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妄想的時代小説part2 (566レス)
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523
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絹の糸3
2009/04/02(木)11:24
ID:aYWBiJ18(4/11)
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523: 絹の糸3 [sage] 2009/04/02(木) 11:24:51 ID:aYWBiJ18 「くっ、あ……あ、ああ」 簡単に纏め上げた髪が邪魔で、ルイーズは首を振りながらいやいやをするようにシーツへと髪を預けた。ほろほろと 崩れていく。緩やかなウェーブのかかったセミロングが、押しつぶされるように広がった。 だがルイーズは、もう一歩至りきれない自分に気づいていた。快感はあるのだが、違う。彼に触れられた あの記憶より、もう数段も劣るような鈍い感触なのだ。かといってただ触れている、わけでもない。中途半端な、 どうしようもない歯がゆさにルイーズは唇を開いた。 「……あなた……」 いうと、掌の中で乳首が心地よさを訴えてきた。ぞくぞくと背筋を這い登ってくる感覚。 「あなた……あなた」 ルイーズは鼻を鳴らしながら、むずかるように繰り返した。きいきいと蝶番が啼いている。背筋が自然と反り、 掌に押し付けるような格好になった。 硬く閉じた瞼が、不意に熱くなる。彼の手がほしかった。こんなにも頼りなく、若く、幼い手ではない。 あたたかく、強く、逞しく、すべてを預けても惜しいとは思わなかったあの掌。彼には前妻がいたというが、 ルイーズの純真では到底理解の及ばない感情だった。あの掌以外に身を開くなど、考えただけでも寒気が走る。 ルイーズはここにきてようやく、灼けつくような思いを飲み干した。気づいてはいたのだ。だが、受け入れられなかった。 これだけ苛烈に、誰かを想うのははじめてだった。そしてそれゆえに浅ましい目で相手を見てしまうことも、 初めてだったのだ。ルイーズにとりそれは、伯爵家令嬢としてもマダム・ランヌとしても、存在を認めること自体、 許されることのないものなのだ。 「ジャン……ジャン」 指先は正直だった。こりこりと硬くしこった乳首を単調にこすってみる。はじめは痺れるような快楽があったが、 じきに失せてしまった。ルイーズが半泣きになりながら首だけ寝返りをうつと、ベッドからリボンが滑り落ちていく。 あっと声を上げて拾おうと身を起こした。 しかしその瞬間、ルイーズのすべてが停止した。 伸ばした指の先、もう一つの指がリボンを拾い上げている。触れた瞬間、寒気に似た感覚が走った。ごつごつとした、 骨っぽい大きな手。見紛うはずもなかった。何しろ部屋に入れるのはこの男と、自分と、呼び出した場合の侍女や使いだけなのだから。 ジャン・ランヌはかける言葉も特に浮かばないのか、顔色ひとつ変えずにルイーズと目を合わせていた。 彼が持つと可憐とはいえないリボンが、丸まった両指の隙間から垂れ下がっている。ルイーズはようやく手を引っ込め、 身を縮こまらせながら布団を翻した。 「お、おかえりなさい」 ルイーズは激しい動悸に呼吸を乱されながら、寝具に声を吸わせた。彼が今どんな顔をしているのか、確認する術はない。 寝台の膝あたりが軋むのを感じた。どうやら彼もまた、上がったらしい。近づいてくる気配がある。ルイーズは 息を殺し、膝を抱えるように逃れた。 「ただいま」 ふさがれた聴覚では、それだけ聞き取るのが精一杯だった。布同士のこすれあうがさがさと鳴る音が耳にうるさい。 ルイーズは慌てて服の胸元を持ち上げると、寝具の際からそっと目までをさらけだした。十三歳年上の夫は、 顔色ひとつ変えずに自分を見下ろしている。涙で視界は潤み、顔から火が出ているのではないかと錯覚するほど熱かった。 「ど、何処からごらんになりまして」 どうにかそれだけを震える声でいうと、ルイーズは掌に爪を立てた。いつからかわからぬほどに、彼が入ってきていることに 気づかぬほどに、夢中になっていた事実がどうしようもなく恥ずかしくてたまらなかった。今彼が腰にさげたままの サーベルを引き抜き、自分の咽喉を突きたいほどだ。 夫はなんと答えるべきか、悩んでいる様子だった。それはつまるところ、かなりはじめのほうから彼がいたことの 証明に他ならない。嫁にもらったとはいえ、女に対する礼儀は弁えているのだろう。 「……ごめんなさい」 あまりのことに、ルイーズはついに涙を止められなかった。大粒の雫は彼女の目尻を伝い、耳のほうへと流れ落ちる。 さすがのジャンもこれには参ったようで、微動だにしなかったはずの眼を見開いていた。 「ごめんなさい! 申し訳ありません……あなたさまの装飾品で、このような、破廉恥な」 幾度も繰り返し、ルイーズは唇を噛んだ。 「恋しいあまりとはいえ、許される行為ではありませんわよね」 混乱で舌が滑った。次々にこぼれる響きに、夫は眉をひそめている。これ以上困らせてはいけないとわかっているのに、 ルイーズは強張った指先を震わす以外何もできなかった。 http://mercury.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1155751291/523
