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【Wizardry】ウィザードリィのエロパロ16【総合】 [無断転載禁止]©bbspink.com (320レス)
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306: 11 [sage] 2021/05/05(水) 00:45:38 ID:jBP8fKtB 階段を上がるとそこは質素な書斎になっていた。彼等の前に女王とそっくりの女性が現われた。 この異次元空間において人の姿を見ることさえ奇怪。ましてこのような――ぎょっとしてすくむ彼等をみても、 彼女の方ではそのような反応は予想のうちというように、軽く諒解と、侮蔑の視線を投げてから、 前置きなく次のように言った。 ’そなた達がどう思おうが、この世界はいったん破壊する必要があります。 ’わたくしの邪魔をせぬように。 それだけ言うとあとは無関心に、衣の裾を曳いて彼女は奥に消えた。当然ながら彼等は後を追うが、 そのまえに怪物が立ちはだかった! 戦闘を経て追跡した彼等は、迷宮の未知の領域に踏み込んでいった。彼等は追い続けていった。 いつしか、洞穴の石壁はごつごつした木の根に覆われ、その根は互いに絡み合い、無数の網の目を作っていた。 行くてを塞ぎ、這い回り、邪魔をする木の根を彼等は押し分け、踏み越えて進むうち、 気づけばふと、彼等自身が厚く積もった腐土を踏んで、高く低く葉を茂らす梢の下、 数多い太い樹幹の根もと、見知らぬ森の中にいるのを知って驚嘆した。 そこで目にする樹々の名も、這いつく蔦草や花々の名も、彼等は一つとして挙げることはできなかった。 葉ずえを透かせば、見上げる天上には二つも三つも月が浮かび、見たことのない星座が散らばっていた。 それが夜なのか昼なのか、彼等は目覚めているのか、現実に夢のあいだにいるのか、彼等には判別がつかない。 空と森とは、ともに異様な妖しい色合いをおびて紫に揺らめいていたし、そこで見た生き物は何ひとつ、 這うものも飛ぶものも、語れば現実のものとは思われないものばかりだったからだ。 ただ、木立ちを裂いて女の甲高い声が聞こえた。それは歌や音楽というには耳に心地よい調子を伴わず、 法廷で読み上げる訴状や弁論にちかい。内容は哀訴とも、悲歌ともつかぬ言葉で、聞き取れるかぎりでは、 ヴォータンよ! フライアよ! 死にゆく神々 太古の霊たち ここに訴える わたしの声をきけ! 異形の森 七つの月の下で 去りゆく青春 人類の黄金の時代を 懐かしく思うものは、きけ! 愛することも 愛されることもなく 生きるかぎり、かぎりなく絶望する わたしの絶望を、受けよ! 声は痛切なソプラノで訴える、断片的に意味のわかる言葉はそのような叫びだった。あとは意味不明の言語だった。 彼等のまえに樹々が途切れ、大きく開けた広場が目に飛び込んでくると、そこに群集している大勢の者たちは、 角のある者、背に翼をもつ者、 尻尾をもつ者、大きすぎる者や小さすぎる者ばかりで、 ひとりとして【まとも】な姿をしている者がいないところを見ると、 この異次元空間の住民がこぞって集う集会場がその広場だとわかった。その、 禍々しい化け物のまん中に、ソークスはいた! 彼等を見るや、彼女は朗唱をやめて沈黙した。彼女のいう「七つもある月」を一身に受けて立つローブ姿は、 清らかに、青白く燃えるように輝いて壇上にあった。その神々しいくらいの眩さに感じいって、 四囲に集まっている異形の住民は、ひれ伏し拝み、四列の歌唱隊《コロス》が称賛した。 彼等を見るや、彼女はきっと眉を吊り上げ、目を怒らせ、 やはり分かってはもらえないようですね。ならば、この場で私が始末しましょう――と、言った! http://mercury.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1546503304/306
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