【電波的な彼女】片山憲太郎作品【紅】 5冊目 (775レス)
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141: 2012/02/01(水)00:49 ID:iKHGWvRj(4/6) AAS
そして、冒頭に至る。
「……お前は、普段からそれを食べてるのか?」
雪姫の目の前には、30センチはあろうかというほどの巨大なパフェ。
先日円が食べていた、スペシャルサンデーデラックスパフェではなく、グッドチューズデーエキサイトパフェと言うらしい。雪姫曰く、サンデーの方とは少し異なり、フルーツが多めに盛られているとのこと。
なぜ平日にスペシャルサンデーなのかはわからないが、ジュウはよくもそんなに甘い物が食べられる物だと思っていた。
円は、雪姫や雨と来る時は食べれないとか言っていたが、逆に、雪姫や雨は普段から食べているのだろうか?
雪姫はキョトンとして、「いや、無理でしょ?」と答えた。
「無理?」
確かに物量的にはかなりきついかもしれないが、女は甘い物は別腹と言うし、実際、円は完食していた。
「だってほら、ここに書いてあるじゃん」
雪姫が机を指差す。
そこには限定メニューと大きく書いてあり、その下に、それらのメニューの名前が並んでいた。

限定メニュー!
ご家族限定! 親子プレート!
兄弟・姉妹限定! 仲良しフルーツ盛り合わせ!
カップル限定! 日替わりパフェ!
(曜日によってそれぞれ盛り付けが違います!)

「……いつの間に俺とお前はカップルになったんだ……?」
「まあまあ、細かいことはいいじゃん!」
雪姫のあっけらかんとした態度に、ジュウは大きく溜息を吐いた。
「溜息吐くと、幸せが逃げて行くんだよー」
「知るか」
「自分のだけじゃないよ。周りの人のも逃げて行くんだよ?」
「知るか」
「ひっどーい」
雪姫は喋りながらもペースを落とすことなくスプーンを動かして行く。
円は後半きつそうにしていたが、普段からこういう物を食べている雪姫は余裕なのだろうか。
「なに? 私の顔になんかついてる?」
「嫌、よく食えるなと思ってな」
ジュウが言うと、雪姫はなぜかふんぞり返りながら、
「甘い物は別腹なのです!」
「……そうか」
ジュウは今日もコーヒーを頼んでおり、既に3杯目。
しかし、雪姫は円より食べるペースが早いので、先日のように口の中がコーヒー一色になることは避けられそうだった。
その3杯目が空になろうかという時、雪姫が唐突に質問して来た。
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