[過去ログ] 【第13号機】新世紀エヴァンゲリオン【第13使徒】 (821レス)
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685: 2019/09/07(土)15:50 ID:RDVGnz9y(3/6) AAS
どうせ、壊れるのだから(2/

ただ、遠く、夢に見たことがあるのだ。
ーーいや、そんな気がするという程度の不確かな妄想の断片だ。

断片の中。何もない世界で、綾波と自分は交わっていた。
仰臥した細い少年の裸体に、それよりも細い、切ないほどに華奢な少女の裸体が跨っている。
股がられた箇所、互いの股間は境目なく合わさって繋がっていた。
二人は、一つになっていた。
シンジの細い陰茎は屹立していただろうか。綾波の幼い女性器ははたしてそれを飲み込んでいたか。
だが、そこは一つに溶けていて、お互いの肉体の区別がつかないほどに繋がっていたからシンジには分からなかった。
ただ、綾波と溶けて一つになっていたその時間は静かで、安らいでいた。
性行為による快楽ではない。しかし、それは肉体に直接受ける刺激よりも、不思議と心地がよかった。
他人であるはずの二つの肉体を、互いの魂を、一つのものとして感じられたから。
そして、性器と同じようにシンジに溶けていた綾波の腕を、シンジは自身の体から引き抜いて、その手を繋いだのだ。
手と手を繋いで、心が満ちた。
裸の綾波に膝枕をされ、赤い瞳に優しく見下ろされて、幸福だった。
それは、シンジのたった14年間の残酷な人生の中で、おそらく最初で最後の安らげる時間だったのだ。

それは、単なる妄想の断片だ。シンジが今生きる世界の出来事ではない。
しかし、その小さな断片も、己の身にいつか起きた現実だったのではないかと、そんな不思議な感覚を持っている。
海の色を二色、知っているように。
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