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【第13号機】新世紀エヴァンゲリオン【第13使徒】 (821レス)
【第13号機】新世紀エヴァンゲリオン【第13使徒】 http://mercury.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1382234175/
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485: 名無しさん@ピンキー [] 2015/08/09(日) 16:24:50.94 ID:saFmCl9g 「安らぎの契約」 アスカとシンジの想いは繋がるのか? 渚カヲルは登場するのか? http://mercury.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1382234175/485
486: 名無しさん@ピンキー [sage] 2015/08/10(月) 02:42:21.15 ID:UmDXrqNo 暫く来ていなかったけど更新されてますね! イタモノ系の展開ですね ここから終盤に向けてどう話を持って行くのか? 期待してます http://mercury.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1382234175/486
487: 名無しさん@ピンキー [] 2015/08/19(水) 23:56:10.83 ID:UxA0OOR6 更新待ってますよ http://mercury.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1382234175/487
488: 【安らぎの契約(第20回)(1)】LASキッチー ◆8U.wBEFm.PLF [sage] 2015/09/05(土) 12:45:57.51 ID:qYz2sLp1 ・(14)真実 アスカの目の前にあるのは水洗トイレの白い水タンク。 トイレの個室の幅は1メートルちょっとだろうか。 便座に手をついた姿勢では視界は限られるが、目に付くものは女子トイレと大して変わらない。 少々の違和感があったが、しばらく考えてその正体に気づく。 (生理用品入れるアレが無いわけね……) なるほど、男はそんな面倒を抱えていないのだ、とアスカはその男達の気楽さに少々いらだちを覚える。 我ながらしょうがないことに腹を立てるものだと思うが、そんな負の感情を沸き起こした張本人が背後にいる。 アスカのブラウスは前をはだけられ、ブラジャーもたくし上げられている。 低めののエアコンの空気がむき出しになっている胸から腹に当たっている。 ひんやりとし始めているその肌に温かい手が添えられ、撫で回し始める。 垂れ下がった乳房がまさぐられ、頂点の乳首をつままれる。 「あ……」 「……アスカ、駄目だよ。声だしちゃ」 苛立ちの正体である、碇シンジの冷静な声。 まるでこの少年の料理中につまみ食いした自分を見咎める時のような自然な声。 (バカシンジのくせに……) シンジはあれ以来、ほぼネルフに寝泊りするようになっている。 エヴァの新しいシステムの試験だと言って、研究所やメーカーの人間が大勢押しかけている最中だ。 現状、唯一の機体持ちのエヴァパイロットのシンジは昼夜問わずそれにつき合わされている。 戦自との訓練からシンジが帰ってきたあの日の夜。 それ以来、二人きりで話せる時間など全然なかった。 そして数日振りにネルフ本部で再会したと思えば、シンジは自分をパイロット待機エリアの男子トイレなどに連れ込んだ。 (こいつ、いつの間にこんな度胸つけたのよ……) 「他の人だって来るんだからさ……」 まるで、学校やミサトのマンションでの会話のような緊張感のなさ。 もちろん、この区画にある男子トイレはほぼシンジ専用みたいなものであることや、人のあまりいない時間帯だということも計算に入っているのだろうが、こんなことを平然とやってのける神経が理解できない。 トクントクンといつもより自分の鼓動が早いと思うのは気のせいではない。 (……アタシだけ?気にしているの) こんな場所での行為。 シンジの戻ってきた夜の一件。 シンジはなんとも思わないのだろうか。 そんな思いが少年や、「男」という存在への負の感情を僅かにかきたててくる。 http://mercury.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1382234175/488
