今こそ核を保有すべきか? 議論歓迎スレ (691レス)
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611: 2013/05/25(土)02:08 ID:WE++2yfv0(2/2) AAS
88年に入ると、ゴルバチョフは一方的な核軍縮、兵力削減に踏み切りはじめた。配備が進んでいたSS20の撤去という、相対的パワーの観点から見ればソ連の一方的な減少につながる行動をとった。
アメリカ側に宥和したことで、相対的な軍事的、経済的パワー配分に大規模な格差が生じ、ソ連は崩壊への道を歩んでいくことになる。攻撃的リアリズムの観点から見て、米ソのパワー獲得競争の中で軍事的、地政学的にはソ連が優位を誇っていた。
ゆえに、ゴルバチョフの一方的な宥和政策は、米ソ間のパワー獲得競争からソ連が一方的に降りることを意味した。
宥和政策によって、ソ連はアメリカとの競争に完全に敗れ去ることになったばかりか、地域レベルで見た場合には、中国にもつけ入る隙を与えたのである。そして、アメリカと二極を成す超大国としての地位から滑り落ちることになり、冷戦は終結した。
その後の世界においては、中国、インドが登場し、覇権獲得競争を続けている。国際システムレベルで見れば、現行の国際システムは米露の二極構造であり、地域レベルで見れば、
東アジアでは中露、南アジアでは中印の二極構造が成立していると言える。また、どのアクターも大量の核を保有し、経済的にも大国といえる状況にある。さらに、各々に地政学的な特徴を生かしながら、均衡を保っているといえる。
このように、冷戦終結後、ソ連に代わるアクターが登場し、覇権獲得を目指して勢力均衡を形成している状況である。
他国に宥和することは、相手の攻撃的行動を許容することになり、自ら覇権獲得という目的を手放すに等しい。これは、安全保障の獲得を自ら放棄するということである 。
冷戦とは、米ソ両国がそれぞれの陣営の盟主として覇権を握り、二極を成して対立した状況であった。こうした状況で、ゴルバチョフがペレストロイカを行ったことは、ソ連が自ら覇権獲得競争から降りたと言える。
さらに、ゴルバチョフの宥和的な姿勢は、アメリカの覇権獲得行動を許容し、二極構造を崩したと考えることができる。
二極構造という勢力均衡状態において、一方の覇権国が、他方の覇権国に対して一方的に宥和することによってペレストロイカ開始前までは、何とか軍事的パワーによって均衡を保っていたソ連が、
ペレストロイカの開始によってアメリカに宥和することになり、結果として覇権戦争を経ずしてソ連が崩壊することになった、と考えることができるのである。
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