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■ 関西・廣島・埼玉など素人物を語ろう99 ■ (632レス)
■ 関西・廣島・埼玉など素人物を語ろう99 ■ http://pele.bbspink.com/test/read.cgi/avideo/1336104562/
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575: 名無しさん@ピンキー [sage] 2012/07/28(土) 15:59:51.54 ID:rA8+ScNs0 エロ本編集に誇りを持っている人には申し訳ないのだが、こうした小手先で 作られたエロ本というのも、今となってはあまりに自由奔放すぎる姿勢が 羨ましい。裸が載っていれば、排泄シーンが載ってれば、どんなにテキトーに 作ったエロ本でもそれなりに売れた時期だからこそ世に出せた、エロ本不況が 深刻な現在ではもうありえない80年代の遺物である。青山も『フィリアック』の 時期はそうした事情を逆手に取った趣味っぽい編集をしていたし、エロ本の 黄金時代の辺境で行なわれていたこうした営みは、もはや陽の目を見ることは 少ない。これらを知ることで、大正屋が潰れた後に『ぴあ』や『シティロード』に 映画原稿を書く一方で、スカトロ雑誌で人生相談を行なっていた、青山の多面性 (迷走?)がわかると思う。 http://pele.bbspink.com/test/read.cgi/avideo/1336104562/575
576: 名無しさん@ピンキー [sage] 2012/07/28(土) 16:19:51.89 ID:rA8+ScNs0 くり返し書いてきたが、青山正明の最初の商業仕事は白夜書房の『Hey!Buddy』だった。 白夜書房は表向きのエロ本として末井昭編集の『写真時代』がヒットを飛ばしていたが、 その裏で中沢慎一編集によるエロ本もまたカルトな人気を得ていた。 一つは最盛期8万部を誇った『Hey!Buddy』であり、もう一つは同じ時期に 発行されていた変態雑誌『Billy』である。 http://pele.bbspink.com/test/read.cgi/avideo/1336104562/576
577: 名無しさん@ピンキー [sage] 2012/07/28(土) 16:21:34.45 ID:rA8+ScNs0 創刊時は単なる芸能インタビュー雑誌だった『Billy』は、返本率7?8割という 低調ぶりに編集長交代・路線変更となり、その変更先が何を間違ったか、 日本を代表するキワモノ・ヘンタイ雑誌だった。この時に同誌の下請けに なったのが、当時ビニ本の制作をしていたVIC出版で、実質的な編集は のち吐夢書房で『TOO NEGATIVE』を作る小林小太郎らが行なっていたという。 その他『Billy』の解説は永山薫インタビューを参照して頂きたい。 http://pele.bbspink.com/test/read.cgi/avideo/1336104562/577
578: 名無しさん@ピンキー [sage] 2012/07/28(土) 16:23:01.62 ID:rA8+ScNs0 当該インタビューでも触れたが、90年代以降の「鬼畜」の青山のイメージから想像すると、 『Billy』にもっと原稿を書いていてもよさそうなものである。しかし、実際に青山が 関わった回数は多くない。『Billy』ではスカトロ、死体、ドラッグ、フリークス、 シーメール、SM/ボンデージ、刺青、海外売春……その他、パッと思いつく変態的 行為はあらかた掲載されており、これらと青山を結びつけるのは簡単だが、 『Hey!Buddy』誌での連載「Flesh Paper」でもそうした変態ネタは書ける環境に あったことで、棲み分けがなされていたのかもしれない。 http://pele.bbspink.com/test/read.cgi/avideo/1336104562/578
579: 名無しさん@ピンキー [sage] 2012/07/28(土) 16:30:29.27 ID:x7CNObmH0 ここで青山が『Billy』で関わった記事を見ておきたい。なお『Billy』は都条例に 引っかかって『Billyボーイ』と新創刊したものの、内容はまったく変わって おらず、一年ほど経って再び条例により1985年末に廃刊となった。この時 一部の記事は同社の『Crash』に引き継がれ、青山の「Flesh Paper」も そちらで継続されている。 「ルックルック驚いた(シャム双生児)ツインガールズ くっつき姉妹、 びっくりヌード!」。映画「Being Different」に出演したというシャム双生児の 姉妹ヌード写真を紹介。なぜこんな歳になるまでくっついたままでいるのか、 幼い頃に手術で切り離せたのではないか、という推理をしているが、 真相は闇の中。 http://pele.bbspink.com/test/read.cgi/avideo/1336104562/579