489: 【安らぎの契約(第20回)(2)】LASキッチー ◆8U.wBEFm.PLF [sage] 2015/09/05(土) 12:47:49.24 ID:qYz2sLp1 四つんばいのままスカートが捲り上げられ、尻が丸出しにされる。 「やっ……」 ショーツの上から秘部を撫で上げられアスカは小さな悲鳴を上げる。 「ほら、静かに……」 シンジの人差し指と中指が恥丘の中心線を何度もソフトになぞっていく。 「ん!……んん……」 身を震わせながらも、口を必死に閉じて声を押し殺す。 少々息苦しいが、この程度のイタズラなら外に聞こえるほどの声は出さずに済みそうだ。 と、アスカが安心する間もなく、それを見計らったかのようにシンジの手の動きが大胆になっていく。 ショーツの生地が湿ってきたか、さらさらとすべりの良かった指の動きが悪くなると、シンジが布地越しの回りくどい愛撫を止める。 ショーツが膝まで引き下げられる。 二つの指で広げられたワレメに中指が当てられる。 「ん……!」 すでにあふれ出していたぬめりに助けられ、それはあっさりと中に入り込んでくる。 「んんんっ……!!」 シンジがアスカの背中に身を重ね、耳元で囁く。 「今度試してるのは『F型』装備の試作品なんだ」 初めて聞く装備名、恐らく自分には知らさせてもらえない機密事項だろう。 「ゴテゴテといろいろ装備をエヴァに貼り付けるんだけどさ……」 それを学校の休憩時間の会話のような気楽さで口にしながら、シンジの指がアスカの内部を探る。 「ふ、うん……」 ひとしきり内部を探り終わると、単調なピストン運動が開始される。 「ん、んんっ!!」 甘美な刺激が体を走りぬけ、アスカが背中を仰け反らせてうめく。 「凄いよ?3日間使い込んだらさ、コツが分かってきたよ。接近戦に持ち込めれば瞬殺だよ」 ピチャクチャという淫らな水音が響く。 (駄目……) 「あれならエヴァシリーズが1ダース来たって大丈夫かも知れない」 「けど……」 シンジの声が苛立ったようなものに変調する。 「父さんはそれでもまだ足りないって言うんだ……」 シンジの指の動きが激しくなり、蕩けた粘膜をかき混ぜる。 アスカはビクビクと体を脈打たせる。 (いや、このままじゃ、アタシこんなところで……) 突然、シンジの指の動きが止まる。 「あうっ……」 シンジの指が引き抜かれ、アスカは安堵のため息を漏らす。 http://mercury.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1382234175/489
490: 【安らぎの契約(第20回)(3)】LASキッチー ◆8U.wBEFm.PLF [sage] 2015/09/05(土) 12:48:53.82 ID:qYz2sLp1 シンジはここでアスカを解放するつもりはなかった。 太ももに掛かっていたショーツを足首まで引き下ろす。 「ん……」 シンジがアスカの秘所にペニスの先端を押し当てるとアスカが軽くうめき、ピクンと跳ねる。 「や……、待ってシンジ。イヤよ、こんなところで!?」 アスカが振り向き上気した顔で抗議してくる。 少女の潤んだ瞳と不安げな表情にシンジは若干の罪悪感を持つ。 だが、亀頭に触れる生温かい粘膜の感触と、その先への期待がそれを振り切らせる。 「アスカ、静かに……!」 顔を近づけて注意する。 アスカが諦めたように顔を背ける。 身を重ねたまま腰を進め、アスカを貫く。 「あうっ……」 アスカが背を仰け反らせ、呻く。 ペニスがぬめった肉を押し開き、奥まで入り込む。 「く……」 少女の熱気をペニスの先端で感じ、シンジは呻く。 身を起こしてしばらくは動かず、数日振りの少女の温もりをじっくりと味わう。 制服をはだけさせた少女を密室とは言え公共の場で後ろから貫いているという背徳感が余計にその快感を際立たせるようだ。 数秒ののちに抑えきれない衝動に腰を動かし始めてしまう。 狭い個室内にパンパンとアスカの尻に腰を打ち付ける音が響く。 「んあ……んああっ……!」 アスカは必死に声を噛み殺しているが、次第に甘い吐息が漏れてくる。 (アスカだって、嫌々言いながら、結局気持ちいいんじゃないか……) 少々の罪悪感も消えていく。 (だから、ちょっとくらい強引にしたって良いんだ……) 従順に自分の言うことを聞き、快楽に身を振るわせる少女の姿にシンジの欲望は高まっていく。 殺伐とした現実、父との断絶、そんなことを忘れさせてくれる。 (全部、僕のだ……) ズンズンと思い切り腰を打ちつけ、アスカを突き続ける。 「ん……、あんんっ!」 そのたびにアスカの体がビクンと跳ねる。 http://mercury.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1382234175/490
