[過去ログ] 【第13号機】新世紀エヴァンゲリオン【第13使徒】 (821レス)
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788: 777 2021/09/06(月)23:51 ID:LijyWo+3(9/10) AAS
 しかしその時ばかりは危なかった。

 「お、お願いです…胸を揉んで!」

 「こうですかな?」

 多摩は思いのほか優しく、乳房の表面をやわやわと揉み上げだした。

 「もっと、もっと強く」

 全身をしなやかに波打たせながら、白い背中を多摩に押し付けた。

 「あン、気持ちいい。もっと、もっと…」

 「兵器には身に過ぎたる快楽ですねえ、八号さん?」
 
 丁度その時だ。

 「エヴァパイロットは艦長室に集合」

 僕を確保するためのUS作戦のための最初の会議の実施を告げる放送が流れた。

 残念そうな顔をしたのは、多摩とギャラリーだけでは無かった。

 それ以降凌辱はピタりとやんだ。何事もなかったかのようにアスカも、マリと何年も前からの相棒であるかのように振舞いだした。 

 そして

 「マリ、シンジ君を!」

 「あたぼーよ、必ず連れて帰る」

 父さんとの戦いと対話の果てに、僕は世界を書き換えた。アスカが孤独を恐れなくていい世界、カヲル君が心置きなく自分のために生きられる世界、そして綾波が健やかに生きられる世界に。

 でもそこに、僕にとって同じ位大事な人であるミサトさんは、いなかった。

 「ごめん、ごめんねシンジ君。私、汚いのを思い出しちゃうから白身がどうしても…それに、自分でも酷いと思うけど、葛城大佐が許せなくて…」

 泣きじゃくりながら告白するマリを見て僕は、今や未来よりも過去の方が大切な筈が無い、と思った。

 「私はシンジ君の傍にいる資格なんかない、汚れた裏切者なんだ」

 「その…葛城さん、って誰?」

 「え!?」

 「昔から僕夢想癖があってね、ロボットに乗って女の子に囲まれながら戦う、ってよく妄想してたんだ。その話かな?」

 「シンジ君、そんな…」

 「いいんだよ、悪い夢だったんだよ、それは」

 僕はマリの細い腰を折れそうなほどに強く抱きしめ、耳元でいった。いつかのように

 「これでいいんだ」

 そして、僕たちは最初のキスをした。
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