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【まどか☆マギカ】杏子×さやかスレ34【杏さや杏】©2ch.net (177レス)
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娘への愛、父への孝心3
2017/06/18(日)20:58
ID:fd9p1Jkd0(3/13)
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99: 娘への愛、父への孝心3 [sage] 2017/06/18(日) 20:58:13.92 ID:fd9p1Jkd0 「正直に答えてくれ」 彼は無表情のまま杏子に向き直って言った。 「きみのその魔法は一度きりのものなのか?」 「え…………?」 「同じ相手に何度も使えるのか? それとも一人に対して一度しか使えないのか?」 「使える……と思います。やったことはないけど、多分…………」 「そうか。じゃあもうひとつ」 彼の声はより低く、より暗く、より冷たくなった。 「もしお母さんも僕もこのことに気付かなかったら、その魔法を使い続けていたかい?」 彼女は小さく頷いた。 彼はため息を吐いた。 「お父さん……?」 さやかが恐る恐る声をかけた。 こんな奴は追い出せ、とでも言い出すのではないかと彼女は恐れた。 「残念だけど、”きみ”をこの家に”置いておく”ワケにはいかないな」 「待って、あなた! 杏子の話を聞いてあげて! たしかに騙すようなことをしたけれど、それは――」 縋るように母が言う。 だが彼はかぶりを振った。 「ここは美樹家だ。”他人”を預かる施設じゃない。それくらい分かってるだろう?」 「お父さん!!」 「いいんだ、さやか。悪いのはあたしなんだ。追い出されても当然のことをしたんだ……」 「………………」 それから。 彼以外にとっては恐ろしく永く感じる静寂が流れた。 それはほんの十数秒のことであったが、杏子には激痛を伴う瞬間の繰り返しだった。 「さっきも言ったけれど」 声に杏子はびくりと体を震わせた。 「うちは他人を引き取って擁護する施設じゃないんだ。悪いけど他人には出て行ってもらう」 母は唇を噛んだ。 穏健だが夫は気弱なワケではない。 実は滅多に表に出さないだけで彼は意思が強く、不撓だ。 「きみはどっちだい? 杏子?」 「………………?」 「僕たちを家族だと思っているのか、それとも他人だと思っているのか」 質問の意味が分からない。 そう返そうとした時、 「いまこうして僕は自分の意思できみを問い詰めてる。つまり魔法にはかかってない、ということだよ」 彼は自嘲するように言った。 「ウソをつき続けるのは難しいんだ。人を騙せばそれを本当のことにするために騙し続けなくちゃならない。 やろうと思えばできるのにそれをしないのは、間違った方法だと分かっているからじゃないか?」 「とう、さん…………?」 「ああ、そうだ。杏子は僕のことをずっとそう呼んでいたじゃないか。魔法の力で僕たちの心を操るというのなら……。 きみが僕を”父さん”と呼ぶ必要はなかったハズだ。きみが家族ごっこをしたかったのなら話は別だけどね。 でも杏子は……その不思議な力を使ってでも僕たちと家族でありたかった――そうじゃないかい?」 彼は笑みを浮かべた。 自然とそうしていた。 分かっていたのだ。 もう、ずっと前から。 http://matsuri.5ch.net/test/read.cgi/anichara2/1489316133/99
正直に答えてくれ 彼は無表情のまま杏子に向き直って言った きみのその魔法は一度きりのものなのか? え? 同じ相手に何度も使えるのか? それとも一人に対して一度しか使えないのか? 使えると思いますやったことはないけど多分 そうかじゃあもうひとつ 彼の声はより低くより暗くより冷たくなった もしお母さんも僕もこのことに気付かなかったらその魔法を使い続けていたかい? 彼女は小さくいた 彼はため息を吐いた お父さん? さやかが恐る恐る声をかけた こんな奴は追い出せとでも言い出すのではないかと彼女は恐れた 残念だけどきみをこの家に置いておくワケにはいかないな 待ってあなた! 杏子の話を聞いてあげて! たしかにすようなことをしたけれどそれは るように母が言う だが彼はかぶりを振った ここは美樹家だ他人を預かる施設じゃないそれくらい分かってるだろう? お父さん!! いいんださやか悪いのはあたしなんだ追い出されても当然のことをしたんだ それから 彼以外にとっては恐ろしく永く感じる静寂が流れた それはほんの十数秒のことであったが杏子には激痛を伴う瞬間の繰り返しだった さっきも言ったけれど 声に杏子はびくりと体を震わせた うちは他人を引き取って擁護する施設じゃないんだ悪いけど他人には出て行ってもらう 母は唇を噛んだ 穏健だが夫は気弱なワケではない 実は滅多に表に出さないだけで彼は意思が強く不だ きみはどっちだい? 杏子? ? 僕たちを家族だと思っているのかそれとも他人だと思っているのか 質問の意味が分からない そう返そうとした時 いまこうして僕は自分の意思できみを問い詰めてるつまり魔法にはかかってないということだよ 彼は自するように言った ウソをつき続けるのは難しいんだ人をせばそれを本当のことにするためにし続けなくちゃならない やろうと思えばできるのにそれをしないのは間違った方法だと分かっているからじゃないか? とうさん? ああそうだ杏子は僕のことをずっとそう呼んでいたじゃないか魔法の力で僕たちの心を操るというのなら きみが僕を父さんと呼ぶ必要はなかったハズだきみが家族ごっこをしたかったのなら話は別だけどね でも杏子はその不思議な力を使ってでも僕たちと家族でありたかったそうじゃないかい? 彼は笑みを浮かべた 自然とそうしていた 分かっていたのだ もうずっと前から
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