[過去ログ] 銀魂’〜ぎんたま〜第二百九十二訓 (771レス)
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239: 2012/11/28(水)20:55 ID:ffxEGqwd0(1) AAS
俺は、そういう戦い方は好みではない。てめえの背を誰かに預けて、誰かを守り闘うなんざ、はっきり言ってうっとおしい。

自分の進みたいように進み、闘いたいように闘った方がどれほど良いか。足手まといになられるくらいなら、いない方が良い。

だが、奴らはそんな俺を単独行動だとか無謀な行動だとか言っていたな。

以蔵の奴を斬った後で、あいつらは揃って刀を向けて俺を斬ると言った。ああ、止められるものなら止めてみればいい。

狂っているのは俺か、世界か。そんなことも分からない奴らに俺が止められるはずも無かろうが。
省4
240: 2012/11/28(水)20:56 ID:DmYk7HzY0(1) AAS
震える身体、俺に触られて、なれない刺激にとまどう瞳。あの気位の高い奴が、どうにもかなわない俺に対して感じる絶望。悔しそうに、流した、涙。

それを目にして、今までないほどに興奮する自分がいた。どう抑えようも出来ない情動、征服欲。結局、そのまま、自分勝手に蹂躙してしまった。

しかも、抱けば抱くほど、自分の熱は上がっていく。どうにも止められないその熱のまま、行為を知りたてのガキのように何度も何度もその中で果てた。

その度に見せる桂の潤んだ目に見える困惑の光と淫猥な色に釘付けになった。

あの高ぶり、気持ちは一体なんだ。皆目見当が付かない。自分の感情をもてあます。
省6
241: 2012/11/28(水)20:59 ID:PwfeOpQx0(1) AAS
・・・一体なんだってんだ。自嘲気味に嗤う。

どうでもいいことに、今日は振り回されすぎだ。ばかばかしい。

そこまで考えたところで、当の本人が風呂から上がってきた。頭には例の簪がついている。

俺にいることに気づいて、無意識に乱れてもいない襟を正した。

思わず、おかしくなってしまい、
省7
242: 2012/11/28(水)20:59 ID:+BeyJrjS0(1) AAS
「嫌いな男に」と言いかけて、さて、なんて切り出したものかと迷う。

考えをまとめようと煙管を一口。すると、桂が部屋を出て行こうとするので、呼び止めた。回りくどい聞き方はこいつに通用しねえ。

「何で責めねぇんだ?」

「気にしていないと言ったろう。昨日のこと、俺は別に怒っていない。ただ、不思議に思っていただけだ」

桂が振り向いたとき、今日初めて目があった。
省4
243: 2012/11/28(水)21:03 ID:JCLQnAJZ0(1) AAS
あたらずとも遠からず。こいつは俺のことをそれなりに理解しているのだろう。

「・・・フン」

「紅桜に飲まれたあの男のことも、お前の計算のうちなのだろう。・・・哀れなものだ」

「あれは、奴が望んだことだ」

「そういうもっともらしい理屈付けをするところも嫌いなんだ」
省7
244: 2012/11/28(水)21:08 ID:wqiyeTl40(1) AAS
「貴様はそう言う男だ、昔から。だから、別に怒ってはいないし、責めるつもりもない。だが、なんの目的なのかが釈然としない。俺と身体を合わせることで」

「お前は、相変わらずなんだなぁ、ヅラ」最後まで言い終わる前に、言っていた。

「人はそうそう変わらぬよ・・・狂ってしまう奴もいるようだが」

お前は分かってるようで分かっていねえよ、ヅラ。何でもかんでも計画通り行くわけがねえだろう。他人もそうだが、自分自身さえ。思い通りにならねえことがある。

「男が女に興味を示すのに、理由なんかありゃしねぇだろうが」
省8
245: 2012/11/28(水)21:09 ID:xMxnpCRG0(1) AAS
独り言のように呟いたのを、ちゃんと桂には聞こえていたらしい。

「そうか?その割には随分良さそうな顔をしていたがな!」と、意気込んで言ってきた。

ああ、勘違いすんじゃねえよ。

「・・・身体(そっち)の話じゃねえ」

桂は、気分を害したのか益々怒りだし、ずかずかと出ていこうとする。
省7
246: 2012/11/28(水)21:15 ID:YWkiMOfe0(1) AAS
「・・・・いいはずないだろうが」ややあって、ぽつりと桂が言った。予想通りの答えだ。

「・・・だろうな・・・」

「・・・・だが」

「・・・・」

「必要ならば、別にかまわん」
省5
247: 2012/11/28(水)21:15 ID:5FLWsky90(1) AAS
だとしたら、

お前の望み通りにしてやろう。

その理由を知ったとき、お前はなんて顔をするだろうな。

その顔を見るのもまた一興。

そのために、
省7
248: 2012/11/28(水)21:23 ID:5N7dY+CY0(1) AAS
着物の袷をそっと開く。そこには、紅い跡がいくつもあって、滅多にしない自分の愚行にあらためて驚く。

