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【みなみけ】桜場コハル Part 13【今日の5の2】 (715レス)
【みなみけ】桜場コハル Part 13【今日の5の2】 http://mercury.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1291732234/
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158: 名無しさん@ピンキー [sage] 2011/04/22(金) 17:54:43.39 ID:QiJA0H1w つまりいつかはカナが藤岡を好きになるが 藤岡がそれに気づかない、という逆の構図も有り得るということか http://mercury.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1291732234/158
159: 名無しさん@ピンキー [sage] 2011/04/22(金) 17:56:12.53 ID:en+sl4+B 藤岡は藤岡で鈍感そうだからな http://mercury.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1291732234/159
160: 名無しさん@ピンキー [sage] 2011/04/22(金) 18:03:10.20 ID:7MYbdd02 カナのアプローチもわけわかんないことになりそうだしなw http://mercury.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1291732234/160
161: 名無しさん@ピンキー [sage] 2011/04/22(金) 19:05:56.20 ID:HiNmUQum そしてどっちもストレートな表現になって、告白の次がベッドシーンとかになるタイプ http://mercury.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1291732234/161
162: 名無しさん@ピンキー [sage] 2011/04/22(金) 19:52:40.52 ID:uhZQw1ka ベッドシーンの後で告白になったら笑う http://mercury.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1291732234/162
163: 名無しさん@ピンキー [sage] 2011/04/23(土) 12:12:56.35 ID:gOS3vLgH 同人誌によくあるパターンだね http://mercury.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1291732234/163
164: 名無しさん@ピンキー [] 2011/04/23(土) 17:28:28.42 ID:OWznRWfz ふし゛おか は と゛うてい て゛す http://mercury.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1291732234/164
165: 名無しさん@ピンキー [sage] 2011/04/29(金) 01:19:12.10 ID:6CPoun6g ハルカもカナもチアキも処女だから問題ない http://mercury.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1291732234/165
166: 名無しさん@ピンキー [sage] 2011/04/29(金) 01:39:58.89 ID:b6dIVv3W そこは問題ないじゃなくて、どうっていうことないだろ http://mercury.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1291732234/166
167: 名無しさん@ピンキー [sage] 2011/05/01(日) 13:33:43.83 ID:LwKtCo9s トウマもどうてい http://mercury.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1291732234/167
168: 名無しさん@ピンキー [sage] 2011/05/02(月) 00:40:13.34 ID:1Md/ZoE+ まこちゃんも処女だから問題ない 速水先輩はどうだろうか http://mercury.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1291732234/168
