[過去ログ] 【夏影は】萩原雪歩 深度23m【ナマコですぅ】 (1001レス)
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987(1): SS 2008/08/12(火)21:55 ID:MlnFL17n0(1) AAS
乙です〜
どさくさ紛れに>>889を元に書こうとして行き詰まったものをこっそり晒す。
SSってこんな難しいとは知らなかったorzいつも書いてる人達すげー
「・・・う〜ん…伊織ちゃん?」
「雪歩!!…いつまで寝てるのよ、心配したじゃないの!」
「えーと…ライブが終わったところまでは覚えてるんだけど…」
「ステージを降りた途端にあんたが倒れて、楽屋まで担ぎ込んで来たのよ!重かったわよ、あんたちょっと太ったんじゃない?」
「うぅっ、酷い…あ、でも伊織ちゃんが運んでくれたんだ、ありがとう」
口ではいつも通りに罵りながらも、伊織の手は雪歩の手を握ったまま離そうとしなかった。
プロデューサーや小鳥、そして雪歩の反対を押し切ってサマーフェスティバルへの参加を決めたのは伊織だった。
フレッシュさを評価されオーディションに合格した所までは良かったが…当日後悔する事になったのも伊織だった。
今までに歌ってきた会場とは比べ物にならない規模、しかも野外。更に、今回は自分達のファンだけが参加するわけではない。
明らかに今の自分達には場違いなステージ…伊織は、今までに体験した事のない不安に襲われた。
(こんな大勢の前でもし失敗したら…何考えてるのよ!いつも通りやればいいだけじゃない!!…でも、いつもこんな所で歌ってない…)
出番が直前に迫りステージの袖に来ると、更に緊張が広がってくる…その時、伊織の手を誰かの手が包み込むように握った。
「時間だよ、行こう伊織ちゃん」
いつも男や犬に怯え、自分が手を引っ張っていく雪歩と、凛とした表情で自分の手を取りステージへ駆けて行く雪歩は別人に見えた。
(…本当に、雪歩なの?)
ステージに立ち、歌い踊り始めると、更に疑念が広まっていく。普段では考えられない程の声量で歌い、全身を使って大胆にダンスする、こんな
雪歩は今までに誰も見た事がなかった。最初は戸惑っていた伊織だったが、雪歩に勇気付けられたかのようにいつもの調子を取り戻し、
サビに入る頃には2人のハーモニーは今までにないほど完璧なものとなっていた。そして無事に歌い終え、大歓声の中ステージを降りた途端に
雪歩が気絶。伊織はプロデューサーを制止し、自ら雪歩を背負って楽屋に戻り、ずっと手を握り続けながら目覚めるのを待っていたのだった。
「それにしても、あんたやるじゃないの。客を煽るのにあんな言葉を叫ぶなんて!このフェスって生中継入っていたはずなのに」
「えぇっ!?そ、そんな事絶対に言ってないよ!?」
「冗談よ、ちゃんとステージの上の事も覚えてるんじゃない。あまりに違うから、実は二重人格だったのかと思ったわよ」
「う〜ん、ライブの事は覚えてるんだけど…でも、ステージにいたのは私じゃない私がでてきた、みたいな感じで…」
よくわからないわね、と呆れ顔で応じた伊織に雪歩は微笑みかけた。
「でも、今日はもうダメかと思ったけど上手く歌えてよかったなぁ…これからも、伊織ちゃんの足を引っ張らないように頑張るね」
「…何言ってんの!?あんた、あれだけできるんだからもっと自信を持ちなさいよ!!」
思わず叫んだ後、きょとんとした雪歩に、照れて赤くなっているのを見られまいと顔を横に逸らしながら伊織は言葉を続けた。
「こ、この私がデュオを組んでもいいと思った相手なんてあんたが初めてなんだから…だ、だから『足を引っ張らない』なんて、下僕みたいな
レベルの低い事考えてないで…私のパートナーとして、2人で一緒にトップアイドルに、アイドルマスターになるのよ!!」
本音を隠そうとしても、つい言葉に出してしまう…普段とは逆の状態に伊織が混乱していた瞬間、雪歩の手が伊織の手を握り返した。
「…そうだね、私も伊織ちゃんと一緒なら頑張れそうな気がする!こんな私だけど、これからもよろしくね!!」
「にひひっ、それでこそ私のパートナーにふさわしいわ!さあ帰りましょう、明日からまたファンが増えて忙しくなるわよ!!」
会場を出る間も、2人は繋いだ手をお互いに離そうとしなかった。
おまけ
「でもトップアイドルを目指すならもっと体力をつけなさい、1曲で気絶してたらライブにならないわ」
「そうだね…あ、今日の反省会は焼肉に行こう!私、おいしいところ知ってるから!!」
「…あんた、ステージの時より元気になったわね」
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