態に貶められた人間は、運命によって奴隷となったのであって、
その本性によってなったのではないのである!
自由に対する人間の自然な希求は根強く、弾圧はできるが、根絶はできない。
全体主義は暴力を手放すことができない。 暴力を手放せば、全体主義は死ぬのである。
直接的あるいは偽装されたかたちで永遠に続く絶えざる圧倒的暴力が全体主義の基礎である。
人間は自らの意志で自由を放棄することはない。
この結論のなかにこそ、われわれの時代の光、未来の光がある。
人生と運命 1
ワシーリー・グロスマン著 齋藤紘一訳 (みすず書房刊)P314-315より
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