[過去ログ] 煩悩の十二国記*十四冊目 (1002レス)
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22: 浩瀚×祥瓊 雪 2011/02/03(木)07:40 ID:o+8sYHV7(12/14) AAS
もう…荒れてないのかと、恐る恐る祥瓊も浩瀚の背中に腕を回した。
「…なにを言って…いいんだか…」
深く溜め息を吐かれ、浩瀚の身体が祥瓊に凭れかかる。温かい…。その温もりと重さが嬉しかった。
浩瀚の手が無心に祥瓊の髪を撫でる。手の平の大きさに安心する。
「…おかえり…なさい」
ようやく…自分の所に戻って来た…そう感じて嬉しかった。祥瓊の閉じられた瞼から涙が零れる。
浩瀚の背中を撫でていた祥瓊の指が、引きつれたような痕に触れた。
「…ここ?」
「ああ…もう、わかりにくいな…」
白く引きつれたような傷。刺し貫かれた矢の痕。祥瓊の唇がそこに当てられ軽く吸い上げた。浩瀚の顔がしかめられる。
「…なにをしている…」
なにをと言えば…わからないんだけど…。
「…早く良くなれば良いと思って…」
なんとなく視線が絡んで…浩瀚の口元にようやくいつもの笑みが浮かんだ。祥瓊も小さく笑う。
やれやれと、浩瀚が立ち上がった。祥瓊を立たして寝室に向かう。
「着物が…」
「明日、取りに来ればいい」
扉の前に二人の着物が散らばっている。なにをしてたかなんて、一目瞭然で。
祥瓊の顔が赤くなった。浩瀚が、それとも…と足を止める。
「…あの場所で…してみるか?」
祥瓊は慌てて寝室に飛び込んで行った。

おわる
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