491: 【安らぎの契約(第20回)(4)】LASキッチー ◆8U.wBEFm.PLF [sage] 2015/09/05(土) 12:49:58.02 ID:qYz2sLp1 快感が高まり始め、最後のスパートに入ろうとシンジが息を吸い込んだところで、雑音が耳に入る。 「そうだよなぁ」 突然聞こえてきた男の声にシンジは動きを止める。 「あの装備は従来規格に合わんからな」 耳を澄ませて、個室の外の気配を伺う。 「でしょう?エヴァなんてデカイものの運用を……」 話し声はすぐに個室の前まで移動してそこで止まる。 「ふう……そうひょいひょい変えられませんよ。」 若者と中年らしき男性の2人組が個室の前の小用便器で並んで用を足し始めたようだ。 アスカが上気した顔で気遣わしそうに振り向き、同じように気配を伺っている。 ふとイタズラめいたことを思いつく。 シンジは止めていた腰をゆっくりと動かす。 「ん……!?」 アスカが後、シンジを非難するような目で睨む。 「……アスカ、水を流してくれれば、あの人たちには聞こえないよ?僕も動きやすいんだけどさ?」 「……!!」 アスカが大きな目をさらに大きくして信じられないというような顔をする。 「まあ、僕はこのままゆっくり動いていてもいいけど……」 言いながら、アスカの中へペニスを潜り込ませていく。 「んーっ!!」 「……ちょっと声が大きくなってきたよ?我慢できるの?」 意地悪く、アスカの奥底をつつきまわす。 「んんっー!!あん!」 アスカが顔を伏せ、切なげな表情を浮かべ吐息を漏らす。 「……ん、どうかしましたか?」 その声を聞きとがめたのだろう、若い方の男が声を掛けてくる。 アスカがビクッと反応し振り向く。 どうするの?というような表情でシンジを見つめてくる。 http://mercury.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1382234175/491
492: 【安らぎの契約(第20回)(5)】LASキッチー ◆8U.wBEFm.PLF [sage] 2015/09/05(土) 12:51:11.58 ID:qYz2sLp1 手を伸ばし、水洗のレバーを引き水を流す。 勢い良く流れる水の音に紛れて、腰の律動をいままでのピッチから一気に上げて再開する。 「あんんっ!!」 明らかにアスカは嬌声を漏らせてしまっているが、外には聞こえないだろう。 「あ、大丈夫です。ちょっとお腹下しちゃってて……」 「なんだ、シンジ君か」 「はい」 男に受け答えしながら、シンジは腰を振り続ける。 「ほら、アスカ、水が止まっちゃうよ……」 水量にあわせて腰の動きのスピードを落としつつ、彼女の耳元で囁く。 アスカは前を向いたまま首を振る。 「や……」 それはこの行為が他人へ知られることへの恐れか、行為を止められることへの抗議か。 音が外に聞こえない程度の腰の動きでアスカをつつき、彼女の反応を伺う。 アスカは俯き何も言わなかったが、やがて手を震わせながらレバーに伸ばす。 アスカが躊躇しながらも『行為』を求めてきたことにシンジは興奮する。 ペニスが少女の中でピクリと反り返り一際膨張する。 「ん……!」 それを感じたか、低く呻いたアスカがレバーを掴み、引く。 水が再び勢い良く流れ始める。 「おいおい、シンジ君大丈夫か?」 「下痢かい、大変だね」 男たちがビックリしたように問いかけてくる。 それを遠くに聞きながら、シンジはアスカを思い切り突き始める。 「んん……んんっ!!」 アスカの抑えきれない吐息が水流の音に僅かに混じって流れる。 「く……」 シンジは快感に呻く。 行為が長引いた所為か、アスカの内部は愛液で満たされ、ペニスが何の抵抗も無く奥までもぐりこむ。 何度も何度も激しく突くと、アスカの割り開かれたワレメから愛液が溢れ、滴り落ちていく。 「……ええ、全部出しちゃったら」 腰の動きを続け、高まりながら、男たちに返事をする。 「スッキリすると思います」 「はは、そうかい」 「そりゃよかった」 http://mercury.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1382234175/492