580: 名無しさん@ピンキー [sage] 2012/07/28(土) 16:32:54.12 ID:x7CNObmH0 「D・CUP乳しぼり![ミルクタンク大爆発?!]入手方法つき、デカパイマニヤ必見」。 “アメリカンポルノ雑誌宅急便”として、『TASTE MILK FUCKER』と『Knocked Up』 という二冊の巨乳ポルノ誌を紹介。この頃から流行していたらしい「ミルク飛ばし」と、 「妊婦デカパイ」に焦点をあてている。乳房フリーク必読書リスト付。 「無残にかき出された胎児!! 堕胎の現場──局部アップ!! 実際の中絶手術の 現場にカメラが潜入!」。知り合いの医師に金を握らせ中絶患者を撮影した、 のだそう。「身篭ることのない、快楽終始の男性による性的暴力。そして、 栄養摂取量の増加に伴う子供達の肉体の早熟と、それを刺激するマスコミ」と、 棒読みの原稿が熱い。 http://pele.bbspink.com/test/read.cgi/avideo/1336104562/580
581: 名無しさん@ピンキー [sage] 2012/07/28(土) 16:34:29.81 ID:x7CNObmH0 「目がつぶれそうに恐い女体バラバラ誌上試写 実写!人間切り刻み現場!!」。 ビデオ『人体解剖』(セカンドハウスBB)の解説と、オリジナル・メンバーが 自殺してしまったカルト・グループSPKのビデオ『DEPAIR』の紹介記事。 他に巻頭のDカップ・マニア池田竜彦インタビューを担当。 http://pele.bbspink.com/test/read.cgi/avideo/1336104562/581
582: 名無しさん@ピンキー [sage] 2012/07/28(土) 16:48:17.75 ID:x7CNObmH0 「SM少女は楽しい玩具だ! 人間犬を連れて真夜中のお散歩 ワンワン少女を調教!! 自宅で飼える人間犬!!」。これは雑誌『フィリアック』のグラビア・ページの撮影を レポートした企画ページ。撮影は大山剛介。四ツ谷はお岩稲荷で全裸撮影、 小便ひっかけなど、恐れを知らない天然鬼畜ぶりを発揮している。この撮影の あとにお岩さんの呪いが降りかかった話は永山薫インタビューを参照。 『フィリアック』創刊時に前述カメラマンを誘った時の青山の発言「今は無き スカトピア超え、かつ、スカトロのみにこだわらない超変態本を作りたいんだけど、 撮影やってくれないかなあ」。こんなノリのまま、お岩さんに罰当たりな撮影を させられるとは思ってもみなかったであろう。 http://pele.bbspink.com/test/read.cgi/avideo/1336104562/582
583: 名無しさん@ピンキー [sage] 2012/07/28(土) 16:49:36.06 ID:x7CNObmH0 こうして抜き出すと悪趣味な記事ばかりに感じるが、『Billyボーイ』の堕胎 場面の心理的嫌悪感をのぞけば、雑誌全体で見ればわりとノーマルな 記事であるところが『Billy』の嫌なところである。たまに「80年代はロリコン雑誌 なんて普通に書店に並んでたけどなあ」と回想する人をウェブで見かけるが、 その隣に「死体と奇形写真が見開きで埋まってる」「縛られたモデルに小便 かけまくって獣姦してる」変態雑誌も並んでいた事実を忘れてはならない。 http://pele.bbspink.com/test/read.cgi/avideo/1336104562/583
584: 名無しさん@ピンキー [sage] 2012/07/28(土) 16:51:12.65 ID:x7CNObmH0 今ではロリコン写真は犯罪だし、死体写真も規制が厳しくなって一般流通が 難しくなっているが、どちらも探せばウェブで手に入るし、古本屋で『Hey!Buddy』や 『Billy』のバックナンバーを見つけて「なんだ、こんなもんか」と思うかもしれない。 こんな時代に生まれたかったと悔しがる若者はいないだろうが、こんな時代に 育ってしまった青山の感性の磨かれ方は、勉強熱心な性格も災いして、ものすごい スピードだったのではないかと思う http://pele.bbspink.com/test/read.cgi/avideo/1336104562/584
