[過去ログ] 【俺の妹】伏見つかさエロパロ20【十三番目のねこシス】 (807レス)
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44: 名無しさん@自治スレで設定変更議論中 2011/06/24(金)01:34 ID:fnUA8Up+(1/19) AAS
何のための隔離スレだよ
あいつの話題はよせ
本スレはこっちで良い
60
(2): 名無しさん@自治スレで設定変更議論中 2011/06/24(金)22:04 ID:fnUA8Up+(2/19) AAS
普段はVIPで書いてるので、エロパロのしきたりとかあまり詳しくないんだけど

・京介×桐乃
・非エロ
・IFストーリー「もしも京介が黒猫の告白を断っていたら」
・20レス程度

投下してもおkでしょうか?
63: 1 2011/06/24(金)22:11 ID:fnUA8Up+(3/19) AAS
「兄貴、いる!?」

ノックの一つもなしにドアを開け放たれ、
静謐な空気を木っ端微塵にデストロイされたことに業腹を煮やす暇もなく、

「あたしの部屋に来て!」
「……いきなり何だってんだ?」
「いいから!」

俺は物凄い力で腕を引かれ、半ば引きずられるようにして桐乃の部屋に連行された。

「そこに正座」
省10
64: 2 2011/06/24(金)22:12 ID:fnUA8Up+(4/19) AAS
「黒猫から聞いたのか?」
「当たり前じゃん、他の誰から聞けるわけ?
 てか、話逸らさないでくれる?」
「…………」

この展開を予想していなかった、と言えば嘘になる。
しかしこの場を穏便に乗り切るためのセリフは悲しいほどに準備不足で、
また上手いかわし文句を即興で組み上げられるほど、俺の口先は器用でもなかった。

「なんでだっていいだろ」
「ハァ?何その言い方。
 あんた、黒いのにも似たようなコト言ったんだってね。
省9
65: 名無しさん@自治スレで設定変更議論中 2011/06/24(金)22:14 ID:fnUA8Up+(5/19) AAS
「そうするよう、あいつに頼まれたのか?」

桐乃は視線を四方に泳がせつつ、

「そっ……それは……別に、そういうわけじゃないケド……。
 黒いのだって本当は聞きたかったに決まってるし……。
 だっ、第一、有り得なくない?
 女の子が一生懸命恋の告白したのに、まともな理由もなくフるとかさぁ?」

あんた人の気持ち考えられないの?
バカなの?
死ぬの?
桐乃が繰り出す怒濤の三連撃に、こめかみの血管がピクリと痙攣する。
省9
66: 名無しさん@自治スレで設定変更議論中 2011/06/24(金)22:15 ID:fnUA8Up+(6/19) AAS
「はぁ!?あんた妹に彼氏出来たらギャーギャー喚くクセに、
 自分が彼女作るのは何の問題もないとか思ってるワケ?
 どんだけ自己中なの?死んだ方がいいよ?」
「お前さっきまで、俺がそういう考え方するのがイヤだって言ってたじゃねえか!
 俺にはキモイと蔑まれるか死ぬかの二択しかねえのかよ!」

口論はいつしか怒鳴りあいに発展していたが、
お袋と親父は福引きで当てた日帰り旅行に繰り出し、終日、家には俺と桐乃の二人きり、
仲裁人の登場は期待できそうになく、
携帯も桐乃の部屋に入ってからというもの頑なに沈黙を守っていて、
誰でもいいから連絡してきてくれよ、という祈りは神への道半ばで潰えたらしい。
省8
67: 名無しさん@自治スレで設定変更議論中 2011/06/24(金)22:16 ID:fnUA8Up+(7/19) AAS
「なあ、もう一度訊くぞ。
 どうしてお前は、俺が黒猫をフッた理由にこだわるんだ?」

桐乃はぎゅっと下唇を噛み、しかし今度は目線を逸らさずに、

「あの子が……黒いのが可哀想だからに決まってんでしょ。
 電話では普段通りに喋ってたけど、黒いの、多分泣いてた。
 実際に泣き声が聞こえてきたわけじゃないけど、分かったの」

なぜ分かる、とは訊かなかったさ。
訊いたところで、友達だから、と臆面もなく言い返されていただろうからな。
そして桐乃が言うからには、黒猫が泣いていたというのは真実なんだろう。
約束の場所、校舎裏のベンチで、
省8
68: 名無しさん@自治スレで設定変更議論中 2011/06/24(金)22:16 ID:fnUA8Up+(8/19) AAS
選択肢は三つある。

1.今すぐ無言でこの場から立ち去る
2.強引に煙に巻く
3.自分でもイマイチ整理できていない本心をぶちまける

1番は完全な悪手だ。
桐乃と俺の関係は悪化の一途を辿り、事態解決のために、やがて3番を選択せざるを得なくなる。
2番も妙手とは言い難い。
張りぼての嘘はすぐに見透かされてしまうだろうし、応急処置はしょせん応急処置で、
やがては3番を選択せざるを得なくなる……あれ、このゲーム最初からルート決まってね?

