[過去ログ] 魔法・超能力などの非現実的能力でエロ妄想その10 [無断転載禁止]©bbspink.com (384レス)
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276: 2019/06/30(日)11:12 ID:L7KhOlZw(2/11) AAS
 雑木林の上に広がる空は、もう夕焼け色だった。
 あかね色の中をカラスたちが賑やかに横切ってゆく。
 あの子達もお家に帰る時間なのだ。
 (もう大丈夫、かな?)
 学校から直接駆けつけて、何時間も前に身を潜ませた木の陰。
 そこから境内の様子を窺うと、昼間はそれなりに行き来していた人の姿も無くなり、ひっそりと
静まりかえった境内に他の気配は感じられない。
 そして社務所の受付が、私と同じ年頃の巫女さんに代わったのは確認済み。
 長くて真っ直ぐな髪を白いリボンで纏めて綺麗な姿勢で立つ巫女さん。
 ちょっと怖そ……もとい真面目で意志が強そうな目をしてるけど、それが笑みの形になると何故だか
凄く優しそうで頼りになりそうで、実は女子達の間でも評判は悪くない。
 聞いた話だと私と同じ高校生で神主さんの娘さんで、つまりは家のお手伝いというかアルバイトの
同じような物だと本人が言ってるらしいけど、こればっかりは同じ女の子相手じゃないと切り出しにくいし、
少なくとも本物のアルバイトの巫女さんよりは詳しいはず。
 その巫女さん以外に話を聞かれる心配が無くなった今こそが、最大のチャンスだ。
 「よしっ、です!」
 ふんすっ、と小さなガッツポーズで気合いを入れ、それでも顔を上げるのは少し恥ずかしいので
猫背になりながら震える足で巫女さんに……じゃなくって社務所に突撃する。
 「あ、あのっ!」
 「はい、何のご用でしょう?」
 流石は神社の娘さんだ。
 上目遣いでチラリと様子を窺うと、頭から湯気が上がりそうなくらいに顔が熱くなって膝をガクガク
させている私が裏返った声で話しかけても全く動じず完璧な営業スマイルで微笑んでくれた。
 「そのっ! あのっ! こっ、ここここの神社は、れれれれれれれ……」
 「恋愛成就の祈願ですか?」
 「それですっ!」
 「それでしたら、幾つか御座いますが……」
 「いいいいいいちばん御利益があるのを、おおおお願いしましゅっ!」
 「一番、と申されましても……その、決して優劣がある物ではないので……」
 「じゃああの、ぜぜぜ全部下さいっ!!」
 「いえ、数を揃えれば良いという物でも……」
 思わず前のめりになる私と、同じ分だけ反り返る巫女さん。
 流石に少し引かれている様な気がしないでも無いけど、もう後戻りなんか出来ない。
 ここまで来たら初志貫徹、押して押して押しまくるのみ。
 というか、ちょっとでも冷静に我が身を振り返ったりしたら途端にシオシオになってしまうか、
全速力で逃げ出して二度とお願いに来られなくなる自信がある。
 だから身体が干からびてしまいそうなくらいに汗をかきながらも押し続ける。
 「じゃあじゃあお賽銭もいっぱい入れます! 大奮発します! お財布のお金全部……は、
今後のデートとかで困るので……具体的な金額とか教えてくださいっ!!」
 「……いえ、お賽銭は金額で決まるわけでは……ひぅっ!?」
 「じゃあじゃあじゃあっ!」
 「……それよりも、その……あん、奥でお茶とか……いかがですか?」
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