と同時に、妙な熱がこみ上げてきて止まらない。

「そうか・・・正直にはな」

最後まで言わせない。口づける。

驚いたのか、なんなのか、桂は見開いたまま目を閉じない。その不慣れな様子がまたおかしくて、笑みがこぼれる。
省6
249: 2012/11/28(水)21:23 ID:FzXhPBko0(1) AAS
行為に没頭していると、体も心も燃えてしまいそうだ。

体温の低いこいつが、俺の熱を冷ましてくれるかと思ったが、それは逆で高められる。

俺の熱が移ったのか、こいつも燃えるように熱い。熱いくらいの、熱と熱が合わさって、何とも言えない気持ちになる。

どうして、こいつはこんなに心地良いんだろう。

だから、どうにも加減がきかない。
省6
250: 2012/11/28(水)21:28 ID:CpXryf2t0(1) AAS
名残惜しいが、体を離した後、

奴にざっと着物を着せると、煙管片手に窓へ向かった。

どうにも、さめない熱を風に晒して落ち着かせたい。

頭を冷やしたい。明るい月夜に、あいつの肌がやけに白く光る。奇麗だ、と思った。

今宵は満月。
省7
251: 2012/11/28(水)21:29 ID:9SUhJue80(1) AAS
桂よお、どんなにあがいても、混ざり合おうと思っても、俺とお前は所詮水と油。相容れない存在だ。共通点は、液体と言うことだけ。

だとしたら、銀時の奴は、氷だよ。液体じゃないが、水とは融点さえ合えば解け合える。お前らは、そんな関係だ。

ただ、今まで、融点の折り合いが付かなかっただけだろう。

俺と銀時は・・・似ても似つかない。

たとえ俺が凍ったとしても、あいつが解けたとしても、決して混ざり合うことはねえ。
省6
252: 2012/11/28(水)21:34 ID:6rs47SNK0(1) AAS
余談:蜜月

桂(月子)が鬼兵隊に来て何日か経った頃、万斎にそろそろ桂を売る時期じゃないかと持ちかけられた。

おそらく、俺と桂の中を察しているのだろう。こいつは騎兵隊の中でも一番聡い。その上で、あえてこう聞いてきた。

「予定の変更もあるのでござろうか」

桂共々、迎えに来るであろう将軍を爆破。
省4
253: 2012/11/28(水)21:35 ID:SzpN3j4x0(1) AAS
お前には分かるまいよ。俺たちのことなんざ。

「だが、それじゃあ、この世界をぶっ壊すことにはならねえよ。俺はそんなに気が長い方じゃねえ」

万斎、聡いお前のことだ。ここまで言えば、きっと桂側に考えが合っての情事と納得するんだろう?

いや、今一番そう思いたいのは、俺の方かもしれねえが。

桂との関係に、何でも良いから理由を求めているのは、万斎、てめえより俺の方なんだよ。
省1
254: 2012/11/28(水)21:36 ID:frHOGJSL0(1) AAS
毎晩のように、桂を抱いた。

何度か身体を重ねても、奴が声を立てることはない。

「この部屋には誰もちかよりゃしねえよ」と言っても、何の反応も示さない。

だが、俺には分かる。

徐々にこの身体に馴染んできているお前は、もうとっくに快楽を知っている。
省3
255: 2012/11/28(水)21:37 ID:/RS6onOI0(1) AAS
何度も何度も角度を変えてはその身体を探る。

お前の反応するところ。

「っ!!!」

探り当てた、そこをしつこく責めれば、お前は泣きそうな顔をする。

「やめろ!高杉」
省8
256: 2012/11/28(水)21:40 ID:rKczb9LS0(1) AAS
ギリッと、俺の背中に爪が食い込み、奴の身体が痙攣する。俺をぎゅうぎゅう締め付ける。

くっ・・・俺も耐えるので精一杯だ。

ああ、その顔。見たくて見たくてたまらなかったモノが、やっと見れた。

一度あふれたものは止まらない。ぽろぽろ涙を流しながら、何度も喘ぐ。

「ああ・・・」そんな切ない声がとにかく聞きたくて。だが、夢中になればなるほど、自分の首をも絞めている。
省6
257: 2012/11/28(水)21:41 ID:PUtSxEmt0(1) AAS
俺を変えたあの日・・・あの人が居なくなってから、こんなに気分が良い日はない。

安っぽいが、これが征服感というモノなのかもしれねえ。

眠る桂の胸もとにそっと顔を埋めて口づける。そのまま、きつく吸えば、紅い跡が付いた。

肌が白いから、余計に紅く見える。奇麗だ。

そう。
省1
258: 2012/11/28(水)21:45 ID:dlsHFpPP0(1) AAS
(桂視点)

何度目かの同衾を経た夜、

「この部屋には誰も近寄りゃしねえよ」と奴が言った。

その時はどういう意味か測りかねていたが、この日の奴の行動でその言葉の真意を察した。

やけにしつこく、俺の反応を伺っている。
省6
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