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ホモエロ小説を書くスレ一ページ目 (309レス)
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88: sweet [sage] 2007/12/30(日) 23:01:33 ID:INhw8sgA 自分で聞いておきながら何だか複雑な気分だ。 何がどう複雑なんだろう。 心の中で問い掛けてみたが、俺の引き出しの中に答えは見付からなかった。 俺は布巾を広げつつも手は拭かなかった。 そうこうしているうちに、料理が運ばれて来た。 さっきと同じ彼女が、失礼します、と俺と奴の目の前に、 それぞれのスパゲッティーをお盆から静かに置いていく。 彼女は中々のスタイルの良さで、胸が大きい。 もう一度確認を終えると店員は次のお客の案内に掛かる。 ああいうのはどう、と俺は自分の胸の前で、 自分には無い架空の女の胸を持ち上げるような動作をして見せた。 奴は他の客の対応に当たっている彼女の背中に目をやってから、 大きいに越した事は無いな、と答える。 俺は形の良さ重視だな、と返すと奴は、 そう、とだけ言った。 http://mercury.bbspink.com/test/read.cgi/erocomic/1198588773/88
89: sweet [sage] 2007/12/30(日) 23:22:40 ID:INhw8sgA 俺はカルボナーラをフォークで小さめに巻いてから、 口に一口運んだ。 遊園地レストランのカルボナーラは、子供向けの濃い味付けだ。 不味い。 俺はそう思った。 クリームのソースが少ししょっぱい様な気がする。 向かいの席に座っている奴の方を見た。 奴はフォークで巻いたスパゲッティーを落さないようにスプーンで すくいながら巻いて、一口大よりも少なめにすると、口に運ぶ。 ミートソースは軽く絡める程度だ。 奴が俺の視線に気付くと、美味いか、と聞いて来た。 不味いよ、と俺は答える。 俺のは不味く無いぞ、と奴はミートソース・スパゲッティーの皿を こちらへ差し出した。 奴のをフォークに巻いてから口に運ぶと、美味い。 服汚れるぞ、と奴が注意したので、俺は黙って左手にスプーンを装備する。 俺が差し出したカルボナーラを試食している最中の奴に、 美味いか、と聞いてみると、 微妙だな、と奴は答えた。 http://mercury.bbspink.com/test/read.cgi/erocomic/1198588773/89
90: sweet [sage] 2007/12/30(日) 23:49:35 ID:INhw8sgA 取り替えても良いぞ、と奴は言ったが、俺はその申し出を断った。 その後俺達は黙々を飯を食った。 特に話し合うようなことも無い。 俺は次の予定だけ相談してみた。 奴も特にこれといった計画は無いようだ。 遊園地のパンフレットを見ながら、例のお化け屋敷と一二を争う 人気のジェットコースターがあるのを見つけて、俺はそれを指差した。 待ち時間もあるだろうから時間も潰せる。 奴はそれ乗ったら観覧車乗って帰るか、と答えた。 何でお前と、と言うと、奴は俺と視線を合わせてから、 夕日が綺麗に見えるから、と答えた。 俺は、いいよ、じゃあそうしよう、と返す。 http://mercury.bbspink.com/test/read.cgi/erocomic/1198588773/90
91: sweet [sage] 2007/12/31(月) 00:03:09 ID:HfAAvh+c 飯を食い終えると俺たちは店を出た。 何故だか奴が全額奢ってくれた。 俺は断ったが、奴は、俺が遊園地に誘ったから、と言った。 そうだっけ、と思った。 確か奴と遊園地のチケットが余って困っているというような話をしていて、それで…。 考えているうちに奴はレジで会計を済ませ、気が付くと出口に向かうところだった。 俺は後を追いながら、サンキュー。とだけ言っておいた。 忘れもんとか無いよな、と奴が聞いて、 俺は自分の装備を確認してから、無いよ、と答えた。 外は寒い。暖かい店内から外に出た途端、冷たい風が頬を刺す。 俺は肩を竦めて、ジャンパーの前を上まで閉めた。 http://mercury.bbspink.com/test/read.cgi/erocomic/1198588773/91