くっああああ 簡単に纏め上げた髪が邪魔でルイーズは首を振りながらいやいやをするようにシーツへと髪を預けたほろほろと 崩れていく緩やかなウェーブのかかったセミロングが押しつぶされるように広がった だがルイーズはもう一歩至りきれない自分に気づいていた快感はあるのだが違う彼に触れられた あの記憶よりもう数段も劣るような鈍い感触なのだかといってただ触れているわけでもない中途半端な どうしようもない歯がゆさにルイーズは唇を開いた あなた いうと掌の中で乳首が心地よさを訴えてきたぞくぞくと背筋を這い登ってくる感覚 あなたあなた ルイーズは鼻を鳴らしながらむずかるように繰り返したきいきいと蝶番がいている背筋が自然と反り 掌に押し付けるような格好になった 硬く閉じたが不意に熱くなる彼の手がほしかったこんなにも頼りなく若く幼い手ではない あたたかく強くしくすべてを預けても惜しいとは思わなかったあの掌彼には前妻がいたというが ルイーズの純真では到底理解の及ばない感情だったあの掌以外に身を開くなど考えただけでも寒気が走る ルイーズはここにきてようやく灼けつくような思いを飲み干した気づいてはいたのだだが受け入れられなかった これだけ苛烈に誰かを想うのははじめてだったそしてそれゆえに浅ましい目で相手を見てしまうことも 初めてだったのだルイーズにとりそれは伯爵家令嬢としてもマダムランヌとしても存在を認めること自体 許されることのないものなのだ ジャンジャン 指先は正直だったこりこりと硬くしこった乳首を単調にこすってみるはじめはれるような快楽があったが じきに失せてしまったルイーズが半泣きになりながら首だけ寝返りをうつとベッドからリボンが滑り落ちていく あっと声を上げて拾おうと身を起こした しかしその瞬間ルイーズのすべてが停止した 伸ばした指の先もう一つの指がリボンを拾い上げている触れた瞬間寒気に似た感覚が走ったごつごつとした 骨っぽい大きな手見紛うはずもなかった何しろ部屋に入れるのはこの男と自分と呼び出した場合の侍女や使いだけなのだから ジャンランヌはかける言葉も特に浮かばないのか顔色ひとつ変えずにルイーズと目を合わせていた 彼が持つと可憐とはいえないリボンが丸まった両指の隙間から垂れ下がっているルイーズはようやく手を引っ込め 身を縮こまらせながら布団を翻した おおかえりなさい ルイーズは激しい動に呼吸を乱されながら寝具に声を吸わせた彼が今どんな顔をしているのか確認する術はない 寝台の膝あたりがむのを感じたどうやら彼もまた上がったらしい近づいてくる気配があるルイーズは 息を殺し膝を抱えるように逃れた ただいま ふさがれた聴覚ではそれだけ聞き取るのが精一杯だった布同士のこすれあうがさがさと鳴る音が耳にうるさい ルイーズは慌てて服の胸元を持ち上げると寝具の際からそっと目までをさらけだした十三歳年上の夫は 顔色ひとつ変えずに自分を見下ろしている涙で視界は潤み顔から火が出ているのではないかと錯覚するほど熱かった ど何処からごらんになりまして どうにかそれだけを震える声でいうとルイーズは掌に爪を立てたいつからかわからぬほどに彼が入ってきていることに 気づかぬほどに夢中になっていた事実がどうしようもなく恥ずかしくてたまらなかった今彼が腰にさげたままの サーベルを引き抜き自分の咽喉を突きたいほどだ 夫はなんと答えるべきか悩んでいる様子だったそれはつまるところかなりはじめのほうから彼がいたことの 証明に他ならない嫁にもらったとはいえ女に対する礼儀は弁えているのだろう ごめんなさい あまりのことにルイーズはついに涙を止められなかった大粒の雫は彼女の目尻を伝い耳のほうへと流れ落ちる さすがのジャンもこれには参ったようで微動だにしなかったはずの眼を見開いていた ごめんなさい! 申し訳ありませんあなたさまの装飾品でこのような破廉恥な 幾度も繰り返しルイーズは唇を噛んだ 恋しいあまりとはいえ許される行為ではありませんわよね 混乱で舌が滑った次にこぼれる響きに夫は眉をひそめているこれ以上困らせてはいけないとわかっているのに ルイーズは強張った指先を震わす以外何もできなかった
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