[過去ログ] フランス語とドイツ語 (994レス)
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(1): その2・完 04/05/16 20:05 AAS
語順によって初めて文法性を明示するヨーロッパ言語は、何も英語だけではない。
たとえば、フランス語も単複・性以外(すなわち格)は、単語の形態によって判別することはできない。
英語が非論理的であるというのは、正しい言い方ではない。

他方で、英語は「不規則」な言語であるとならいえるかもしれない。
たとえば、日本語の動詞はその終止形が「u」の音で終る。
フランス語の場合は殆ど「er(irなどの例外あり)」で、ドイツ語の場合は殆ど「en(ern, elnなどの例外あり)」で終る。
そして、日本語の不規則活用(変格活用)は、サ変・カ変だけであり、フランス語・ドイツ語においても頻出語以外は、
ほとんど規則的に変化する。しかし、英語の動詞は、その見た目から動詞であると判断しづらく、さらに不規則変化が多い。

実際上は、格変化を失い、統語にその文法性を求める点においては、英語もフランス語も(イタリア語もスペイン語も)そう大差ない。
ドイツ語・オランダ語(性を一つ失っているが)・ロシア語・アラビア語等は、形態における文法性の高い言語である。
しかし、文法性が高いからといって、論理的であるとは限らない。

統語については、英語やフランス語はSVO形式、ドイツ語やオランダ語は枠構造をとる。
枠構造の方が文の切れ目がはっきりとしていて、文章に緊張感があるが、SVO形式でも論理的に不都合があるわけではない。
結局、「ある言語が論理的であるか非論理的であるか」などという問いは意味がないと思われる。
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