[過去ログ] ▼▼日本近代史フリーメーソン▼▼ (815レス)
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375: ブログ転載 2024/12/21(土)16:33 ID:pljt0EPn0(3/4) AAS
p231
読売報知新聞所載〕
バタビア市ベルヘメンテル、ベスボプライン街二号ーーほとんど近寄る人もない一角に陰鬱な灰緑色に塗られた二階建ての大きな建物がある。皇軍がジャワを占領して以来は人っ子一人住んでいない妖しい空屋であるが、住民にその家のことをきくと顔をひきつらせ『バケモノ屋敷、アクマがいる』と言うだけで、いまだに誰一人近づこうとしない。
これが、世界騒乱の母体『ジューの温床』フリーメーソンの怪奇な隠れ家『東の家』ーーユダヤ仲間の暗号名称であるーーであった。記者(福岡特派員)は、ここに鋭い検察のメスをふるうことになった現地の憲兵特高課長に従い、文化の挺身隊横山隆一、小野佐世男両画伯、それに松井翠聲氏らと共に『フリーメーソンの怪星』の探検に向かった。
バタビアには『東の家』の他に『兄弟の鎖』『人類の権利』(別名極東の家第四百二号)『南十字星』の三つの支部があるが、妖しい暗号電報で会員を操っていたフリーメーソンの議長バタビア法科大学教授ゼール・マーカーはすでに戦争勃発とともに風のように姿をくらまし、訪ねた『東の星』の建物は、妖気をはらんで我々の上におおいかぶさってきた。
建物の正面には、重々しい鉄格子の門がぴたりと閉ざされ、ジューのマーリ・コンパスと定規(図と直線を表すのだそうだ)を刻みつけた大きい鍵がかかっていた。我々はねっとりと顔にからみつく蜘蛛の巣を払いのけ、払いのけ、ギーっと裏門を開けて見た。ムーッとちょっと我々の体験ではかぎ分けられない異臭が鼻につく。
『入るのは誰です。ここ、誰も入ってはいけません』
しゃがれた声、誰もいないはずの建物の一角からしわがれた男のふくみ声……
横の宿舎らしい建物からニューッと大男が出てきてニヤリとそっぽを向きながら言う。強い近視眼をかけた鷲鼻、セムシのように猫背の男だ。『シャキーボイス』だ。フリーメーソン特有のしわがれ声を英国ではこう呼んでいる。このセムシ男もフリーメーソンの一人、三十三階級のうち上から三番目の職長だという。どうやって今日まで生き延びてきたものやら、とにかく、薄気味悪い奴だ。
こいつを道案内に我々は『ユダの家』に第一歩を踏み込んだ。
『鷲鼻』のユダが先頭に立って懐中電灯をつける。一段、二段!裏口の階段を上がると薄暗いロビーに出る。何を考えてか『鷲鼻』はオランダ語でブツブツ言いながら時々ニヤリニヤリ、我々を見ては不気味に笑う。壁にはとてつもない大きな電気装置があり、それに、数知れぬスイッチが一面に取りつけられている。
シャキー声がふりむくと右端の壁を押した。ツーと壁が動くとポッカリ真っ暗な部屋が目の前に浮かんできた。と見ると部屋のちょうど真ん中が異様な輝きをたたえ光っている。
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