493: 【安らぎの契約(第20回)(6)】LASキッチー ◆8U.wBEFm.PLF [sage] 2015/09/05(土) 12:52:01.00 ID:qYz2sLp1 水流が弱まり始めたと思った瞬間にジャァっと再び水流が勢い良く流れる。 アスカが自らの意思でレバーを引いたのだ。 「くっ……」 少女が無防備な姿で行為を受け入れている姿にシンジの興奮は最高潮に達する。 アスカの求めに応じて、最後のスパートをかける。 「はあっ!ああんっ!!」 もう、アスカの声も大分抑えきれないようだ。 「じゃあな、シンジ君」 「お大事に」 「は……はいっ!」 声が上ずりそうになるのを抑えて、返答を返す。 男たちが出て行くのを確認する余裕すらなく腰を振り続ける。 二人の結合部からピチャクチャと淫らな水音を響かせながら、アスカを突き続ける。 尻の肉を握り締め、腰を打ち続けるとアスカの腰に可愛らしいエクボが浮かぶ。 「んん……、んんんっ!」 アスカが髪を振り乱して身悶える。 シンジは堪らず絶頂に達する。 「くうっ!」 アスカの柔らかな尻肉の中心へドクドクと精を迸らせる。 「んあん!んああーっ!」 同時にそれを奥底で受け止めたアスカが身を仰け反らせ、声にならない喘ぎを上げ続けた。 http://mercury.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1382234175/493
494: 【安らぎの契約(第20回)(7)】LASキッチー ◆8U.wBEFm.PLF [sage] 2015/09/05(土) 12:54:21.45 ID:qYz2sLp1 「……アイツ、人の事なんだと思ってるのよ」 アスカはエレベータを待ちながら俯き一人呟く。 足先から1メートルも離れていない扉はなかなか開かない。 あの後、シンジはまだ泊り込みが続くため、ミサト達のところに戻っていった。 結局、シンジとはロクに会話をしていない。 「アタシは、アンタの精液便所じゃないのよ……」 半ば強制とは言え、あんな場所での行為に同意してしまった自分にも腹が立つ。 チン、とエレベータの到着音が鳴り、アスカは顔を上げる。 自分の中でどうどう巡りしていた思考が外に向かう。 「……!」 開いた扉の先を見て、アスカは口元を引き締める。 「ふん……久しぶりね」 自分と同じ学校の制服に身を包んだ少女が立っていた。 綺麗に刈りそろえられたショートカットの髪、抜けるような白い肌、色素の薄い瞳。 ファーストチルドレン・綾波レイ。 「そうね」 しばらくぶりに会った少女は相変わらず、そっけない。 初めて会った時とまったく変わらない。 アスカの後ろで扉がしまり、エレベータが動き出す。 だが、日本でのシンジやレイとの出会いから自分達にはどれだけの出来事があっただろうか。 自分は、惨敗の連続、正規のパイロットの任を解かれた状態だ。 一方のこの少女は、窮地に会って機体を失いながらも使徒を倒し、奇跡の生還を果たしている。 自分が果たしたかったエヴァパイロットとしての責務を見事に果たした。 だから、綾波レイには自分を如何様にでも評する権利がある。 嘲笑も哀れみでも。 なんでも言うが良い。 そうしてくれたほうが有り難い。 だが、綾波レイにそんな俗なものを期待するのは無理だったようだ。 エレベータの動作音のみの静寂が続く。 http://mercury.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1382234175/494
495: 名無しさん@ピンキー [sage] 2015/09/05(土) 13:20:52.62 ID:qYz2sLp1 ---- http://mercury.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1382234175/495
496: 名無しさん@ピンキー [sage] 2015/09/05(土) 20:44:27.83 ID:3i+e0zsz まだ投下途中かな? http://mercury.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1382234175/496
