[過去ログ] 氷河期代弁団体2【生活再建】 (746レス)
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273: 2018/01/07(日)17:56 ID:Sk+xb9vo0(1/2) AAS
>>255-256から続き
・・・平等社会の各人は、安易に享楽を得ようと算段するから、精神における努力とか刻苦勉励とかの道徳を無視し排除する。平等主義の背景にあるのは、人間そのものに対する一種の宗教崇拝であり、
人間を絶対視する宗教である。いかなる美徳も、生きている人間に対して人間以上の何物かを(それが神であれ仏であれ祖先であれ死後についての教理であれ)畏怖させて人間のあるがままの欲望に対して制限を課す。
しかし、「神は死んだ(ニーチェ)」としてあるがままの人間に「主権」を附与して「人間が神だ」とすれば、人間の欲望は(他のいかなる生物の欲望が有限であるのとは全く異なって)無限であるから、その堕落・腐敗も無限となる。
十八世紀から二十世紀にかけて、平等主義の蔓延と宗教離れとが同時に生じて、現実に、人間の堕落・腐敗も無限に進んできたし、今も進んでいる。
また、人間崇拝的な狂信なくして、平等主義という狂信もうまれるはずはなく、平等主義と人間崇拝教は、コインの裏表である。
なぜなら、現実の社会における人間は卑にしてさもしい下層民や狂人やならず者・犯罪者に満ちている。それに無気力(怠惰)、無責任、無道徳に分類される者を加えれば、人間の過半は眼も覆いたくなるほどであるのが現実である。
また、善意の人間ですら浅慮で浪費癖があり無能力である場合も多い。それなのに、このような現実の人間社会を「完全な人間」「理想的な人間」からなるという仮構においてこれらすべての人間を等しく扱うというのが、平等主義のドグマである。
現実を一切無視するこのようなドグマは、迷信というよりカルト教の狂信であり狂気である。すべての人間に「完全性」が平等に附与されているはずと考えるデカルト/ルソーの狂信の系譜にあるドグマである。
(これらの狂人/ならず者/犯罪者以外の)人間の多くすら、水準的には劣悪であり欠陥だらけなのだが、平等のドグマは、この現実に各人が自省をするように促すこともしない。
逆に各人の浅薄にして低級な自己に対する過信や傲慢を正当化する。
自己に対する過信や傲慢とは、自分だけの考えや自分の知見で充分に足りうるものと考えることだから、みずからが、「非常に無知であり、非常に偏狭である」ことの自覚(ソクラテスの「無知の知」)すら決してしない。
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