[過去ログ] あずまんが大王のエロいのないんかねぇ-11- (825レス)
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80(1): 2006/06/08(木)19:56 ID:JFBisA4Y(1/11) AAS
あとはラストだけ
81: 最後の勝負に手にするものは(六話) 2006/06/08(木)19:57 ID:JFBisA4Y(2/11) AAS
「もう止めてくれ!」
「問答無用や!」
空気を切り裂き飛んできたおたまを危うくかわすが、その動きを読んでたかのように大阪は
身体を翻し、鍋の蓋を横殴りにぶつけてきた。それを手の甲でさばいて軌道をずらした途端に、
ちよの絶叫が響き渡った。
「大阪さーーん!止めてくださーーい!榊さんが本当に怪我してしまいますよ!」
「ちよちゃん!危ないから近寄ったらダメだッ!」
榊は必死で大阪の攻撃をかわしながら、外で逃げまわっていた。今の大阪は、これが高校の時の
あののんびりとした少女と同一人物かと疑うほど殺気がみなぎっている。攻撃が恐ろしく正確で
スピードがあった。
省18
82: 最後の勝負に手にするものは 2006/06/08(木)20:02 ID:JFBisA4Y(3/11) AAS
「おい榊!そろそろ反省したか?」
「…助けてくれるのか?」
「しょうがないな」
暦は最初相手は大阪だから大事にはいたらないだろうと、あえて黙って見ていた。
だが、想像以上に大阪の動きがキレている。このままでは流石の榊も危ないかもしれないと
心配になって止めに入ろうとしたら、大阪がそれはそれは冷たい視線を暦に向けた。
「よみちゃん。止めたいの?」
「……」
ごくりと音を立てて唾を飲み込んだ。途端に大阪に向かって腕を振り上げて応援しだす。
「大阪ー!ファイトー!」
省28
83: 最後の勝負に手にするものは 2006/06/08(木)20:04 ID:JFBisA4Y(4/11) AAS
階段に座っていた智と暦も。
ぐるぐる走り回っていたちよも。
今まさにおたまを振り下ろそうとした大阪も。
そしてそれをかわす体勢に入っていた榊も。
皆がいっせいに動きを止めて、階段の上を振り仰いだ。
すっかり高く上がった太陽の光の下で、神楽があきれたような顔で彼女らを見下ろしている。
「いったい何をやってるんだ?久しぶりに会っておいて喧嘩でもやらかしてるのか!?」
鋭い声を浴びせると、そのままずんずんと階段を降りてくる。座り込んで無責任に野次を飛ばして
いた智と暦は、慌てて立ち上がって神楽に道を開けた。
省24
84: 最後の勝負に手にするものは 2006/06/08(木)20:05 ID:JFBisA4Y(5/11) AAS
「ダメだぞ!これ以上ちよちゃんの別荘で乱闘は禁止!お前らも、見てないで止めろよな!
よみまで一緒になりやがって」
「わ、悪い…」
罰が悪そうにしょぼくれてる暦の側で、智が頭の後ろで腕を組みながら呑気に告げた。
「そんなに怒るなよ神楽。大阪だって、お前の為に怒ってるんだからさ」
すかさず暦が智を蹴倒したが、遅かった。
「…どういう意味?」
神楽はいぶかしそうな眼を、大阪に向けた。
大阪はその視線を受けて黙り込んだが…すぐにキッと顔を上げて神楽を真っ直ぐに見つめ返した。
「だって榊ちゃんは酷いやん!」
省9
85: 最後の勝負に手にするものは 2006/06/08(木)20:08 ID:JFBisA4Y(6/11) AAS
「違うんです!神楽さん!大阪さんが悪いんじゃないんです!私が大阪さんに、『神楽さんが
榊さんにテゴメにされました』って言ったのが悪いんですよーー!!」
わーん!とそのまま泣き崩れる。だがやはり疑問だったらしく、大粒の涙を浮かべた瞳を見上げて
誰にともなく尋ねた。
「ところで『テゴメ』ってなんなんですか?」
あいにくそれに答えてくる人間は誰もいなかった。
太陽の光がさんさんと降り注ぐ中、別荘は一段と重たい空気に包まれ始めた。
「…なんでちよちゃんが、知っているの?」