169: 名無しさん@ピンキー [sage] 2011/05/02(月) 22:43:34.10 ID:IXP2sbJu わっはっはっは http://mercury.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1291732234/169
170: 名無しさん@ピンキー [sage] 2011/05/05(木) 03:35:39.35 ID:p4BDd72V 藤岡×千秋が可愛すぎるので思わず書いた 後悔はしていない ――――――――――――――――――――――――――――― 南に、デートに誘われた。 いや、デートと言っていいのかな。 とにかく、映画に一緒に行こうと誘われた。 金曜の放課後。 南が、オレの席にやって来て言った。 「コレ新聞屋が持ってきたんだけどさー。試写会の券。 ケイコもリコも都合悪いって言うし、藤岡ぁー、お前土曜ヒマか?」 そんなことを言われたら、オレには 「も、もちろんヒマだよ」 という答えしかない。 「よーし、じゃあ明日、駅前に十一時なっ」 そう言うとスカートを翻しながら廊下を駆けていく南。 うわあ。 なんだかドキドキする。 南の私服。 いや、いつも南の家に入り浸ってるから部屋着がどんなのかは知ってるけど。 でも、お出かけするときの服装ってどんななんだろ。 その晩はドキドキしてなかなか眠れなかった。 目覚まし時計を六つも仕掛けて、絶対寝坊しないようにして。 ドキドキしつつも、いつしか寝てしまってたようだ。 次の朝、一つ目の目覚ましで飛び起きて。 ――デート。南と、デート。 歯を磨いて。髪も洗って。鏡の前で入念にチェックして。 ――デート。南と、デート。 そんなことを考えてると、一時間も前に駅前に来てしまった。 ドキドキしながら南を待つ。 そわそわしながら。 「ふじおかーー」 呼ばれた声に振り向く。 ふわふわの明るい色の髪。 真っ白な、ひらひらなワンピース。 スカートがふとももの途中で終わってて、そこから伸びる白い肌が白いニーソックスに包まれてるのも なんていうか可愛くて。 斜めに小さなポシェットを掛けてるのも可愛い。 http://mercury.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1291732234/170
171: 名無しさん@ピンキー [sage] 2011/05/05(木) 03:37:04.65 ID:p4BDd72V 斜めに小さなポシェットを掛けてるのも可愛い。 ……あれ? そこでオレの名前を呼んでたのは、眠たそうな目の小学生。南の妹の千秋ちゃんであり。 「チアキちゃん?」 「あのバカヤローはな、タケル叔父さんのケーキバイキング食べ放題券に釣られていっちゃったよ」 千秋ちゃんが言うには、今朝突然やってきたイトコのお兄さんのケーキバイキングタダ券に釣られて 南はそっちに行ってしまったとのこと。 「だから私が代わりに来たんだ」 そう言うチアキちゃんは白のノースリーブのワンピースを着てる。フリルとレースが結構可愛い。 オレの視線に気づいたのか、チアキちゃんはミニなスカートをひらりと翻してくるっと廻ってみせる。 ニーソックスとミニなワンピースの隙間の絶対領域がなんだかドキドキする。 「ハルカ姉さまのお下がりなんだ」 と、嬉しそうに言う。 「み、南はそれ着てないの?」 と、つい訊いてしまったら、チアキちゃんはそれに答えてくれる。 「あのバカヤローはいっぺんだけ着たそうだよ。あのバカは小学生の頃は大股で全力疾走してたから、 パンツが見えちゃうっていうんでそれ以降禁止になったんだそうだ」 「そうなんだ」 南がこのワンピースを着てる絵を想像してしまいつい 「可愛いよ」 と言ってしまった。 そしたら、嬉しそうにチアキちゃんは微笑んだ。 いつも無表情なチアキちゃんだけど、オレには判った。 口角がほんのすこしだけ緩んで、目つきがちょっとだけ優しくなる。少しだけ嬉しそうな笑み。 ほんのかすかな笑みを浮かべたまま、 「ホラ。券、ちゃんと預かってきたんだ」 とチアキちゃんはオレに券を一枚差し出す。 「あ、でも、チアキちゃん、大丈夫? これって結構怖い映画だって評判だけど」 「私もこの映画が見たかったから丁度いいよ」 そうなのか。 「結構混んでるね」 と、行列に並びながらチアキちゃんに言うとチアキちゃんはオレの手につかまってきた。 「チアキちゃん、楽しみ?」 「うん」 なんだか周囲の目が微笑ましいものをみるような雰囲気なのはなんなんだろう。 なにもヘンなことしてないのに。 ロビーも結構混んでる。