「すぅーはぁー」
省6
69: 名無しさん@自治スレで設定変更議論中 2011/06/24(金)22:17 ID:fnUA8Up+(9/19) AAS
ああそうだ。その通りだ。
桐乃、お前以外の誰がいる。

「やっぱり、あたしのせいだったんだ」

桐乃は悄げた様子でそう言い、一転、俺を睨み付けると、

「さっきも言ったと思うケド……。
 あたしに彼氏を作らせない代わりに、自分も彼女を作らないとか、
 そーいう下らないルールで自分を縛るの、やめてよね。
 あたしはあんたに彼女ができようができまいがどうだっていいし、
 黒いのとあんたって厨二病と地味顔で相性良いと思うし、
 ワケわかんない女に誑かされるよか、黒いのと付き合う方がずっとマシだと思うし……。
省7
70: 名無しさん@自治スレで設定変更議論中 2011/06/24(金)22:18 ID:fnUA8Up+(10/19) AAS
「俺は黒猫に告白されて、嬉しかったよ。ものすげえ嬉しかった」

後輩の見目麗しい女子から、慕情の丈を告げられる。
そんな、思春期の頃からボンヤリと夢見ていた、青春の理想が叶った瞬間だった。
しかも相手は前々から好意を懐いていた黒猫だ。
正直に言う。天にも昇る心地だったね。
でもな、そんな舞い上がってる状態で、エロゲなら選択肢さえ現れない状況でも、
脳裏にはお前の姿があって、気づけば俺は、黒猫にノーを突き付けていたんだよ。
お前に『彼氏を作るな』と言った手前、俺が彼女を作るわけにはいかない?
そんな理屈をこね回している余裕が、あの時の俺にあるわけねーだろ。
俺は徹頭徹尾、直感で動いた。
省8
71: 名無しさん@自治スレで設定変更議論中 2011/06/24(金)22:19 ID:fnUA8Up+(11/19) AAS
現実的には十秒、体感的にはその数倍の時間が流れ、

「……仮説って?」

と桐乃が言った。

「俺はお前のことが好きなのかもしれない。
 妹としてじゃなく、一人の女としてな」

と俺は言った。
言葉は喉元で詰まることなく、滑らかに舌と唇を経由して、部屋の空気を震わせた。
意外と抵抗なくできるモンだな。
実妹への告白もどきも。
達成感にも虚脱感にも似た感覚をしみじみと味わう俺を余所に、桐乃はぶるぶると肩を震わせていた。
省12
72: 名無しさん@自治スレで設定変更議論中 2011/06/24(金)22:20 ID:fnUA8Up+(12/19) AAS
「……いつから?」

自主退室しようとした折だった。
蚊の泣き声レベルの声が聞こえてきたのは。

「いつから、あたしのことが好きだったの?」
「さあてな。
 お前をアメリカまで連れ戻しに行った時は、もう好きだったんじゃねえか。
 普通いねーだろ、寂しくて死にそうだから帰ってきてくれ、なんて言う兄貴なんてよ」

俺は他にも、桐乃をただの妹としてではなく、一人の女として見ていた記憶を思い出す。
好きなのかもしれない?
アホらしい。
省10
73: 名無しさん@自治スレで設定変更議論中 2011/06/24(金)22:21 ID:fnUA8Up+(13/19) AAS
桐乃は乱暴に涙の痕を拭いながら、

「一人暮らしするって、どういうこと?
 そんなの、あたし聞いてない。なんで?
 地味子と一緒に受ける大学、家からでも十分通える距離にあるじゃん。
 なんでわざわざ家を出てくの?」

おいおい、それをお前が訊くのか?

