堺屋太一 (273レス)
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261: 堺屋太一 2021/09/27(月)15:37 ID:UYzNbVSt(2/2) AAS
個人の家庭や人生順序までを規格化した戦後体制からの脱却を図らねばならない。
具体的な政策として、まず「安心して子を産める社会」を実現することである。
安心して産めるためには、(1)評判(2)経済(3)手間――の3つが改善されねばならない。
まず考えるべきは、教育期間中の結婚や出産を社会が許容する制度を創るべきだ。
例えば、大学や専門学校に学生を対象とした託児所を設置させることだ。学生のうちに出産するのを便利にし、
社会が認めたことを象徴する効果がある。学生の保育の実習やアルバイトにもなるだろう。大学や学校の経営を圧迫しないよう有料にすべきだ
第2は、両親が一定の年齢になるまでは、育児資金を低利で貸与する制度を創設することだ。長期年利が0.5%以下の今日では、ほとんど財政負担もないはずである。
第3は、農山村に全寮制の保育所や小・中・高校を設けることである。
もちろん、いずれも有料、前記育児資金の範囲で賄えるようにする。今や大都市周辺にも過疎化した地域は少なくない。
そんな場所に都市で働く親が幼少年を週5日、安心して預けられる保育・教育機関を設立する。欧米にはそんな教育機関が数多くある。
日本は学校を規格化したため、全寮制の幼少年教育機関は育たなかった。これが多数できれば若い親たちの勤労の助けにもなる。
子供たちにも、幼少年の農山村経験は意味深い。また、過疎地帯の農山村では、育児・教育が村おこしに役立つに違いない。
出産の若年化は、個人の人生の問題をも解決する。
40歳で子を産むと、80歳の親の介護と1歳の育児を同時にしなければならない。それでいて職場では中堅の重責、夫婦で分担しても苦しい。
仮に20歳から出産すれば、80歳の親の介護は60歳の子と40歳の孫が行い、20歳の曽孫は0歳児の育児に専念できる。それでこそ、伝統や技能の継承もできるのだ。
少子高齢化の長期抜本的解決には、若い男女が安心して子を産み育てる倫理と制度の普及こそ大切なのである。多少の助成金や施設の改善で解決する問題ではないのだ
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