[過去ログ] 怪盗が捕まってあんな事こんな事・・・第6夜 (965レス)
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357: 怪盗アクアメロディ 〜インビシブル・ストーカー〜 2017/12/14(木)12:33 ID:QEmObDns(4/6) AAS
そもそもの話、盗みに入る上で水に濡れてしまうような事態など早々起こるはずがない。
いくら青広豪水の土地の大半が鰻の養殖所とはいえ、人が通ることができる道はいくらでもあるし
屋敷の中には養殖所は存在しない。精々屋敷の南側に隣接する形で一ヶ所ほど池があるくらいだ。
だが、だからこそ何も起きない現状が解せない。一体アイズの言うハンデとは―――
「―――っと。そろそろ着くわね」
考え事をしているうちに目的地が間近となり、思考を中断する。
警戒をすることは大事だが、だからといって集中力を欠いてしまうのはマイナスだ。
美音は即座に精神のスイッチを切り替えると、進行速度を落として目的地へと近づいていく。
(……ッ!? 誰かいる!?)
ほの暗い地下水路の一角。
情報通りならば青広邸の地下倉庫に繋がっているはずの扉の前に立つ人影に驚きを隠せない怪盗少女は
しかしすぐさま気持ちを落ち着けると、サッと物陰に潜み相手を観察する。
(えっ……あれって、メ、メイドさん?)
そこにいたのは白のエプロンドレスにカチューシャと、実にわかりやすい格好をしたメイドだった。
光の差し込まない静寂の空間の中、微動だにせず佇むその様は人形と見間違えるほど。
しかし時折何かを探すかのように左右を確認する姿から、彼女が生きている人間であることがわかる。
(物腰からは荒事ができるようにはとても見えない。それなら……)
何故こんなところにメイドがいるのかは疑問だったが、いつまでもこうしているわけにもいかない。
意を決したアクアメロディはさりげなく、しかし堂々とした態度で物陰から姿を現した。
当然謎のメイドの無表情は驚愕に染まるかと思いきや、意外にもまったくの無表情のまま一礼。
「こんにちは。貴女がアクアメロディ様ですね」
「あ、はい」
「では、こちらへ」
驚かせようとした相手のまさかの対応に、美音は反対に驚かされ素で返事をしてしまう。
だが、そんなこちらの呆けた様子を一顧だにせず、メイドの女性はクルリと反転して背を向けると
目の前の扉を開き、まるで初めから決まっていたかのような動作でサッサと歩き出した。
「えっ? ええっ? ちょっと待っ……」
どう考えても怪しい、というか意味不明な事態に混乱する怪盗少女は慌てて女性の後を追い
この状況の説明を求めるべくエプロンドレスの後姿を引き留めようとする。
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