497: 名無しさん@ピンキー [sage] 2015/09/05(土) 21:30:01.64 ID:unZFQ33C 需要の有無も判断できないアホが懲りずにまた来たわ 前回まったく反応無かったのをもう忘れたのかよw リアルじゃ誰にも相手にされないような、相当寂しい人生を送ってるんだろうなあ ここだけがチヤホヤしてくれそうな天国だから、離れるに離れられないんだろうけど 見ているこっちが惨めになるから、止めてくれたまえ http://mercury.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1382234175/497
498: 名無しさん@ピンキー [sage] 2015/09/05(土) 22:00:46.10 ID:4NJ0RluG アスカの口から「精液便所」という単語が出てくると、なんて日本語に堪能なんだろうとか気になりだすな どうとでも理屈はつけられるし、そういう俗なエロワードをさらっと口に出すアスカをエロいと見るかどうかなんだろうけど http://mercury.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1382234175/498
499: 名無しさん@ピンキー [sage] 2015/09/06(日) 00:28:05.14 ID:tkg7lz5o 今回は露出や羞恥物が好物なのでとても良かった シンジがアスカの服を全部持っていって全裸のまま、しばらくトイレに放置とかするかと思った エレベーターの2人がどうなるのか気になるなあ また続きを楽しみに待ってますよキッチーさん http://mercury.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1382234175/499
500: 【安らぎの契約(第20回)(8)】LASキッチー ◆8U.wBEFm.PLF [sage] 2015/09/06(日) 12:55:46.83 ID:2P5xXlrU 沈黙はアスカには耐えがたかった。 まるで、自分がここにいない様に思えてしまうから。 (アタシのことなんか、どうでも良いってわけね……) アスカは自分に視線を合わせようともしない少女に苛立つ。 目的の階までは数十秒ある。 その時間をどう乗り切ろうかと頭を回す。 ふと、刺激的なアイデアを思い立つ。 クールな綾波レイをホットにしてやれそうなアイデアを。 「そうそう、シンジのことだけどさ」 「碇君……?」 「そう。アタシ、アイツと寝たわよ」 「寝る?」 「……セックスしたってことよ」 「何度も何度もよ。アイツは澄ました顔して、夜はケダモノそのものなんだから」 「……そう」 レイの顔色を伺うが、彼女は瞬きすらしない。 「なによ!?澄ましちゃってさ?」 何の感情も感じさせない少女にアスカは苛立つ。 「底辺の女が何したって、自分には興味が無いってこと?」 「……」 「アンタはアイツが好きだったんでしょ!?」 「分からない」 「……分からない!?」 「そう、もう分からないの」 僅かに違和感を覚えながらアスカは聞き返す。 「はあ?何がもうよ。何言ってんのよ?」 「私に感情を向けてくれる人はもういない」 少女は視線をそらせて呟くように言う。 「……私がその人たちに持っていた感情を無くしてしまったから」 アスカはレイの顔をまじまじと見つめる。 冗談を言っているのでは無いのは分かった。 「貴女も私に感情を向けてくれていたのね」 レイがまっすぐにアスカを見つめ返してきた。 「だったら、貴女にも知る権利がある」 http://mercury.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1382234175/500
501: 【安らぎの契約(第20回)(9)】LASキッチー ◆8U.wBEFm.PLF [sage] 2015/09/06(日) 12:57:56.18 ID:2P5xXlrU レイに導かれてたどり着いたのは、ターミナルドグマの最深部。 パイロットの自分でさえ立ち入りの権限がないネルフの最重要機密があると言われるエリア。 人を寄せ付けない、物々しさを感じる。 いや、禍々しさとさえ言えるだろうか。 そこをレイは慣れた足取りで進んでいく。 (この娘は一体……) 碇司令や、赤城博士といったVIPと緊密な関係にあり、元々自分とは違う何かが有るとは思っていたが、ここまでとは想像が及んでいなかった。 レイが開錠した扉の奥は非常灯だけが点灯した薄暗い空間が広がっている。 