[過去ログ] クリフトとアリーナの想いは Part12 (545レス)
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330: 恋をしては……恋をしても…… 後編 4/14 2011/09/17(土)18:43 ID:e3/StdJB0(5/16) AAS
そのあとも私はなんだか話し足りなくて神父さまといっぱいお話をした。
神父さまのお話がおもしろくってぜんぜん眠くならないの。お勉強に興味がなかったり外に飛び出したりするところが私と似てるからかな。
たまにサランの神父さまのお話も出るからちょっといやだけど、それでも私はお話に夢中になった。
「私が授業をずる休みした日、彼はよく休んだ分の内容を教えてくださいましたね。
私が中途半端に年上だものですから、それはそれは気をつかって教えてくださいましたよ。教えている立場なのに私が聞き返すと謝るんです。
思わず笑ってしまいましたよ。そういえば、クリフトもよく謝りますねえ。こんなところまで似なくていいと思うのですが」
「そうそう!さっきだってもうあきれるくらい謝ってたのよ?」
「おや、そうですか。きっとクリフトなりには思うところがあったのでしょうね」
「ちがうわ。くせなのよ、くせ」
「そうですか?」
あ。また反対のこと言っちゃった。あの時クリフトはとてもしずんでたのに。きっと本気で謝ってたのに……。
どうしてこうなっちゃうんだろう。やだな、もやもやする。なんだかもういやんなっちゃった。神父さまにお話の続きをおねだりしよう。
そしたら神父さまにどうかしたのですかって言われちゃった。思わずなんでもないって答える。うーん……
これじゃまるで私がクリフトみたいじゃない。でも神父さまはそれ以上はなんにも言わないでお話を続けてくれた。
「その後も私があまりに授業をずる休みするものですから、彼はいつからか私の分までノートをとって渡してくださるようになったのです。
さすがにこれはいかんと思いましてね、それから3回に2回は授業に出るようになりました。私もちょっとだけ真面目になったんです。
根性もつきましたねえ。今の私がここにあるのは彼のおかげでもあるのですよ。まったくもって、彼には頭が上がりません。
「えー……そんなにすごい人なの……?」
「人は一度会っただけではわからないものですよ」
「んー……」
「ですが、そんな彼でも欠点はあるのですよ」
「え?どんなどんな?」
私は思わず身を乗り出した。
「例えば、彼の非常時における解決策の引き出し。普段は数え切れないほどあります。何が起こっても動じることはありません。
ですが、その引き出しにも限界はあるのですよ。予測不能なことが起こった場合には、逆に思わぬ行動に出てしまうかもしれません。
これはクリフトにも言えることですねえ」
「え、そうなの?例えば例えば?」
「例えば、そうですね……」
「例えば今夜のように、あなたがネグリジェ姿にまくらを持って「ここで寝ちゃだめ?」などと現れようものなら、さしもの彼もあわててしまうでしょう。
クリフトはものの見事に取り乱してしまいましたね」
あ。
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