「一人暮らしすること自体は、結構前から考えてた。
 家事とか色々大変だろうけど、将来的には良い経験になるだろうってよ……。
 でも、今ちゃんとした理由が出来たんだ。
 俺はお前を怖がらせたくないし、怖がられたくもない。
省9
74: 名無しさん@自治スレで設定変更議論中 2011/06/24(金)22:24 ID:fnUA8Up+(14/19) AAS
桐乃はもじもじと内股を擦り合わせながら、

「あんたは自分だけが、本当はいけない感情を持ってて、
 そのせいであたしに引かれてる、って思ってるのかもしれないケド……。
 ほ、ホントはね……あた……あたしも……」

言葉尻を切り、上目遣いに見つめてくる。
可愛い――じゃなくて、どうしてそこで口を閉じる?

「もうっ、これだからあんたは……最後まで言わなきゃ分かんないワケ?」

馬鹿正直に肯く俺。
このとき俺の脳味噌において、両思いの可能性は完全な埒外にあった。
人の機微に鈍い鋭い以前の問題である。
省7
75: 名無しさん@自治スレで設定変更議論中 2011/06/24(金)22:25 ID:fnUA8Up+(15/19) AAS
誇張表現の一つである『ほっぺをつねる』をリアルに実行し、
鮮烈な痛みに顔をしかめたあと、俺は桐乃が羞恥に身悶えしていることに気が付いた。
タコの縫いぐるみを胸に抱き締め、濡れた目で俺の反応を伺っている。
え、何この可愛い生き物。

「……聞こえた」

ああ、聞こえたとも。
小躍りしたい気持ちを必死で抑え、目頭に熱いものを感じ、
手をやれば熱い雫の感触、俺は自覚がないうちに泣いていた。
ついでにこんなことも尋ねていた。

「いつから?」
省10
76: 名無しさん@自治スレで設定変更議論中 2011/06/24(金)22:26 ID:fnUA8Up+(16/19) AAS
「何度も兄貴に伝えようと思った。
 でも、失敗したときのことを想像したら、怖くてできなかった。
 気持ち悪がられたらどうしようって、引かれたらどうしようって……。
 ねえ、もしも兄貴が、一年前にあたしに告白されてたら……なんて答えてた?」
「その時はまだ、お前のことは生意気な妹としか見てなかったからな。
 多分、普通の兄妹でいよう、って言ってたと思う」
「そっか。じゃあ、我慢して正解だったんだ」
「でもな、もしあの時お前の気持ちを知ったところで、
 本気で気持ち悪がったり、引いたりはしなかったと思うぞ。
 むしろお前の気持ちに応えてやれない自分が、イヤになったんじゃねえかな」
省13
77: 名無しさん@自治スレで設定変更議論中 2011/06/24(金)22:27 ID:fnUA8Up+(17/19) AAS
「黒いのが告白して、あんたがそれにオーケーして、それで終わり。
 あんたがあたしのために黒いのをフるなんて、絶対有り得ないと思ってた」
「けど、これが現実だぜ」
「うん……そだね。ってか、あんたいつまで泣いてんの?」

桐乃は椅子から立ち上がり、ティッシュの箱をとって、俺の隣に腰を下ろした。

「はいコレ」
「ありがとよ」

二、三枚ティッシュを重ねて鼻をかむと、
通りのよくなった鼻孔を、桐乃の匂いがくすぐった。
隣を見れば、ライトブラウンの髪に縁取られた瓜実顔。
省9
78: 名無しさん@自治スレで設定変更議論中 2011/06/24(金)22:27 ID:fnUA8Up+(18/19) AAS
桐乃は頬を膨らませると、

「これまで通りってこと?
 あたしは兄貴のことが好きで、兄貴もあたしのことが好きなのに、
 普通の兄妹のままでいるワケ?」

この子はいったい何を言っているんだろうね。
気持ちが通じ合おうが俺と桐乃が兄妹であることには変わりないだろうが。
誰かに『俺たち(あたしたち)恋人になりました☆』と報告でもするのか?
親父に言ってでもしてみろ、女のお前はともかく、俺はグーで殴られる自信があるぞ。
あやせに至っては、全てを言い終わるまでに息の根を止められている目算が高い。

「みんなには秘密にするに決まってるじゃん。
省11
79
(6): 名無しさん@自治スレで設定変更議論中 2011/06/24(金)22:29 ID:fnUA8Up+(19/19) AAS
「……どこ行くの?」

掠れた声が、ドアノブに手をかけた俺の後ろ髪を引いた。

「自分の部屋だ」
「ねえ、今日は遅くまで、お父さんもお母さんも帰ってこないよね?」
「ああ」
「じゃあ……」

途切れる言葉。
確実に桐乃は誘惑してきている。
振り返ったが最後、俺は本能に忠実な獣に成り下がるだろう。
心の悪魔が囁いた。
省12
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