腰にしがみついたままの少女に、神楽はゆっくりと視線を降ろした。
その冷気に産毛が反応したのか、ちよはひょぉっと神楽を見上げて固まっている。
省15
86: 最後の勝負に手にするものは 2006/06/08(木)20:10 ID:JFBisA4Y(7/11) AAS
神楽は榊に背を向けたまま、他の連中を見渡した。誰も皆それぞれに心配そうな眼で自分を
見ている。智だけが、掴めない雰囲気で、のんびりと突っ立っていた。
「いや、私が聞いたんだよ榊に。それから他の皆に言っちゃったのは私で…」
「黙って」
さすがに気まずくなったらしい暦がフォローを入れようとしたが、神楽は即座に遮断した。
天を見上げて、溜息をつく。
やれやれだ。そんな口の軽い女だったのかな。
いや、あの榊なりに気になって心配して、それで相談したのかもしれない。
元々こんな狭い別荘で秘密もへったくれもあったもんじゃない。
だがこれ以上この話題で気を使われるのはゴメンだ。我慢できない。
省10
87: 最後の勝負に手にするものは 2006/06/08(木)20:11 ID:JFBisA4Y(8/11) AAS
『ウソなんだ』
その声が聞こえた瞬間、胸がくしゃくしゃになるような痛みを覚えた。
神楽の声が急に遠く感じる。明るい笑い声も。
心臓が、どくんと大きく鳴った。
脳裏を、朝見た笑顔とさっき見た泣きそうな顔が何度も交差した。
さっきも耐えられないと思ったが、これはそれ以上だ。あんなのは比ではない。
ただ自分が神楽を失うだけじゃない。それ以上にこれはダメだ。これは――
「…ウソって…神楽ちゃん…」
驚いたような大阪と暦が、互いに顔を見合わせながら神楽に尋ねる。
それを神楽は、頬をぽりぽりと掻きながら笑った。
省8
88: 最後の勝負に手にするものは 2006/06/08(木)20:15 ID:JFBisA4Y(9/11) AAS
「ふざけるな」
重い声が神楽の後ろから響いた。当然来るだろうと思っていた声で、それを背中で受け止めながら
神楽は腹を括った。
榊は信じただろうか?ひょっとしたら、ぶっ飛ばされるかもしれない。
修復には時間がかかるかもしれない。出来ないかもしれない。
しょうがない。それでも徐々に腐っていくよりは、いっそ断ち切ってしまった方がいい。
重い足音が、ずしゃりずしゃりと響いてきて神楽の肩を掴んで後ろを向かせた。
大阪が何か言ったようだったが、それを聞く前に榊の声が降り落ちてきた。
「なんで……そんなデタラメを言う…」
省12
89(1): 最後の勝負に手にするものは 2006/06/08(木)20:18 ID:JFBisA4Y(10/11) AAS
榊もまた、閉じようとする扉を必死で押し戻すような感覚に焦りを感じていた。
喉の奥に引っかかったものは、今や一気に巨大化してしまい、これ以上お腹に留めたら死んで
しまいそうだった。
頭がガンガン鳴っている。これは警戒音だ。
今ここで神楽を引き留めなかったら、自分はこの人を失う以上の罪を犯す。
「来て」
「…っちょっと…何すんだよ!」
榊は神楽の腰に手を回すと、そのまま抱えるようにして浜辺へ向かってすたすたと歩き出した。
呆然と二人を見つめていた暦と大阪が、ギョッとなってその後を追う。
省9
90: 最後の勝負に手にするものは 2006/06/08(木)20:20 ID:JFBisA4Y(11/11) AAS
暦と大阪は唖然としたまま顔を見合わせ、いやそういう訳にもいかんだろうと後を追おうとした
途端…。
「智ちゃんターックル!」
「ひゃっ!」
「なっ、何すんだ智!」
「へっへー♪つーかまえた!」
智が後ろから二人に抱きつき、そのまま一緒くたに捉えている。先程と違い、楽しそうな笑顔が
浮かんでいた。
「ふざけてる場合じゃないで!智ちゃん!」
「そうだぞ智!大阪の言うとおりだぞ。あの口べたの鈍感榊が、また神楽を傷つけるかもしれない
省7
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