[過去ログ] ニセコイでエロパロ Part2 (1001レス)
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78: 2012/10/19(金)20:19 ID:HSb2kh3G(7/40) AAS
「やっぱり大きいなぁ、千棘ちゃんの家」
改めて彼女が生粋のお嬢様である事を実感する。同時に、こんな時間にお呼ばれするのはや
っぱり不思議な気がした。コンパクトを取り出して最後の確認をする。電話の内容が気にな
って、少しお化粧をしてきた。目元は少し気をつかったが、だいたいは簡単なナチュラルメ
イクだ。それですら、初めての事で母に教わらなければ全く出来なかったのだが。いつもど
おりの髪形、あまり目立たないマスカラとアイライン、うすめのチーク、桜色のリップ、家
にあったので一番大人っぽいワンピース…。見た限りは大丈夫なはずだ。
「ベースメイクいらないなんて、羨ましいわねぇ。私ももっと若ければねぇ」
母がニヤニヤしていた顔を思いだすと心配になる。どこか変なところはないだろうか。
「(こんな格好で大丈夫かな…)」
不安は尽きないが、ここでおろおろしていても意味が無い。インターホンを押すことにした。
「どちら様でしょうか?」
「あ、あの、小野寺です。桐崎千棘さんに6時にうかがうと約束していたのですが」
「お待ちしておりました。今、迎えのものを向かわせます」
程なくして正門が開かれた。何人かがこちらに向ってくるのが見える。しかし、千棘ちゃん
以外のひとは目に入らなかった。
「ミリアム、車出してくれない?」
「かしこまりました」
千棘ちゃんが家の人にそんなことを言っていたが、それを気にしている場合ではなかった。
「あの、千棘ちゃん?」
私は鏡に映った自分らしき人を見つめながら尋ねてみる。
「なに?」
「こんな格好してどこに行くの?」
真っ白いシルクのパーティードレスに、ピンクのバラをあしらったチョーカー、お洒落なミ
ュール…。鏡に映った自分は別人にしか見えなかった。
「小咲ちゃん、似合ってるねぇ」
「答えになってないよ…」
笑顔を浮かべてそう言う千棘ちゃんは、深い紅色のドレスを身に纏い、タンザナイトのブロ
ーチを胸に付けていた。ブロンドの長い髪がぴったりとはまって、CMにでも出てきそうな
雰囲気だ。本来の彼女の魅力が惜しげもなくさらしている。
しばらくしてやってきた車に乗った。高級車だと一目でわかる黒塗りの車だった。もう一
度どこに行くか尋ねて見たが、やっぱり千棘ちゃんは答えてくれなかった。
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