92: sweet [sage] 2007/12/31(月) 00:28:18 ID:HfAAvh+c 奴と俺は、ジェットコースターを目指して歩いた。 取り留めの無い話をした。 行列待ちの時間も。 奴との話題は尽きる事が無く、楽しい。 順番が来ると、奴は奥のシートに座った。 俺は手前のシートに座る。 恐怖系は大丈夫なのか、と俺はからかい半分に聞いた。 シートベルト締めろよ、と奴は言った。 奴に指摘されて俺はシートベルトを締め、止め具をしっかりと降ろした。 ジェットコースターは信号音と共に、徐々に上昇を始めた。 かなり上まで引っ張り上げるから、下りに入るまでかなり時間がある。 今か今かという緊張感が、不安と恐怖と期待を煽ってくる。 ようやく頂点に上り詰めてからも妙に時間が掛かる。 そこからは一気に下りだ。 きゃーとかわーとか他の客が叫んでいる。 俺はぐっと力を入れて耐える。奴の様子を見やる暇も無く、 右に曲がれば左に曲がり、上がったり下がったり、とにかく怖い。 俺はひたすら耐える。 http://mercury.bbspink.com/test/read.cgi/erocomic/1198588773/92
93: sweet [sage] 2007/12/31(月) 00:35:29 ID:HfAAvh+c ようやくゴール地点が見えて、最後はスッと止まった。 俺と奴は降りて、出口に向かった。 俺は笑っていた。 奴も笑っていた。 お互い笑いながら、お互いを笑い合って、俺達はジェットコースターを後にした。 もう、このままで良いと思った。 俺は奴と二人で居るのが楽しい。 奴も楽しそうだ。 他には何も要らないと思った。 そう思いながら、いつのまにか時間は過ぎて行った。 http://mercury.bbspink.com/test/read.cgi/erocomic/1198588773/93
94: sweet [sage] 2007/12/31(月) 00:42:53 ID:HfAAvh+c 俺達は観覧車に向かった。 冬だから陽が短いのだろう、暮れが迫って来ている。 人は少し並んでいるくらいで、他に比べれば少ない方だ。 すぐに俺達の番になって、係員に誘われるようにして乗り込んだ。 ガチャンと外から鍵が掛けられた。 俺は右に、奴は左に腰掛けた。 楽しかったな、と俺は興奮気味に言った。 奴も、そうだな、と頷いた。 俺達を乗せたゴンドラが、ゆっくりと高度を上げて行く。 http://mercury.bbspink.com/test/read.cgi/erocomic/1198588773/94
95: sweet [sage] 2007/12/31(月) 00:55:08 ID:HfAAvh+c 僅かに時間が流れた。 俺と奴は、外の景色を眺めていた。 奴が、今日は付き合ってくれてありがとう、と口にした。 俺の方こそ、と答えた。 楽しかった。と奴は言った。 俺も、と返した。 奴が俺の方を見ていたので、俺も奴を見た。 微笑を浮かべているような、そんな目元だ。 目を合わせると、黒い瞳の中に吸い込まれそうな気がする。 少し黙ってから、ゾンビ屋敷で俺に抱き付いて来ただろ、と聞いた。 奴は案外すんなり、ああ、まあな、と言った。 怖かったのか、と俺は聞いた。 少し、と奴は答えた。 お前は、迷子になっただろ、と奴は言った。 俺は沈黙した。 しかも涙目だった、と更に付け加えられた。 だから、おあいこだろ。 俺は顔が紅潮するのを感じてから、泣いてない、と言った。 いや、泣いてた、と奴は言った。 俺は外の景色に視線を移した。 http://mercury.bbspink.com/test/read.cgi/erocomic/1198588773/95
