[過去ログ] クリフトとアリーナの想いは Part12 (545レス)
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332: 恋をしては……恋をしても…… 後編 6/14 2011/09/17(土)18:45 ID:e3/StdJB0(7/16) AAS
「それはそうと、明日サランの教会には寄られますか?」
「え?あー、クリフトがサランの神父さまにごあいさつに行きたいって言ってたから行くと思うわ。私はあいさつなんかしないけど」
「そうですか。ですがどうせ行くのでしたらこの機に聞いてみてはいかがですか?どうして最初にあいさつしてくれなかったのかと」
「あの人は、どんな用事かしか聞いてこないんだから、私も用事がある時しか行かないの!」
「ふむ、そうですか」

「そうだ。神父さまが戻ってきたら聞こうと思ってたことあるの」
「おや、なんでしょう?」
「神父さまは、どうしてクリフトに何も求めるななんて言ったの?」
「?そんなこと言いましたっけ?」
「言ったわよ。神を求めよって、何も求めるなってことなんでしょ?」
「……ああ」

神父さまは思い出したみたいにうなずいた。

「あれはそういう意味で言ったのではありませんよ」
「じゃあどういう意味で言ったの?」

神父さまはちらっとこっちを見た。なんかにこにこしてるし。むー。

「姫さまはこちらでお休みになることを望まれた。そしてクリフトも……いつでも姫さまのお側にいることを望んでいた。
神は今正にその状況をお許しになったのですから、何も悩むことはない、自然に身を委ねなさいと、そういう意味で言ったのですよ」
「……クリフトが、私のそばにいることを望んでた?」
「ええ」
「どうしてそんなことがわかるのよ。確かに嬉しいとは言ってくれたけど、最初はすっごくいやがってたし、あ、でも……」

でも……。

――お願いです、どうかおそばにいさせてください!――
――私はいつでもおそばに控えております。どうぞ思うままにお進みください――
――私はただ、おそばに……――

――おそばに……――

「私には、クリフトの気持ちが痛いほどよくわかるのですよ。私も…………
いえ、今はこんな老いぼれですが、私にもクリフトと同じ年の頃がありましたからね」

クリフト……クリフトの気持ち……。
そうよ、確かにクリフトは私のそばにいたいって言ってた。そばにいますって。きっと、何回も言ってた。
どうして気づかなかったんだろう。どうしてそんなに私のそばにいたいんだろう。
いっしょに強くなりたいから?強くなって私を守りたいから?でもそれは、私が姫だから?でも、姫じゃなかったらって話もしてた気がする。
私はクリフトを見た。相変わらず私に寄り添って寝てるクリフト。鈍感なクリフト。
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