彼女の後に続いて中に入り、その先の大きな円形の空間の真ん中にアスカは立つ。 レイが柱のパネルを操作すると、照明がつき、アスカはまぶしさに目を細める。 「何……?」 自分を中心に高さ5メートルほどの水槽のようなものがぐるりと取り囲んでいる。 まるで水族館の特大の水槽だ。 水槽の中は濁っており、下3分の1ほどに何かが堆積している。 「見せたいって言うのはこれのこと?」 レイが無言で頷く。 水槽の堆積物は今の場所からは良く分からない。 だが、何か見てはいけないもののような予感がする。 まともな人間が超えてはいけない領域を超えようとしているかのような。 (ここまで来て、何を躊躇しているのよ……) 意を決して、アスカは正面の水槽に近づく。 「いや……」 堆積物の正体に気づき、アスカは思わず後ずさる。 それは人間の体だった。 無数の手足、胴体、頭が積み重なっている。 しかもバラバラになって。 断面を見るだに、マネキンの類ではなく、本物の人体。 「な、何よこれ!?」 振り返って叫ぶが、レイは無言で自分を見つめている。 正体を自分で見極めろと言っているのだと、アスカは理解する。 こみ上げて来た吐き気を抑えて、冷静に水槽の中を観察する。 良く見ると人体はすべてそろえたように同じサイズ、同じ形のパーツばかりのようだった。 細さの残る、女になりきっていない10代前半の少女の体。 自分や、綾波レイのような。 頭部の髪の毛はショートカットの様だった。 そして、一つの正面を向いた頭部を見つける。 その比較的原型をとどめていた顔面の正体にアスカは気づく。 「いやあっ!?」 アスカはしりもちをつく。 よろよろと立ち上がり、水槽から逃げ出すように後ずさる。 トン、と肩が柔らかく人に当たる。 「ひっ!」 いつの間にか、後ろに回っていたレイがアスカの肩を支えていた。 「これ……、全部、アンタなの?」 引きつった声でアスカは問う。 「そう。沢山の私達」 天井からのライトに照らされて立つレイが、赤い水に沈む屍の山を背景に平然と答える。 http://mercury.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1382234175/501
502: 【安らぎの契約(第20回)(10)】LASキッチー ◆8U.wBEFm.PLF [sage] 2015/09/06(日) 13:02:17.13 ID:2P5xXlrU 綾波レイは自らとその屍の山の由来を語りだす。 碇ユイから始まる奇跡と科学の物語を。 まるで同級生同士で語り合う自分達の平和な平凡な家庭の生い立ち話のように。 「その後、赤木博士達は、エヴァから取り出した私の体を沢山コピーしたわ」 「でも心を持たせることが出来るのは同時に一人だけだったと言っていた。」 「仕方が無いから私の記憶を保存して、次の私に引き継げる仕組みを作った」 「私が死んでも、代わりの私を作り出せるように」 「でもその仕組みは経験した出来事を伝えることはできても、感情を伝えることが出来なかった」 「だから今の私は、貴女が知っている私とは違う。」 「貴女が知っている私が持っていた貴女に対する感情を持っていないから」 「碇君に対する感情も、碇司令に対する感情も、赤城博士に対する感情も」 「皆、前の私と一緒に消えてしまった。」 「アンタは一体……」 アスカは呆然と呟く。 一体、綾波レイとは何者なのか。 シンジの母である碇ユイと関係があったなど、自分の想像を超えすぎている。 一つ分かったのは、自分が知っている『綾波レイ』は、もはや存在しないのだということ。 零号機とともにやはり彼女は死んでいたのだ。 あの時、エレベータで自分に語りかけてきたあの『綾波レイ』は。 だが、よほど彼女に近い人間でなければ、この事実は知らされていないのだろう。 そこまで考えて、アスカはレイに問う。 「このことはミサトも知っているの?」 「葛城一尉、碇君も知っているわ」 「……シンジも」 シンジは知っていた。 ずっと前から。 恐らく、本当の綾波レイが「死んだ」直後から。 『奇跡の生還』を果たしたレイに面会してきたはずのシンジが浮かない顔をしていたのを覚えている。 大怪我もしていたと言うから手放しで喜んでいないのだと思っていたが、そうではなかったのだ。 (え……) ならば、『あの時』のシンジは知っていたのだ。 自分と綾波レイの2人を選んだ『あの時』のシンジは。 (ちょっと待って……) (駄目……) http://mercury.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1382234175/502
