[過去ログ] 【Wizardry】ウィザードリィのエロパロ5【総合】 (784レス)
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769: 以上です。行数限界に達してしまった。 2007/08/20(月)23:11 ID:Uqxli/MI(2/2) AAS
「この褌とも長いつきあいがござってな」
 無視無視。
「忍者は幼少の頃から様々な特訓をするのでござるが、その内の一つに脚力を鍛えるものがござる。
 首に十メートルほどの長い布を巻いて、地面につけずに走るというもので……」
 そんな思い出の品を、褌に仕立てるな。そうツッコミかけて、いやちょっと待て。
「あんた盗賊の短刀で転職したじゃない」
「魂は生まれながらの忍者でござる」
 わけわからん。
 いいからはやく、この悪夢のような状況から逃れよう。
 前門の褌、後門の槍。まさに肛門に槍が刺さりそうだ、などと考えて思わず自己嫌悪。主よ略。
「どうかしたでござるか?」
「なんでもないわよっ!」
「早く上がってきた方がいいでござる」
「……え?」
 口調に真剣な響きが混ざっていた。
「先ほどの扉から、恐るべき強敵が姿を現したようでござってな」
「強敵って……」
 悪魔か、竜か、はたまたこの動けない状況では、大いに脅威となりうる呪文使いか。
「一体、何が!?」
「……デュラハンでござる」
「デュラハン?」
 強敵は強敵だが、恐るべきとまで言うほどではない。ましてや君主である自分が上がれば、ディスペルの一発で……。
「すでに首が飛んでるんでござるっ! これではクリティカルが」
「いいから早く引っ張り上げろっ!」
「っと、それどころではなくなってござってな」
途端、自分を支えている布が揺れた。布。これはあくまで布。ただの赤い布だと自分に言い聞かせる。
 そんな心の余裕が吹っ飛ぶ、剣戟の音と、乱れた呼吸。時にはさまる「アイヤー」の声。お前は一体何人だ。
 そうツッコミをする暇もないほど、左右に振られ、時には一メートルほども下落する。
「ちょ、ちょっとっ!」
「いや、すまんでござる。ちょっとじっとしていてくだされ」
 と、謝る声にも余裕がない。こんな状況では忍者の特性は完全に殺され、不利な戦いを強いられているだろう。
 自分にもなにかできることはないか、なにか……。せめて姿が見えるところまで上がれれば、ディスペルもできるのに。
「ぬぐっ!」
「っ! 大丈夫っ!?」
「ちょーっと回復していただけると、ありがたいでござる、みたいなー」
「でも、回復って……」
 かけたいのは山々だが、ディスペル同様、姿の見えない相手にはかけられない。
「装備越しなら大丈夫でござろう?」
 装備? ああ、そうか。すっかり忘れていたつもりだったけど、これは彼と繋がっていた。
 どこに繋がってるのかは知らない。知らないんだってば。
 できる限り頭を真っ白にして、神との交信を開始。ぴぴぴ。
「DIAL!」
 残していたわずかな回復呪文。彼女の信仰が奇跡の技となって、彼の褌を伝わっていく。
「おおぅ、股間から癒しの波動がっ。いつもの回復より気持ちEでござるっ」
「黙って戦えっ!」
「おまけに副産物として、持病だったインキンも癒されたようでござるよ」
「んっ……んなもんついたの握らせてたのか、ぶっ殺すぞっ!」
「……やだな、冗談でござるよ?」
「その間はなんだーーーっ!」
「なんでもないようなことが、幸せだったでござーるー」
「歌ってごまかすなーっ!」
 などと、喧々囂々と会話しながらも。
 褌越しに呪文をかけることが可能と判明したため、回復呪文にMATUなどの援護を加え、直に戦いは終結した。

「お待たせしたでござる」
 いろんな意味で、悪夢のような時間が終わった。
 ようやく床まで引き上げられ、輝く笑顔を見せる彼に、まず一番にしたことは――、
 全力のストレートを右の頬と左の頬に叩き込むことだった。
 なんでか幸せそうに倒れる彼に、小さくため息を付いて。主よ略。ぴぴぴ。
「DIOS」
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