96: sweet [sage] 2007/12/31(月) 01:08:40 ID:HfAAvh+c 俺は奴が握った右手の感触を思い出していた。 遠くの方に、例のお化け屋敷が見えている。 人が蟻のように小さくなっていく。 奴が、女見付けられなくて、残念だったな。と言った。 俺は黙っていた。 何だか、口にしなくても、今なら分かるような気がする。 何が分かるんだろう、と俺は考えてみる。 今日の出来事を色々と思い出してみた。 俺は奴と一緒に居てみて、嬉しいような悲しいような、 このままで居たいような居たくないような、両極端の気持ちを感じる。 まるでシーソーだ。 不安定で、どちらかに定まる事が無いのだ。 俺はある事に気が付いて、あ、と口にする。 http://mercury.bbspink.com/test/read.cgi/erocomic/1198588773/96
97: sweet [sage] 2007/12/31(月) 01:17:22 ID:HfAAvh+c 観覧車は四分の一くらいの高さに来ている。 奴の向こうに、オレンジ色の夕日が見える。 雲の間から、太陽が顔を覗かせている。 奴の黒の髪の毛が、夕日と同じ、黄金色に染まる。 俺の視線に気が付いて、奴は背後を見やった。 どれ、と奴は俺の隣りに席を移す。 少し俺の方に、ゴンドラが傾く。 俺は奴を見る。 奴も俺を見る。 奴の顔の半分が、黄昏色の影を落として輝いている。 http://mercury.bbspink.com/test/read.cgi/erocomic/1198588773/97
98: sweet [sage] 2007/12/31(月) 01:30:03 ID:HfAAvh+c 奴の左手が俺の右手に重なって、 流れるようにして奴は俺にキスをする。 キャップが床に落ちる。 俺はとりあえず目を閉じる。 触れるような、唇を食むようなキス。 その流れが自然なものかどうか、俺にはよく分からない。 そのままで居たいような居たくないような。 またシーソーだ。 強い日差しを、瞼を通して感じる。 奴の手は冷たくて暖かだ。 唇からも体温が伝わる。 呼吸音が間近で聞こえる。 奴もそんな風に感じているのだろうか。 暗闇と黄昏色との間で、俺は考える。 http://mercury.bbspink.com/test/read.cgi/erocomic/1198588773/98
99: sweet [sage] 2007/12/31(月) 01:37:35 ID:HfAAvh+c 観覧車というのは案外他の客の様子が見えたりするものだが、 今は上からも下からも、完全に死角になっている。 長い時間そうしていた気がする。 たったの数秒のような気もする。 奴は唇を静かに離してから、前を向く。 夕日の当たる横顔が綺麗だ。 俺も夕日を見る。 観覧車が頂上付近に来て、下りに入り始める頃には、 奴は自分の席に戻っていた。 http://mercury.bbspink.com/test/read.cgi/erocomic/1198588773/99
100: sweet [sage] 2007/12/31(月) 01:41:34 ID:HfAAvh+c そこから遊園地を出るまで、俺達は黙っていた。 しかし、息苦しい沈黙では無かった。 何かが俺達の間にはあった。 それでいい。 遊園地を出て、俺は奴の家に遊びに行く約束をして別れた。 奴との何か、は、また今夜の出来事となる。 ―了― http://mercury.bbspink.com/test/read.cgi/erocomic/1198588773/100
101: sweet [sage] 2007/12/31(月) 01:56:37 ID:HfAAvh+c ども、sweetです。too bitter終了ー。 ところで、主人公とその相手の友人には名前が無いです。 途中で主人公が、相手の名前を叫ぶシーンがありますが、 sweetの脳内では一応、こんな名前というのはあります(笑)。 主人公は相変わらずの名無しですが… でも、適当に、好きな名前で脳内補完してあげて下さい。あと、 このお話はまだまだ続きますごめんなさい親父にもぶたれた事無いですから。 我慢して、主人公二人と、sweetに付き合ってあげて下さい。 ではまた次回、お会いしましょう。 PS.誤字脱字とおかしな文法には極力気を付けてますが、 生暖かな目で見守って頂けると嬉しいです。 http://mercury.bbspink.com/test/read.cgi/erocomic/1198588773/101