映画の試写会ってみんなこんな感じなのかな? 「チアキちゃん、なんか飲む? 炭酸でいい?」 「250円もするからいらないよ」 「じゃあポップコーンは?」 「400円もするだろ。もったいないよ」 南だったら一も二もなく「オレンジジュース! ポップコーンはLでな! バター味だぞ! 間違うなよ!」 とか言うところなんだろうけど。 「でもさ、オレ映画おごってもらうわけでしょ? チアキちゃんになにかお返しがしたいんだけど」 そういうとチアキちゃんはしばし考えた後 「じゃあ、ポップコーンをいっしょに食べよう」 やっぱりいい子だなあ。 歳相応の女の子っぽい笑顔を見せてくれて、なんだか俺も嬉しくなった。 http://mercury.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1291732234/171
172: 名無しさん@ピンキー [sage] 2011/05/05(木) 03:37:28.21 ID:p4BDd72V 人気の映画の試写会だけあって、館内は混雑してる。 オレとチアキちゃんは、なんとか中央後ろよりのいい席を確保できたけど、上映間際になって オレとチアキちゃんの前の席に大男が座ってしまった。 っていうか、なんでこんな映画の試写会に男二人連れで来るんだよ? というツッコミを胸に、これじゃオレはともかくチアキちゃんはスクリーン見えないんじゃ? 「見える?」 「ん…」 予告編が始まったのに、チアキちゃんは前の席の大男のせいでうまく見えないみたいだ。 「ふじおか、ちょっといいか?」 といってチアキちゃんは俺のひざの上に移ってきた。 あ、これはこれでいいかも。 チアキちゃんはこれでちゃんと見えるし。 オレはオレで、なんだか南んちにいるみたいでリラックスできるし。 ホイップをぴこぴこ言わせてるチアキちゃんもなんだか、機嫌がいいみたいだ。 映画はアメリカのどっかの田舎町のショッピングモールで普通にゾンビが大暴れしてるところから始まった。 ――うわあ。 オレは主人公とヒロインにゾンビが襲い掛かってくるシーンでちょっとビビってしまった。 やっと逃げ切った、と思った展開からゾンビが窓を突き破って出てきた瞬間、チアキちゃんがびくん、と大きく跳ねて オレの膝からずり落ちかけた。 ずり落ちないように、チアキちゃんの腰に手を回す。 しっかり支えてあげなきゃ。 そんなことを思いながら、映画を見る。 ――あれ。 フリルのひらひらの下に、チアキちゃんの肌を感じてしまう。 ――チアキちゃんは細いなあ。 ――女の子ってみんなこんなに細いのかな? その肌の柔らかさと、暖かさを感じながら俺はスクリーンを見てる。 ヒロインの女の子が、ゾンビから逃げるのに必死になってる姿。 やたら薄着でおっぱいの大きなヒロインが、ゾンビがうろついているショッピングセンターで、息を殺して隠れている。 そのヒロインの表情が、なんだかチアキちゃんにちょっと似てるなと思った。 ――チアキちゃんも、将来こんな風になるのかな? 潤んだ瞳で主人公を見上げているヒロインの顔が、なんだかチアキちゃんに見えてきて。 俺は、ポップコーンを摘んだ手を途中で止めてしまっていた。 -*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*- http://mercury.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1291732234/172
173: 名無しさん@ピンキー [sage] 2011/05/05(木) 03:37:54.90 ID:p4BDd72V -*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*- ――内田や吉野が言ってた。カレシってのをつくるとキスされたりもっといろんなことされるって。 ――カナのバカヤローや、ハルカ姉さまも、なんだかそれを楽しくていいモノみたいに言ってたことがある。 ――でも、そうなのかな。 千秋はそんな風に考える。 自分もいつか誰かとそんなことをするのだろうか、と。 自分も、あんな風に男と唇を触れ合わせたり、男の腕に抱かれたりする日が来るのだろうか? 千秋にはそんな姿は全然想像できない。 千秋はすこしだけ悲しくなる。 ――あんなふうな楽しそうなことが、私には起こらない。 ――あんなふうな幸せそうな、能天気な幸福は私の上には降ってこない。 突然、千秋は一人きりになってしまったような寂しさに襲われてしまう。 なんて呼んだらいいのかわからない。 胸の奥が痛くなるような。 大人びている割に、千秋にはわからない。 それが「悲しい」という気持ちだということを。 千秋の目に映る映画の中で、ゾンビから逃げ切ったヒロインは主人公に抱きついて喜んでる。 