日記☆女の子だって現音聴きたい☆勉強 (852レス)
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(5): ◆30rKs56MaE 2006/06/04(日)08:15 ID:b7ZoCkLE(1) AAS
>>402
フォーレの「ペレアスとメリザンド」はドビュッシーのオペラとは別の作品だが、それもいい曲。
もともとフランスの演劇団体がメーテルランク(青い鳥の作者も同じ)の「ペレアスとメリザンド」を
イギリス公演する時に、オペラを作曲途中だという情報が音楽誌上で伝わっていたドビュッシーに
その抜粋版を演劇のBGMとして使わせてもらうよう頼んだのだが、オペラとしての完成にこだわった
ドビュッシーはその抜粋版の使用を断り、仕方なくその劇団はフォーレに改めて作曲を委嘱した。
フォーレにしても突然の話だったので「シシリエンヌ」(これがその曲集の中では一番有名)は
過去の作品から引用したりといった間に合わせの作品になったが、結局はフォーレの管弦楽曲を
代表する組曲の一つとなっている。
あとでドビュッシーのペレアスと聴き比べてみると面白いだろう。

武満徹の「ノヴェンバーステップス」は小澤征爾のBGM版を借りてきたとのことだが、
これはいわゆる旧盤で、新盤のフィリップス社のサイトウキネンオーケストラの録音とは異なる。
大きな違いは、琵琶と尺八の掛け合いがまだ定まっていなかったことで、
図形楽譜と言っていろいろな読み方が可能な楽譜である「第十段」の掛け合いが
旧版は他と全く異なる。良くわかる違いは、カデンツァの最後が普通は琵琶のパチンという高い音で
終わるのだが、旧版だけは尺八で終わっている。
後に掛け合いの仕方が定まって、いろいろな読み方ができるといってもほぼ一通りのやり方に
おさまっており、小澤新盤に限らず若杉弘盤や岩城宏之盤でも大体同じようなやり取りになるのだが、
そういう意味で掛け合いのやり方が異なる小澤旧版は、作曲当時の新作としての模索期間が
垣間見えて、他と比べてみるとなおさら面白い。

それにしても、あなたそれだけ良く調べる根気と興味があれば、作曲家か音楽学者を
専門にする素質は十分あるよ。
既になりたい進路があるのならそっちに進むべきだが、まだ決まっていないのなら
重要な候補の一つとして考えてみてはいかがだろうか。
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