[過去ログ] あずまんが大王のエロいのないんかねぇ -2- (1001レス)
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850: ばるばろ 02/09/22 09:44 ID:PgPWAS2d(3/12) AAS
―――いつかのあの日のように降りしきる雨の中、俺は彼女の家の前に立っていた。
伝えたいことがある。あって話したい事がある。
もう、なりふりなどかまってはいられなかった。
13年ぶりの母との再会から一週間がたった。俺は親代わりだった叔父の葬儀や
火葬などのため、学校にはその間出ていなかった。当然彼女に会う機会もなく、また
彼女も叔父を亡くした俺に気を使ってか、一週間に一度はくるはずだった俺の家にも、
その姿を現さなかった。
叔父の葬儀の日、母が俺に提案したこと、それは共に暮らそうということだった。
母と共に逃げた男も今は姿を消し、母は一人だった。そして二人だけで、もう一度家族
をやり直そう、そう母は言うのだった。
俺自身の生活もまた、このままでは立ち行かなくなっていた。叔父が死んだことにより、
いままでの俺の生活を支えてくれた後ろ盾がいなくなり、もはや俺が一人で暮らすという
ことも出来なくなっていたのだ。
このままでは高校を辞めなければならない、そう考えていたときに突然現れた母は、
俺にとって助け船になるはずだった。しかし共に暮らすとなると話は違う。母は舞鶴
の方に店を持っているため、自由にならない身だからだ。そして母の提案を受ける事は、
すなわち彼女と離ればなれになることを意味していた。
今の俺にはそれが、どうしてもできない。
昨日の夜から降り始めた雨は、次第にその勢いを増し、打たれるような強い物となった。
明後日には舞鶴の方に行かなければならない。学校への転入届けも明日、母が出すだろう。
この間から頭に浮かぶのは彼女の顔。整った顔立ちのなかに強さと優しさを持った、その美
しい顔。離れたくない、そばにいて欲しい。
雲と雨とに遮られて見えなかった太陽が人知れず沈み始めたとき、何かに突き動かされる
かのように、土砂降りの中、俺は彼女のいる家へ、走り出した。
まるで、雨のなか傘もささず子猫を想っていた、彼女のように。
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