[過去ログ] 怪盗が捕まってあんな事こんな事・・・第6夜 (965レス)
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376: 怪盗アクアメロディ 〜インビシブル・ストーカー〜 2017/12/21(木)14:27 ID:9NttQ/54(3/6) AAS
(くっ……!)
弱みを握られる、ということは主導権を奪われるということに等しい。
それでもせめて気圧された姿は見せまいと胸元の両腕を下ろすと、羞恥の残る赤ら顔で敵を睨み据える。
しかし、そんな健気な取り繕いを嘲笑うかのように、屋敷の主は手を挙げ、パチンと指を鳴らした。
それが合図だったのだろう。左右の扉から数多くの黒服が整然と入室してくる。
彼らは青広の周囲を固めると、美音を、正確にはブラを露出させた胸の谷間をニヤニヤと見やった。
その明白な好色の視線に羞恥心が刺激されるが、負けん気が上回った怪盗少女は恥じらいを押し込め
逆に胸を張って義賊ヒロインとしての堂々とした立ち姿を見せつける。
だが、そうすることでふよんっと乳房が揺れ、男たちを喜ばせる結果になってしまったのは皮肉だった。
「クハハッ、いきなり撃ったりしてすまなかったね。死云々は勿論冗談だ。
今の本来の目的は、確認だ。何せアイズの言とはいえ、流石に信じがたい情報だったからね。
……あの怪盗アクアメロディの衣装が水に溶けるなどということは」
「……っ」
「そう怖い顔をしないでくれたまえ。どういうことなのか興味はあるが、事情を聞いたりはしない。
肝心要の確認はできた。だからその宝石とデータは詫び料、そして参加料と思ってくれればいい」
「参加料……? それはどういう……」
邪な視線に耐えつつも、美少女怪盗は意味深な言葉の意味を問い返す。
初老の男の返答は簡潔だった―――これからはじまる狩りに参加してもらう代価だ。
ハンターは黒服たち、獲物は言うまでもなく侵入者であるアクアメロディ。
この屋敷から無事に逃げ切れれば怪盗側の勝ち、できなければ負けというシンプルなルール。
「暴力は極力禁止するから安心してもらっていい。折角の美貌に傷がついては勿体ないからね」
その代わりに、と屋敷の主が言葉を切ると、一斉に黒服たちが懐から銃を抜いていく。
それが上部分にタンクついたそれは間違いなく水鉄砲。これを武器とするということなのだろう。
と同時に、美音は案内中に男たちから向けられていた視線の意味をようやく理解する。
彼らにとって自分は侵入者ではなく、一方的に狩られるだけの獲物。
必死に逃げ続け、しかし最後はあえなく裸に剥かれ捕らえられ嬲られるという結末を迎えるだけの存在。
だからこその、牡として雌を物色する視線だったのだと。
「さて、それでははじめようか」
「―――くッ!」
侮られていることを悔しがる暇もなく出された号令にハッとなった美音は考えるよりも先に横っ飛び。
すると、一瞬遅れて彼女がいた地点に十を超える水弾が降り注ぐ。
床を転がる勢いのままに立ち上がり、ブーツをローラーモードにして後方の扉へとダッシュ。
流れるような動作で逃げる獲物を慌てて追いはじめる部下たちを見送りながら、青広豪水は呟いた。
―――見事。しかしこの屋敷からの脱出は決して叶わない、と。
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