実話怪談本総合スレッドPART25 (664ﾚｽ)
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493: (ﾜｯﾁｮｲ 1f36-8Pvn) 03/03(日)14:32 ID:YQTmOWOS0(1/3) AAS
>>4
僕が専門学校に通っていたころの話し
494: (ﾜｯﾁｮｲ 1f36-8Pvn) 03/03(日)15:51 ID:YQTmOWOS0(2/3) AAS
>>4
呪いをレンタル
僕が学生時代にハマっていたことがある。
それは夏休みにホラー映画をレンタルショップでかりて観ることだった。ホラー映画が大好きで、心霊や悪魔、グロテスクなものなど、色々なホラージャンルを借りて観ていた。しかし、だんだん飽きてきた…なぜなら、当たり前だがそれは人が演じているもので、本物ではないと考えてしまうと耐性がついて、あまり怖くなくなってしまうからだ。そう考えた僕は、ホラー映画をかりるのをやめ、「本当にあった呪いのビデオ」シリーズやそれに近い心霊映像などをかり始めた。本物かもしれないという期待感と、ゾクゾクとする悪寒が恐怖なのか、それとも霊によるものなのか分からない感じが当時の僕を興奮させた。
_夏休みも中間に入り、その頃には20本近く心霊映像をかりては返してを繰り返していて、ある日の夜僕はいつものように心霊映像を観てから夜12頃に眠りについた…
…僕は眠りが深いタイプなので、途中で起きることなど今までなかったのだが、その夜だけは何故か目が覚めた…仰向けになって寝るようにしてるので、目で周りを見渡すが、暗くて何も見えない…そうしてから気がついたのだが、体が動かない。「金縛りだ！」と心の中で叫んだ。本当は口に出して言おうとしたのだが、その時は口も動かすことが出来なかった。なんとか体を動かそうと、頑張るが、まるで動かない…そうこうしているうちに暗闇に少し目が慣れてきた時、周りが白く薄い霧に包まれ始めている事に気づいた。それはだんだんと濃くなっていく。僕は何かが起こると察し、焦っていたが、それでも体は動かない。そして、その濃くなっていく霧が少しずつ一箇所に集まり始めたのだ…それがなんと…僕の胴体の上だ。霧がまとまって形をなしていく。ヤ、ヤバい…と思った。なぜなら人の形になっていくのが分かったからだ。重くはないのに、人が体に乗っている感覚があることが凄く気味が悪かった…。そして完全に人の形になると顔があることが分かった。それはもののけ姫に出てくる「こだま」のように目や口が真っ黒になっている物だった。
495: (ﾜｯﾁｮｲ 1f36-8Pvn) 03/03(日)15:57 ID:YQTmOWOS0(3/3) AAS
>>4
呪いのレンタル（続き）
ただその顔に可愛いらしさはなく、よりリアルな人間に近い雰囲気の顔で、目と口には闇が深く見え、それの体は白い霧状で出来ていた。そして少しずつ僕にその不気味な顔を近づけてきた…心の中で焦りつつも、その時僕はテレビの知恵で霊は、勇気のある行動や、愛が苦手だと聞いたことがあると思い出し。霊に怒りながらも叫び声を上げようと考えた。だが、口や体を必死に動かそうと試みるが動かない…少しずつ、少しずつ霧状の白い顔が僕の顔に近いてくる…恐怖や焦り、そしてそれに対しての怒りも込み上げてきて、感情がおかしくなりそうだった。そして、あと数センチと白い顔が近いた瞬間……「うわあああああああっっ！！」と気づいたら口が動き、声を張り上げた！その瞬間霧がバッと目の前から消えて体が動くようになった。僕は安堵したと同時に疲れそのまま寝てしまった…
その後の朝、僕はすぐさま身支度しレンタルショップに心霊映像のDVDを返しに行った。もう観るのはやめようと思った…。
そして、家に帰ると母が、昨日の夜に隣の家に救急車が来ているのを見たと言った。どうやら、隣の家のご高齢のおじさんが、孤独死をしていたらしい…眠りが深い僕は、その救急車が来ている時間は外のサイレンの音には気づかず、寝ていたみたいだ。その時根拠はないが、なんとなくその救急車が去った騒動の後に金縛りにあったのでは？と思った…
結局その金縛りと霧で出来た霊の正体は、心霊映像を観たせいだったのか、それとも隣の家の孤独死によるものなのか、それとも両方なのか分からなくなってしまったが、僕は安易に心霊映像をかりて見ることはもうなくなった…それからは心霊体験をしたことはない。
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