千秋はそれを羨ましく思った。 ――幸せそうで、嬉しそうで、でも私には起こらない、いいこと。 ――私にはきっと、そんなことは起きない。 なぜだか涙が出そうになる千秋の腰を、ぎゅ、っと藤岡の腕が強く抱いた。 ――……あれ? ヒーローの顔が、藤岡に変わる。 すると抱きしめられているヒロインの顔が、千秋のものに変わっていく。 ――ふじおかと。 ――ふじおかとだったら… どういうわけか、スクリーンの中の二人の姿が千秋には自分と藤岡の姿に見えてきてしまう。 どくん。 ――あれ。 どくん。どくん。 ――どうしたんだろ 千秋は自分の胸の内側が急に暴れだしたのに気付く。 そんななか、藤岡が目の前にポップコーンを摘んだ手を差し出してくれている。 …ん。 -*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*- http://mercury.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1291732234/173
174: 名無しさん@ピンキー [sage] 2011/05/05(木) 03:38:09.59 ID:p4BDd72V -*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*- スクリーンの中で濃厚なラブシーンが展開されてる。 うわあ。 こ、これって、チアキちゃんにはちょっと目の毒っていうか、教育上よくないっていうか…… そんなことを考えて固まってた俺の指に、なんだか柔らかくて暖かい、湿ったものが触れた。 それはチアキちゃんの唇。 チアキちゃんが、俺のつまんだポップコーンを食べてる。 チアキちゃんの唇に触れた、その部分がなんだか熱くて甘くて痒くなる。 なんだろう。指の骨の芯が甘く溶けてしまいそうな感覚。 腕に抱いてるチアキちゃんの肌が熱く心地よく感じてしまう。 もう一度ポップコーンを摘み、チアキちゃんのお口に運んであげると、その薄桜色の可愛い唇を開けてぱくっと食べてくれる。 そして、その唇と舌でもって俺の指を舐めてくる。 指に付いたバターと塩分を舐め取ってくれてるのだが、その薄くてちっちゃな舌が俺の指先を舐め、拭き取っていく感触は とても気持ちがよかった。 その唇が俺の指を咥えるに至ってはオレの胸の中の動悸が激しくなってしまう。 どこか甘い、柑橘系なチアキちゃんの汗の匂い。 ――どうしよう。なんだか胸がドキドキしてくる。 ――チアキちゃんの腰に廻した手が、離せない。 ――チアキちゃんの腰を抱く腕に力が入ってしまう。 主人公とヒロインが、キスをしている。 キスしたまま、藁の山の上でいろいろし始めちゃってる。 明るい色の髪のヒロインのうっとりとした顔が、なぜだかチアキちゃんの顔に見えてきてしまって。 俺がチアキちゃんを押し倒している絵にしか見えてこない。 俺の膝の上に座ってるチアキちゃんを、この主人公がしてるみたいに押し倒して、エッチなことをしてる情景が つい脳裏に浮かんでしまう。 ――だ、ダメだ、そんな妄想してちゃ! ――チアキちゃんはこんなに俺のことを信頼してくれてるんだから、その信頼に応えないと! と内心に喝を入れてると、チアキちゃんが俺の目の前にポップコーンを差し出してくれてる。 細い指。 それでつままれたポップコーンが俺の口元に押し付けられる。 口を開いてそれを受け入れる。 チアキちゃんの、白魚みたいなキレイで可愛い指が俺の口の中に入ってくる。 その指はポップコーンを食べた後でも俺の唇の間でうろうろしてる。 だから俺は、その指についた塩とバターを舐め取ってあげる。 そしてお返しに、今度は俺がポップコーンをつまんでチアキちゃんの口元に持っていく。 http://mercury.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1291732234/174
175: 名無しさん@ピンキー [sage] 2011/05/05(木) 03:38:29.55 ID:p4BDd72V チアキちゃんはどことなく嬉しそうに俺にポップコーンを何度も何度も差し出す。 そのポップコーンを食べると、次は俺がチアキちゃんにポップコーンを食べさせる番で。 指を舐めあい。指をしゃぶりあい。 ドキドキする。 画面の中で主人公とヒロインがナニをやってるのか、だんだんわからなくなってくる。 そんなものよりも、俺の膝の上の女の子の反応のほうが全然大切なことだったから。 気がついたら、映画は終わっていた。 帰りの道すがらも、なんだかチアキちゃんは上気した頬で。 手を握ってるちっちゃい手も、なんだかとても心地いい。 なんでだろう。 チアキちゃんの手が気持ちいい。 柔らかくて、温かいチアキちゃんの手が。 細くて、なめらかで、しっとりしてるチアキちゃんの指が。 俺の手をしっかりと握ってきてくれてる。 それはとてもとても、幸せなことだと思った。 -*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*- http://mercury.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1291732234/175
