[過去ログ] 【とある魔術の禁書目録】鎌地和馬総合39フラグ目 (508レス)
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161: 2014/12/31(水)23:20 ID:uHuT1+1t(4/20) AAS
事の始まりは三カ月ほど前のことだ。

美琴からのメールを受けて、休日に部屋で待っていた上条が引きあわされたのは、同じ常盤台の制服を着た、長い金髪で中学生離れしたボディを持った美少女だった。

「こいつは、食蜂操祈。学園都市第5位の超能力者よ。
 ……それでね、ちょっと複雑な事情があって、アンタはコイツのこと――」
「……わるいけど、その辺りは自分で話すわぁ、御坂さん」

上条が話を聞くと、驚くべき事実だった。
かつて上条は彼女を救い、しかしそのとき負った怪我の後遺症で、彼女のことを思い出すことができなくなっているというのだ。
何度会っても、次に会う時は上条は食蜂と初対面の状態になってしまう。
そんな彼女が、何故上条に会いに来たのか。

「……どこかのお節介さんがねぇ、『そのままでいいのか』ってあんまりにも言うから……」

聞けば、上条と食蜂に何か因縁があることに感づいた美琴が、事情を訊きだし、発破をかけ、ここまで連れてきたという。

……上条は知らないことだが、食蜂とただでさえ仲の良くない美琴が、食蜂の「彼との記憶」をおおまかにだが訊き出すまでには、誇張でも何でもなく、全面戦争一歩手前まで行ったのだが。
常盤台の関係者全員を学校が物理的崩壊を迎える恐怖に脅えさせた結果、ある程度事情を知ってしまった美琴は、いっそ滑稽なほどにフェアだった。
恋敵の現状を嗤うこともせず、それどころかなんとかしてやりたいと思ってしまうほどに。
結果、売り言葉に買い言葉、叫ぶように怒鳴るように、お互いの上条への気持ちを暴露しあった二人は、こうして連れだって上条の部屋へやってきたというわけだ。

「「私は、アナタ(アンタ)が好き」」

一体なにがどうしてそうなったのか、二人揃って、その想いを本人に打ち明けるために。
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