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pixiv小説書き手専用愚痴スレ ★7 (1002レス)
pixiv小説書き手専用愚痴スレ ★7 http://medaka.5ch.net/test/read.cgi/doujin/1727352231/
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373: 名無しさん@どーでもいいことだが。 [] 2024/10/23(水) 21:28:42.93 ID:DVcsP3Ff それが知りたければ家に来てみろ。そう言いたかったが、見せるだけでももったいないのに、ついでに一口と言われるのが怖くて、 「なんでもねっす。」 と通り過ぎた。 普段、おかずの支度はすべて姉がしているが、今夜はキャベツを細く刻むだけにして、フライは父親が自分で揚げた。煮えた油の中でパン粉の焦げるいいにおいが、家の中にこもった。四人家族に六尾では、配分がむつかしそうに思われたが、父親は明快に、 「お前と姉は二匹ずつ食え。おらと婆っちゃは一匹ずつでええ。」 と言って、その代わりに、今朝釣ってきた雑魚をビールの肴にした。串焼きにしたまま囲炉裏の灰に立てておいたのを、あぶり直して、一尾ずつ串から抜いてはしょう油をかけて食った。ビールは三本あるから、はらはらして、 「あんまり食えば、そばのだしがなくならえ。」 と言うと、父親は薄く笑って、 「わかってらぁに。人のことは気にしねで、えびフライをじっくと味わって食え。」 と言った。 揚げたてのえびフライは、口の中に入れると、しゃおっ、というような音を立てた。かむと、緻密な肉の中で前歯がかすかにきしむような、いい歯ごたえで、この辺りでくるみ味といっているえもいわれないうまさが口の中に広がった。 二尾も一度に食ってしまうのは惜しいような気がしたが、明日からは盆で、精進しなければならない。最初は、自分のだけ先になくならないように、横目で姉を見ながら調子を合わせて食っていたが、二尾目になると、それも忘れてしまった。 不意に、祖母がむせてせき込んだ。姉が背中をたたいてやると、小皿にえびのしっぽを吐き出した。 「歯がねえのに、しっぽは無理だえなあ、婆っちゃ。えびは、しっぽを残すのせ。」 と、父親が苦笑いして言った。 そんなら、食う前にそう教えてくれればよかった。姉の皿を見ると、やはりしっぽは見当たらなかった。姉もこちらの皿を見ていた。顔を見合わせて、首をすくめた。 「歯があれば、しっぽもうめえや。」 姉がだれにともなくそう言うので、 「んだ。うめえ。」 と同調して、その勢いで二尾目のしっぽも口の中に入れた。 父親の皿には、さすがにしっぽは残っていたが、案の定、焼いた雑魚はもうあらかたなくなっていた。 http://medaka.5ch.net/test/read.cgi/doujin/1727352231/373
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