176: 名無しさん@ピンキー [sage] 2011/05/05(木) 03:38:44.18 ID:p4BDd72V -*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*- ――藤岡の手が、気持ちいい。 ――触ってると、なんだか胸の中が温かくなる。 ――骨が甘くなって溶けてしまいそうな気持ちになる。 ――おっきくて、温かくて、優しい手。 千秋は腰に回された腕の太さと逞しさを思い出していた。 その感覚を脳裏に蘇らせるたびに、千秋の胸の一番奥がなんだかぽかぽかと暖かくなっていく。 「お茶ぐらい出すから上がっていけばいいよ」 千秋がそんなことを言ってしまったのは、つないだ手を離したくなかったから。 エレベーターに乗るときも、千秋はその手を離さなかった。 チャイムを押しても誰も出てこないので千秋は藤岡と繋いだ反対の手で鍵を開け、そのまま靴を脱ぐ。 藤岡が靴を脱いでいる間もその手は離さない。 そして居間のテーブルの上に書置きを発見した。 「チアキへ ケーキバイキングは美味かったぞー! 冷蔵庫にお土産のショートケーキがあるから食べていいぞ!感謝しろよ! で私はちょっとケイコんちに行ってくる 六時頃には帰る ハルカもそのくらいだってさ カナ」 「ここに座ってればいいよ」 千秋はそう言うと、名残惜しそうに藤岡と繋いだ手を離すとキッチンに向かう。 二人分のお茶を入れ、冷蔵庫からケーキを取り出してテーブルに置く。 でもケーキは一つしかない。 「半分こしよう」 「あ、いや、いいよチアキちゃん」 「ダメだよ」 そう言いつつ藤岡の膝の上に座る千秋。 一瞬の逡巡ののち、千秋は指先でそのショートニングのクリームを掬い取ると、後の藤岡の前にその指を突きつけた。 千秋の胸の中では心臓が暴れている。 小さな心臓がトクトク、と激しいビートを刻んでいる。 ――こ、これって、さっきのアレみたいなもんだよな なるべく軽い気持ちで藤岡はその指に口を付ける。 映画館のときとは違って、しっとりとした指の感触が藤岡の胸に何かを生む。 藤岡にはそれは不快ではない。 女の子の、柔らかくて細い指。 それが口の中をまさぐって 甘いクリームを舐め取ってしまってもまだどこか甘い、女の子の指。 自分の膝の上にいる、小さな女の子。 その子の指が、まるい指先が、折れそうなほど細い関節が、藤岡の唇を割り、舌の上で跳ね回る。 http://mercury.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1291732234/176
177: 名無しさん@ピンキー [sage] 2011/05/05(木) 03:39:00.40 ID:p4BDd72V そしてその指が藤岡の口から引き抜かれると、いつもは眠たい目をした小さくて可愛い女の子が藤岡の膝の上で 舌をちょっとだけ出して、顔を上に向けて瞳を閉じ、おねだりをしている。 藤岡はケーキのクリームを指で掬い取ると、千秋の唇に差し入れる。 その薄桃色の唇の柔らかさを指で確かめるように存分に触り、そしてゆっくりとその柔らかな唇をこじ開けて その内側の濡れた粘膜に触れる。 人差し指が千秋の歯茎に触れ、その滑らかな感触にゾクゾクとするような感動を覚える。 小さくて白い歯列の感触。 その歯列の間から、さらに人差し指を押し入れるとその口内の粘膜の感触に藤岡は再び感動してしまう。 熱い。 ――チアキちゃんは体温が高いのかな 藤岡はそう思いながら、人差し指だけでなく、中指も千秋のその唇に差し入れる。 人差し指と中指で、千秋の舌を挟む。 その柔らかさを 千秋の熱い吐息が藤岡の手の甲に吹きかかる。 ふう、ともくう、とも聞こえる吐息。 その中に含まれている熱い感情に藤岡は胸の奥がじわりと熱くなるのを感じる。 -*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*- http://mercury.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1291732234/177
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