585: 名無しさん@ピンキー [sage] 2012/07/28(土) 17:17:30.94 ID:x7CNObmH0 この辺りで青山正明のホラー/カルト映画関連を見て行きたい。最初の著書が 『HORROR FILMS』となる予定だった(時間切れで幻に)くらいの映画マニアである 青山は、連載「フレッシュ・ペーパー」でも度々映画関連に触れており、また『ビデオ・ コレクション』『ビデオ・ザ・ワールド』誌などでのビデオ紹介記事でも、一癖ある作品を 多数薦めている。 しかし『危ない1号』4巻での「青山正明全仕事」では、それらの量が膨大であるからであろう、 ほとんど省略されてしまっている(時期を外したせいもあるだろうが)。つまり、全原稿の中でも、 ドラッグ関係よりも多いのではないかと思われる映画原稿が前出誌に収録されなかったことで、 青山のイメージというのは少し偏って後世に伝わっているのではないかと思う。 そこを少し修正していきたい。 http://pele.bbspink.com/test/read.cgi/avideo/1336104562/585
586: 名無しさん@ピンキー [sage] 2012/07/28(土) 17:18:44.96 ID:x7CNObmH0 ただ、たしかにあまりにも大量の原稿のため、どこから手をつければいいか 迷う。そこで、今回は青山が解説を担当したビデオ・パッケージの一部を紹介する。 イタリアン・ホラーの鬼才、ルチオ・フルチ監督の3作品と、「TCCカスタメント'89」 シリーズだ。80年代はビデオが一般家庭に急速に広まっていった時期で、 各メーカーはカタログ数を増やすために、昔のB級・C級映画の権利を 片っ端から買い取り、リリースしていた。80年代のビデオ・ブームとは、 マイナー映画発掘の最初の黄金期なのである。 http://pele.bbspink.com/test/read.cgi/avideo/1336104562/586
587: 名無しさん@ピンキー [sage] 2012/07/28(土) 17:20:18.43 ID:x7CNObmH0 1985年、大映株式会社。解説はすべて同一。「'60年代に、西部劇にたいして 「マカロニ・ウエスタン」があったように、'80年代には、米国製ゾンビに対する イタリア版ゾンビ映画を総称する「コンチネンタル・ゾンビ」なる呼称も登場。 このコンチネンタル・ゾンビを一手に担うのが、ルチオ・フルチなのである」。 http://pele.bbspink.com/test/read.cgi/avideo/1336104562/587
588: 名無しさん@ピンキー [sage] 2012/07/28(土) 17:30:18.49 ID:ehM3WcW60 1989年、徳間ジャパン。“禁断の映像、驚愕の世紀末ドキュメンタリー・ シリーズ”と称した「TCCカタスメント'89」シリーズの解説を担当。 「この類稀なるドキュメンタリーは、必ずや、あなたに新たなる地平を 垣間見せてくれるはずだ」「作り物のドラマにうんざりした方に是非 見て欲しい、良質のドキュメンタリーである」「大自然と人間との大いなる 共存──。“幸福の島”が単なる観光地“最後の楽園”にならぬよう、 祈らずにはいられない」「彼らの笑顔は、必ずや我々に忘れかけていた ピュアな感動を与えてくれることだろう」。なおシリーズ他作品は「vol.2/ ブードゥー伝説」「vol.3/新・世界残酷物語」「vol.5/処女残酷史」「vol.7 /残酷人喰い大陸」「vol.8/驚異!女奴隷の国」。 http://pele.bbspink.com/test/read.cgi/avideo/1336104562/588
589: 名無しさん@ピンキー [sage] 2012/07/28(土) 17:31:23.88 ID:ehM3WcW60 いずれも自説を展開することのできない限られた解説スペースであり、 短い内容紹介に留まっている(これ以外にもLD『エル・トポ』の解説などを 担当しているようだ)。ただ、80年代の良識的な映画評論家があまりすすんで 書きたがらなそうな作品(今でこそ腐るほどいるだろうが)だなというのは、 非・映画ファンでもパッケージの印象からうかがい知る事ができるだろう。 次回からはどのような媒体で、どんな作品を紹介していたのかを見ていく。 http://pele.bbspink.com/test/read.cgi/avideo/1336104562/589
