アンビエントを聴きながら純文学を読む pt.1 (416レス)
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327: 04/28(日)18:46 ID:KhF981+/(1) AAS
TOKION
インタビュー:ワンオートリックス・ポ
イント・ネヴァーへの10の質問
投稿日2020-11-07
Author伏見瞬

OPN:人々がアンビエントに求める効果って、聴いていると物事のペースが遅くな
り、そうやって一種の、他から一切干渉されないテリトリーを、精神的な領域みた
いなものを作り出そう、みたいなものじゃない? で、そんなことをやるのは不可
能な話だろうと、ぶっちゃけ、自分では思っているけどね。でも、それはともかく
――それでも、アンビエントはものすごく、本当に、本当に美しい音楽になり得る
ものだと思っている。大好きな作品もかなりあるし、そうした作品のもたらす場面
を味わってきたことも確かにある。でも、アンビエント音楽を聴く際に……何らか
の効果を目的としてそれを聴くことは自分にはまずない、というのかな。だから、
例えば「リラックスしたいからこの音楽を聴こう」とか、「眠りに就く助けとして
これを聴く」だとか「チル・アウトのために聴く」云々の効用を自分が求めるって
ことはないんだよ。

作品を作る時に「自分の音楽がどのように人々に聴かれるか」ということは、考え
る。と言いつつも、その回答は2つの部分から成っていると思う。1つは、僕はま
ず、自分が聴きたいと思う音楽を自分で作っている。でも、2つ目に、それと同時に
僕は、聴いた人々にとっても充分な空間/余裕のある音楽を作りたいと思っている
んだよ――聴いた人々がまた、それぞれ独自に、クリエイティヴにその音楽と遭遇
を果たすことのできる、そういう「空間性」のある音楽をね。いろんな風に取れる
両義的な曖昧さもあり、それだけ聴き手にも夢を見られるだけの余地がある、そう
いう音楽を思い描こうとしているんだ。と同時に、それは根本的に、僕自身にとっ
ても魅了されるような音楽である必要もある。その面がなかったら、僕自身がすご
くイライラして、飽きてしまうだろうから。僕が音楽を作らなければいけないの
は、根本的に……これまで存在してこなかった何かを自分は表現できているぞって
いう、その手応えを感じたいからだし。それが動機なんだ、うん。

ワンオートリックス・ポイント・ネヴァー(ダニエル・ロパティン)1982年生まれ
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