【電波的な彼女】片山憲太郎作品【紅】 5冊目 (775レス)
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702: [sage saga] 2016/11/24(木)23:18 ID:V3Gh3kBt(22/34) AAS
五月雨荘
紅真九郎が五月雨荘の自室に戻ったのは午後六時を少し過ぎた所だった。
おんぼろになったドアを開け、自分の部屋に入ると、そこには
小さな天使がいて、自分にほほえみかけていた。
「真九郎!遅かったな。お帰りっ!」
「ああ。ただいま紫。一週間ぶりだね。元気だった?」
「うむ。真九郎に会えなかったのは寂しかったが、それも吹き飛んだ」
「そっか。ほら、おいで。だっこしてあげる」
左手は紫を離さないように、右手で紫を愛するように真九郎は
その小さな身体を包み込んだ。
「し、真九郎...///どうしたというのだ?」
「どうしたって、何が?」
「そ、その...て、照れる。と、とにかく照れるのだ!」
小さな手と足をパタパタと暴れさせる紫は、珍しいことに顔を
赤らめながらも、嬉しそうな表情を浮かべ、真九郎が離れるまでその体に
自分を押しつけながら、抱きついていた。
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