102: sweet [sage] 2007/12/31(月) 04:18:21 ID:HfAAvh+c 年明けてからこのスレ開く人の為に… 明けましておめでとうございます(^o^)/ http://mercury.bbspink.com/test/read.cgi/erocomic/1198588773/102
103: sweet [sage] 2008/01/02(水) 02:54:31 ID:8i/zG0yz 皆さんこんばんわ。sweetです。 sweetの絵はあんまり上手くないのですが(苦笑)、頑張って描いてみました。 こんなざっくばらんな絵でも良ければ、挿絵もいずれ…と思っています。 自分のイメージ守りたい人は見ないで下さいね(>_<;) 一ヶ月の限定公開です。 ※bitterの二人では無いですよ。年賀状用の絵です。著作権侵害禁止。 それではドゾー。皆さんが良い新年を迎えられますように。↓ http://imepita.jp/20080102/089130 http://mercury.bbspink.com/test/read.cgi/erocomic/1198588773/103
104: sweet [sage] 2008/01/03(木) 00:50:33 ID:bIqtO+Ob 【作品名】sad bitter 【作者名】sweet 【作品の説明】大晦日から元旦の初日の出にかけてのお話。 いつもより短めになる予定。 大晦日に奴の家で過ごしていた主人公。 二人で出かける事になって…。 http://mercury.bbspink.com/test/read.cgi/erocomic/1198588773/104
105: sweet [sage] 2008/01/03(木) 01:10:33 ID:bIqtO+Ob 大晦日の夜、俺は奴の家で過ごしていた。 例のクリスマスの時の出来事以来、俺は奴の家に居る事が増えていた。 年越し蕎麦を食べながら、俺も奴も酒を飲んでテレビを見ていた。 奴手作りの蕎麦のダシは美味い。 美味い料理を食べていると酒が進む。 某歌合戦の最後の合唱が歌い終わると、画面が大晦日を過ごす 人々の映像に切り替る。 ゴーン、という鐘の音に合わせるように、画面左端の隅に、 午前零時を示す時刻表示が現れた。 明けたな。と奴が言った。 俺は、うん、とだけ答えた。 行くか。 どこに?と、俺は聞いた。 http://mercury.bbspink.com/test/read.cgi/erocomic/1198588773/105
106: sweet [sage] 2008/01/03(木) 01:24:47 ID:bIqtO+Ob 初詣、と奴が言った。 徒歩で行ける距離に神社なんかねーだろ、と俺は言った。 奴はにやりと微笑んだだけで、何も教えてくれなかった。 その夜、俺たちはセックスをしなかった。 腹が一杯だったのと、酒が回り過ぎていたのが原因だった。 そもそも、奴とヤるのが目的でも無かったし。 新年を奴と一緒に迎えたかった。ただ、それだけだ。 俺はこたつの中に入りながら横になり、眠りについた。 隣りに奴が居るというだけで、幸福な睡眠だった。 http://mercury.bbspink.com/test/read.cgi/erocomic/1198588773/106
107: sweet [sage] 2008/01/03(木) 01:37:23 ID:bIqtO+Ob 目が覚めた。 というか、奴が俺を揺り起こしていた。 俺はいつのまにか、奴の手を握り締めていた。 いや、奴が握っているのか。 良く分からなかったが、俺はうっすら目を開けた。 奴の顔が、後ろを電灯に、俺の顔を覗き込んでいる。 微かに微笑んでいるようだ。 行くぞ。 …どこに、と俺は少々不機嫌そうに問い返す。 聞いてなかったのか、と奴が俺の頬を数回、軽く叩いた。 初詣、と少し間を空けてから俺は答える。 こんな夜中に初詣。奴は一体何がしたいんだ。 ともかくそうして、俺は心地の良い眠りから強制送還され、 外に出る事になった。 http://mercury.bbspink.com/test/read.cgi/erocomic/1198588773/107
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