アンビエントを聴きながら純文学を読む pt.1 (416レス)
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393: 07/15(月)19:29 ID:QYNrK3rQ(1) AAS
J:そうですね。バンドキャンプは、インターネットが生みだしたもののなかで
も、例外的に好きなもののひとつなんです。聴きたいひとが50人しかいなかろ
うが、とにかくそこで聴けるというところが気に入っています。
バン
ドキャンプの作品にかんしていえば、80曲なら80とおりの失敗した部分がある
っていう感じですかね。
たとえば(ジャチント・)シェル
チ(※Giacinto Scelsi/イタリア出身の現代音楽/電子音楽家)のやっていたこ
となんかは、大学時代ものすごくのめりこみましたね。あとは、やはりはまって
いたリュック・フェラーリ(※Luc Ferrari/フランスの現代音楽/電子音楽
家)の作品の多くのなかにある沈黙の意味について、真剣に考えてみたりとか。
あと当時は、ハフラー・トリオとかP-16.D4(※80年代ドイツの電子ノイズ・
プロジェクト)といったわけのわからないものもありました。
というのも、私がアンビエント・ミュージックを聴かない
理由は主にそれですからね。ようするに、本当に多くのアンビエントの作品がメ
ジャー・セブンス・コードで、ハーモニーが重要視されているものばかり──つ
まりどうやってそれでハーモニーを生みだすかを考えているものばかりだったわ
けです。あとは、メジャー・ナインスもすごく多い。
ロバート・アルドリッチとか、リチャー
ド・フライシャーみたいな監督には本当に影響されました。彼らは、そうしたジ
ャルルの定型という檻のなかに身を置いているにもかかわらず、ほんとうにいろ
んなことをやっているんですよ。そういうところを見るのが好きでした。ウィリ
アム・フリードキンなんかは、私のスーパーヒーローです。
90年代の黒沢清は、この点で他の追随を許さな
い存在でした。たとえば『蛇の道』とか『蜘蛛の瞳』といった作品のなかで彼
は、並外れたやり方で時間の問題を扱っています。
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