[過去ログ] 煩悩の十二国記*十四冊目 (1002レス)
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121: 頑丘×珠晶 8/8 2011/02/09(水)11:30 ID:MOZ5hrMs(8/8) AAS
「分かったから…噛むな」
左手を珠晶に咥えられたまま、頑丘が苦笑いしてそばに置いていた壷を見せた。
「覚えているか?」
頷く事が面倒で、軽く噛んだ歯に力を入れる。一瞬眉を潜めたが、都合がいいかと続ける。
「多分、今日も辛いぞ」
目がゆっくりと覚醒してくる。瞳でなんで?と聞いた。辛いのは最初だと言われた。
「俺が…穴をあけるから…で分かるか?」
首を傾げる。
「小さいんだ、まだお前のは」
はふっと手から口が離れた。手の甲に綺麗な半円ができている。
「身を引き裂かれるほど痛くなければ、気にしないわ。でいい?」
腹わた…思い出し苦笑いする。怖いと震えたはずだ。だが、それでも堪えた。そういう少女だ。
「多分、狭い所をこじあけていく感じだと思えばいい」
「そうしたら、頑丘と全部できるのね?」
真摯に聞かれ、あまりの真摯さに愛しさが込み上げる。思わず額と額を擦り合わせていた。
「お前、本当にかわいい」
頑丘に初めて言われた言葉に珠晶がびっくりする。憎たらしいだの、餓鬼がだの、馬鹿だの憎まれ口しか知らないのかと思ってた。
だけど…多分、頑丘が忘れてることがある。
「頑丘、ついでに賢いあたしから言わせてね」
頑丘が、ん?と顔を上げる。珠晶の指が壷を指した。
「これ、感覚なくすから、頑丘が大変じゃないかしら?」
ぽかんとした顔に我慢ができなかった。笑ってはいけない事だろうと思うが、我慢すればするほど…腹が捩れる。あー、と頑丘が身体を起こした。
「笑いたきゃ、笑え」
遠慮なく。寝台の上を腹を抱えて笑った。

寝台の上で笑い転げる珠晶を見ながら、どうしたものかと悩む。確かに、微量でも痺れて感覚をなくした。ということは…やはり、珠晶のいう通りだろう。
まったく頭がいい。
知ってそうな事は知らず、一度学べば幾らでも応用を利かす。
「もう、いいか?」
被さるように珠晶の身体に伸し掛かり、顎を捉えた。んっ…と甘く息をして、珠晶が身体を頑丘に預ける。
「…どうするの?」
唇を放して珠晶が聞いた。分からない事があったら、わかる奴に聞く。でも…
「やめるのは、嫌よ」
「わかってる」
そう言って、唇を塞ぐ。波が戻って来る。
「自力でやるか…」
頑丘らしい言い方に、胸を反らして笑う。黒い髪が寝台に舞って美しかった。

おわる
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