[過去ログ] 【とある魔術の禁書目録】鎌地和馬総合39フラグ目 (508レス)
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200: 2015/01/22(木)19:41 ID:eD2QMHca(8/11) AAS
「うーん、そう……なのかな……」
「そうよぉ」
「……うん、そう言われればそうなのかもしれないわね。
 ありがと、食蜂。ちょっと楽になったかもしれない」
「お安い御用☆」

柔らかに微笑んで謝意を表す美琴に対して、食蜂は手をひらひらと振った。

「だいたい、御坂さんの悩みなんて軽いものでしょぉ。
 私なんて……」
「そうね、……ゴメン。贅沢な悩みだったわ。
 私も何か役に立てればいいんだけど……」
「冥土帰しすら匙を投げた問題に、御坂さんが思いつめることはないわぁ。
 しいて言うなら、私という存在のことをこれまで通り上条さんに話し続けて。
 あの人が決して忘れないように、私の名前抜きで」

食鉢は上条との関係において、高望みはしないつもりだ。
「でもやっぱり、できることならば」。
実琴にも食蜂の気持ちは痛いほど伝わっている。
もともと上条との関係をほぼ諦めていたに等しい食蜂を、彼のところに無理に引っ張ってきたのは彼女なのだ。
自分なりに調べた脳医学についてや、専門の電気信号についての知識を生かして何かできないかこちらもこちらで必死に探ってみたものの、解決の糸口は見えないままとなっている。

「うーん、あとはもう、彼との関係をこれ以上深めるには、アレしかないわねぇ」
「なによ、アレって」
「…………………………………………子供をつくるの」
「は、はぁ!?」

はたから見ればどんなに滑稽な会合だろう。
その場にいる四人のうち二人は茫然自失でピクリとも動かない。
残りの二人はワタワタしたかと思えば、ときどき叫んだり、ときどき真っ赤になって言葉に詰まる。
今みたいに。

「こ、ここ子供って――」
「……さすがに学生のうちはマズいかもしれないけどぉ、上条さんはあと2年で卒業。
 私たちはあと1年で常盤台を卒業するから、社会に出て上条さんを待つ。
 そして彼がモラトリアムを抜け出たら、その、は、孕ませてもらえばいいわ。
 お金のことなら問題はないんだしぃ.」
「はらませっ……!?……ってそんな、まだ私たちの歳で……。
 ま、まあ言ってることは分かるけどさ。アンタ、卒業してから何するかもう決めてるの?」
「さあねぇ。どうしようかしらぁ。
 ……そういえば、インデックスさんはあれでイギリス清教の要人だったかしらぁ?
 いっそのこと、私たちで学園都市とイギリス清教を手中に収めて……」
「話がぶっとびすぎでしょうが!
 だいたいそんなことできるわけ――」
「どうかしらぁ?私たちが本気で組んだら、結構イケちゃうかもねぇ?
 ……まあそれはともかく、子供をつくるってこと、私は本気。
 きっと、そうすれば、彼との関係力は、もう絶対に……」
「食蜂……」

「子は鎹」ともいうが、食蜂の場合はもっと切実だ。
インデックスも美琴もそのことを考えなかったわけではないが、上条との子供を誰より欲しているのは、間違いなく食蜂だろう。
上条との関係構築にあまりにも大きな問題を抱える彼女は、何よりも確かな「繋がり」を求めている。
外部の干渉で揺らぐ記憶や、身体の繋がりを超えるそれを。
今でも食蜂は奇跡を信じているが、それでもなお。
男女が愛し合ったという何よりの証明、命を授かりたいのだ。
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