【電波的な彼女】片山憲太郎作品【紅】 5冊目 (775レス)
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554: 2014/11/23(日)20:33 ID:8sN1LYyH(6/8) AAS
「あぁ、そっかー 残念だな〜 まぁ最初から君の意思なんで、どうでもいいんだけどね♪」
こちらに入る意思が、ないと分かるや否や、表情は変わらないままも彼女から発せられる威圧感は倍増した。
(………戦うか。)
絶奈と戦うのは、キリングフロアーの一件以来だが、あの全てを蹂躙する、破壊的な力は変わっていないだろう、むしろ強くなっているかもしれない。
しかしこちらも、あれから自分なりに経験を積んで成長している。彼女に遅れをとる気はない、やってやる。
戦う覚悟を決め、相対する相手を睨みつける真九郎だったが、当の絶奈は、挑みかかろうとする真九郎の様子を見て取ると、急にプレッシャーを消した。
「何を勘違いしてるか分からないけど、私は別にキミとここでやり合う気はないわよ?」
この格好みれば分かるでしょ、と彼女はドレスの一端を摘んでみせる。
どうやら見たところ絶奈は、キリングフロアーの時に装着していた戦闘用の義手は付けてはいないようだ。
だからといって安心できるわけではないが、無駄な戦闘をしないで済むなら、こちらはその方がありがたい。
「俺への用事はそれだけですか。でしたら帰ります。」
確かに、外に出ても道に迷うかもしれないが、こいつらと一緒にいるのと比べたら、その方がマシだ。
「まぁ、待ちなさいよ。 私は会社のことを抜きにしても、君のこと気に入ってるんだ。」
そういいながら、絶奈は席を立つと、向かい側に座っている真九郎の席にまで、近づいてきた。
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