503: 【安らぎの契約(第20回)(11)】LASキッチー ◆8U.wBEFm.PLF [sage] 2015/09/06(日) 13:03:58.99 ID:2P5xXlrU 考えてはいけないことを考えようとしている。 そうアスカは感じる。 (まさか……?まさか) だが、動き続けえる思考はとめられない。 (そうか……) 数学の授業で方程式を解くように、迷い無くあっという間にその答えを導いてしまう。 「アタシを選んだんじゃない……」 シンプルで残酷な答えを。 「あの娘を選べなかっただけなんだ……」 アスカは自分の中で何かが壊れるのを感じる。 『アスカがいい』 大切にしていた言葉。 たった一つの、自分を支え続けていたあの言葉。 だが、あの言葉には何も意味は無かったのだ。 自分にとっての意味は。 自分は道化だ。 自分が道化であることを知らない道化。 アスカは笑い出す。 腹に溜まったものを吐き出すように笑いが迸る。 「……なぜ笑うの?」 レイが表情一つ変えずに聞いてくる。 「……可笑しいからよ。」 人の感情の分からぬ女。 言葉で説明されないとそんなことも分からないのか。 苛立ちが募る。 そして、レイの次の言葉がさらにアスカの感情を逆なでする。 「なぜ、悲しいのに可笑しいなんて言うの?」 「悲しくなんてないわよ!アタシは!アンタ、何言ってんのよ!?」 半ば怒りをこめて、アスカは吐き捨てる。 「……だって貴女、泣いているもの」 何の感情も含まないレイの言葉が突き刺さり、アスカの思考を止める。 そしてようやくアスカは気づく。 自分の頬をぐっしょりと濡らし、伝い落ちる涙に。 視界が急激にぼやけ、平衡感覚が狂う。 アスカはふらふらと2,3歩後ずさると、その場に崩れ落ちる。 両手をつき、俯いたままアスカは動くことができない。 暗い床に向かって、言葉をぶつける。 「全部……。全部あげたのに」 「ファーストキスも!バージンも!アタシの全部!」 胸の奥にしまいこんでいた想いが吐き出される。 「なのに!……なのに何で!?」 悲痛な叫びは薄暗い空間の中に残響を残して空しく消えていく。 答えてくれる者などありはしない。 アスカは座っていることも出来ずに、床に突っ伏する、 「こんなの……ずるい……。あの子にもう勝つことができないなんて…」 冷たく固い床が頬に触れるが、顔を上げることすら出来ない。 「……あ、あううあああっ!」 顔を床に押し付けたまま、アスカは嗚咽しつづける。 その場所は皮肉にも、赤木リツコが泣き崩れたのと同じ場所だった。 恋を失った少女を、感情を無くした少女がずっと見つめ立ち続けていた。 (つづく) http://mercury.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1382234175/503
504: 【安らぎの契約(第20回)(12)】LASキッチー ◆8U.wBEFm.PLF [sage] 2015/09/06(日) 13:06:21.44 ID:2P5xXlrU あとがき また大分、間が開きました。 シンジ君が随分鬼畜っぽい役割になっちゃってますが、展開上ご勘弁を。 エヴァ本編だと、綾波レイ2、3人目の辺りの話はアスカは知らされずじまいになっていて残念ですが、こちらの話に取り込めて良かったと思います。 これでようやくTV版の部分は残り一話です。EOE相当が3話。 新劇の完結は2016年以降になりそうなので、うまくいけば追いつけるかな? このスレも大分人が減ったようなので、レスをつけさせて頂きます。 >>467 応援ありがとうございます。 次は年明けくらいと思われます。 >>470 90年代末期くらいのエロス含んだイタモノは随分読ませていただいたので、 末席に連なれれば光栄です。 >>483 投稿期待しています。 >>485 次回は24話に直接つながるのでカヲルはちょっと登場予定です。 >>486 話の構成上は次回が一番イタエロい予定なのでご期待ください。 それでは。 http://mercury.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1382234175/504
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