[過去ログ] とある魔術の禁書目録 22フラグ目 (648レス)
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634: 2009/12/30(水)23:43 ID:HpmtkPL/(15/17) AAS
あっさりと答える当麻、恋愛関係のことではどんな些細なことであっても隠し事はしないと言う取り決めがあり、また当麻にとっても隠し事はしたくないのである。
当麻の言ったことがいち早く理解ができた涙子は驚きの声を上げる。

「えっえええええええ」
「さっ佐天さんどうしたんです」
「しっ白井さんとは最後までいったんですか、そんなまえから付き合ってたんですか」
「いや、付き合いだしたその日に記念みたいな形だったぜ」
「――――」
 声を出さずに目を大きく見開いて口をパクパクと動かしていた。飾利のほうは全く話についていけずに何の事を言っているのか全く理解できていなかった。
「白井さんはどこに行ったんだろう」と違ったことを考えていた。まぁ中学一年生でもこういった方面に疎い子はたくさんいるだろう。

「佐天さん白井さんはどこに行ったんですか」
「うっ初春、あんた女捨てすぎじゃない」
「そっそんなすっ捨ててませんよ」
「白井さんは当麻さんともうやったのよ」
「だからやったって何をですか」
「はははっ、飾利は面白いな…………えっちぃことをだよ」

 当麻は天然でボケる飾利を見て思わず笑い声をあげて、それからちょっと悪戯してみようと、飾利の耳元でそっと何をやったのかをつぶやく。
そしてようやく理解できた飾利は叫び声とともにおろおろとし始める。

「えっえぇえええぇぇぇ」
「今日は驚くのが多い日だな、二人とも」
「だって当麻さんのヒミツがすごすぎるんですって」
「そうか?」 
「でも御坂さんとは付き合ってないんですよね、確か御坂さんは当麻さんのこと」
「ああ、俺は答えることしかできないんだ。俺から告白したらそれはひいきになるからな」
「当麻さんって人気ありすぎですもん」
「……い…が………しら―――」
 なにやら飾利が暴走を始めたようだ。なにやらぶつぶつと呟き始めていた。
俯いてぶつぶつと呟くその姿は明らかに病む一歩手前の症状だった。当麻は涙子と向き合って話をしているために、その光景に気付かなかった。

「そうか……そうだよな。俺から振ることは絶対にないから。女の子のほうから諦めて欲しいんだけど……無理だよな」
「無理ですね、なるほど。当麻さんの周りに人が集まる原理がわかりました」
「原理ってそんなのねえって」
「あります。人を助ける、お礼、断らない、いい雰囲気、君さえよければ、ENDです。あとそれは女の子限定です」
「………あの〜、涙子さん……私めは男の人も助けていますんでせうが」
「本当ですか?女の人が絡んでないですよね」
「ごめんなさい、嘘をついてました」
「そうですよね。まぁそんな当麻さんが好きなんですけどね。ねぇういは―――」
「……が……では……い………わた…」
「飾利、どうしたんだ」
「……わたしじゃ、ダメ、なんですね、白井さん、みたいじゃないと、だめなんですね」
「おっおい飾利って」
「どうしたら、私も……かみ……当麻さん」
「なっなんだ」
「当麻さん今日は帰りたくないです」
 
 飾利は突如そう言って当麻の服を掴んだ、唖然とする涙子。その台詞が出た瞬間、当麻の表情が真面目になり、目が鋭くなる。チャラけた雰囲気は何一つない説教する時のようなシリアスな顔である。
「飾利、それは自分が何を言っているのか分かってるのか?まさか黒子がしたから自分もするなんて簡単なことじゃないんだぞ」
「いつもそうなんです。私は引っ込み思案でなにもできないんです。告白だって、佐天さんがやらなかったら、私はできませんでした。私は何も取りえなんてないんです。他の人みたいに――――――」
 当麻は黙って抱きしめた。そこで飾利の言葉は止まった。自分には取り柄がない、自分には個性がない。
その気持ちはよくわかった。だがそう考える人物に限って、個性があるのだ。前に相談に乗った少女の場合は料理が上手だったり、髪の毛が綺麗だったりととても個性があった。
 そして目の前の少女にも誰にも負けない個性があった。それをこの子は知らないだけなのである。
飾利、可愛いぞ。おまえにしかない個性的なところを俺は知ってるぞ」
「私の個性的なところ」
「お前の子の花は見せかけか?俺はお前の笑顔見ていたい。その花に負けないような、その花と一緒のような綺麗な笑顔を見ていたい。まぁときどきは笑顔以外の顔も見たいけどな」
「花ですか?」
「ああ、この花も個性の一つだし―――」
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