[過去ログ] 戦隊シリーズ総合カップルスレ 3 (1001レス)
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807: 恋一夜 6 2006/09/09(土)02:26 ID:osPUkgsQ(7/12) AAS
――…帰って下さい――
ようやく声を絞り出す。それでも、二度と来ないでくれとは言えなかった。チーフは
張り詰めた表情のまま私を見つめ、「また来る」と言い残して去っていった。
私の心を初めて揺らした人。それが、チーフだった。
次にチーフが来たのは、それから一週間後のことだった。
――またあなたですか――
呆れた声を出しつつ、チーフの来訪を何処かで待っていた自分がいることに私は気づいていた。
――“帰れ”とは言われたが、“もう来るな”とは言われていないからな――
――いい加減に解放して――
言いかけて視線を合わせたチーフの顔は、不敵なまでの自信に満ちているように見えた。
――…くれる気はなさそうですね――
溜息をついて目をそらすと、チーフの声が静かに響いた。
――言ったろう? 俺達は君を必要としていると――
――…即答はできません――
誰かに求められることから生じる満足感で危うく頷きそうになったが、私は辛うじて
踏み止まった。誘いに応じなければ別に問題はないが、もしサージェスに入るとなれば、
どんな組織なのか全く判らないままでは不安が残る。
――一度見学させて下さい。自分の目で確かめなければ、あなたの誘いを受けることはできません――
あとでチーフは、「もう一押しすれば誘いを受けてくれそうだと思ったぞ、あれで」と笑ったけれど。
――判った。君の都合のいい日を教えてくれ――
その時はそう思ったことなどおくびにも出さず、チーフは私にそう言った。
次の休みは五日後だった。サージェスミュージアムは平日の午後だからなのか
人影がまばらで、チーフはゆったりとした足取りで私を案内してくれた。私が
本当に見学したい場所が何処なのかはチーフも判っていただろうけど、
加入するかどうかまだ判らない相手に機密を見せるわけにいかないことは私にだって察しがつく。
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