590: 名無しさん@ピンキー [sage] 2012/07/28(土) 17:33:51.16 ID:ehM3WcW60 青山正明がカルト/ホラー映画をどのように紹介してきたのか。青山の 映画関係の連載は『ビデオ・ザ・ワールド』誌が外せないが、まずは 『Hey!Buddy』誌での連載「Flesh Paper」から見ていきたい。この連載で そうした映画を取り上げたのは、1983年7月号が最初である(別の3Dムービー 紹介は小さくある)。雑誌には既に映画紹介コラムのページがあり若干 遠慮していたようで、必然的にそこに載らない作品の紹介となった。 載らない作品とはつまりキワモノである。青山がつけたコーナーのタイトルは 「グログロ映画評」。「ホラー」や「スプラッター」という言葉よりも直接的かつ 即物的な印象を受けるがいかがだろう。 http://pele.bbspink.com/test/read.cgi/avideo/1336104562/590
591: 名無しさん@ピンキー [sage] 2012/07/28(土) 17:43:45.85 ID:ehM3WcW60 では7月号の記事を見てみよう。記念すべき第1本目は「クリープ・ショウ」。 最近ハリウッドではグロテスク・メイクが大流行!として、「遊星からの物体X (The Thing)」で特殊メイクを担当した当時24才のロブ・ボッティン、「エクソシスト」の ディック・スミス、TV・SK・ホラー番組で活躍するエド・フレンチ、TV・映画・舞台などで 異彩を放つジョン・カッリオーネ、奇怪な動物作りではピカ一のビル・ムンス、 「ゴアの魔法使い」のハーシェル・ゴードン・ルイスら6名の名前を挙げている。 そして「さらにこれら6人の上に位置する」存在として、奇才トム・サビーニを紹介。 そのサビーニが担当した“汚物の祭典”映画として「クリープ・ショウ」を推薦しているのだが、 脚本をスティーヴン・キング、監督がジョージ・ロメロという点もプッシュ理由の一つだったよう である。 http://pele.bbspink.com/test/read.cgi/avideo/1336104562/591
592: 名無しさん@ピンキー [sage] 2012/07/28(土) 17:46:53.08 ID:859UpBSj0 「グログロ映画評」第2回は1984年1月号。「スパズムズ」を取り上げている。 もともと『SFX映画の世界』(中子真治/講談社)で「デス・バイト」という タイトルで紹介されていた作品だが、タイトルが変更されたようだ、とある。 やはりメイクアップ・アーティストに着目し、担当した前出ディック・スミスの 偉大さを讃えている。青山がこうした特殊なB級映画に惹かれる理由らしき 文面があるので引用しよう。 http://pele.bbspink.com/test/read.cgi/avideo/1336104562/592
593: 名無しさん@ピンキー [sage] 2012/07/28(土) 17:48:17.61 ID:859UpBSj0 このように、あくまで「縁の下の力持ち」を強いられる特殊メイクのアーティスト。 そんなことから、三流製作者に使われたりすると、「ローズマリー」等のような 四流作品の仲間入りを無理矢理させられてしまう事も多い。しかし、B級作品では、 有名な特殊メイク・アーティストともなると、監督と力関係も等しく、日頃の不満を 解消すべく、おもいっきりグロテスクな作品に仕上げる事が出来る場合もある。 一流作品に関わると規制が厳しく、思う存分才能を発揮出来ず、B級作品でのみ、 その力を十二分に表出し得る特殊メイクアップ・アーティストたち。(『Hey!Buddy』1984年1月号) http://pele.bbspink.com/test/read.cgi/avideo/1336104562/593
594: 名無しさん@ピンキー [sage] 2012/07/28(土) 17:49:40.90 ID:859UpBSj0 つまり青山がこうした映画に見ているのは、表面的な物語よりも、技術・ 表現を含めた総体としての映画の本質にある。B級映画という存在で しか才能を発揮できないアーティスト達への親近感もあったかもしれない。 といっても別に啓蒙的な立場ではなく「グッチャグッチャSFX大好きのあなた!」 というとても判りやすいスタンスによるものであるが。 http://pele.bbspink.com/test/read.cgi/avideo/1336104562/594
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