【電波的な彼女】片山憲太郎作品【紅】 5冊目 (774レス)
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43(1): 雨の日 2011/09/20(火)13:31 ID:NRr1NcPY(1/9) AAS
今日の天気は曇り後雨。
午前中、授業が始まってから降り始め、ついには放課後まで止むことはなかった。
柔沢ジュウは傘を持っておらず、仕方がないから雨に濡れながら帰宅しようかと考えていた。
体は丈夫なほうだし、帰ってすぐにシャワーを浴びれば風邪も引かないだろう。
「ジュウ様」
丁度昇降口から外へ踏み出そうとした時、後ろから声がかかった。
それはここ最近とても聞き慣れた声で、しかし意外な声だった。
「雨か」
「はい」
ジュウの後ろに立つ小柄な少女は堕花雨という。
鬱陶しいほどに伸びた前髪は目を覆い、ジュウとは頭一つ以上身長に差があるが、
ジュウと同じ学年を示す色のスカーフをセーラー服につけている。
前世からの絆やらなんやらで、ジュウのことを王と崇め、時には奴隷、時には従者、時には騎士としてジュウに付き纏い、ジュウと共にいくつかの事件に巻き込まれてきた。
ちなみに雨は特進クラスで、夏休み明けは補講に追われると雨の妹の光が言っていたのだが、何故ここにいるのだろう?
「どうした? 補講があるんじゃなかったのか?」
「はい。ですが、ジュウ様は傘をお持ちではないのではと思い、馳せ参じました」
「そうか。いや、そうじゃない。補講はどうした? 終わったのか」
「いえ、抜け出してきました」
さっきも言ったが堕花雨は特進クラスに在籍している。以前はまさに品行方正な雨だったが、ジュウと行動を共にし出した頃から見られる、そのある種奇行とも取れる言動から、教師や生徒の間では、ジュウが雨をおかしくさせているという噂もある。
今も然り、雨は大事%
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