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【奈良】ファビョ チョン 田村仁寿 スレ 15【ネモ】 (1002レス)
【奈良】ファビョ チョン 田村仁寿 スレ 15【ネモ】 http://egg.5ch.net/test/read.cgi/jisaku/1530197824/
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289: 1/2 (スッップ Sdea-9jRu) [] 2019/03/21(木) 05:57:36.02 ID:oLMfdIcwd 吹き付けた風で砂塵が舞い上がる。 かつて東京と呼ばれた都は、今や砂の世界だった。 「このあたりでいい、この砂を触媒にする」 「ここは、新宿のあたりですかね、さすがは博士。この地の砂なら、魔性が宿っていますよ、たくさん。」 酷薄を気取り、俺の助手を気取るこの女が、俺は大嫌いだった。 この女を見ていると、衣服を引き剥がして挿入し、張りのある乳房を握り潰して絞め殺してやりたくなるのだ。間抜けそうな色白の顔も、生意気に伸びた背筋も、全てがカンに触った。 全てが終われば、殺して触媒にしてやるつもりだった。今は、まだダメだ。 俺は鞘から短刀を抜いた。刃を掌に当てる。 「こんなことが、造魔が、好きか?」 酒と血。それを砂にかけていく。 「こいつらで、もっと人が死んでほしいです。だから好きです。なんか気持ちがいいし。」 人が自分の意見をはっきり述べる姿も、大嫌いだった。困り、気を遣い、悩んだ末に頭が回らず黙るような人間が俺は好きなのだ。 助手を無視して砂を揉んだ。砂に、語りかける。 互いの魔性を擦り合わせ、合意に至る。 俺は殺人のコードを与える代わりに、魔性を含んだ砂は活性し、コードに従う造魔として生きる。人にとっての遺伝子のようなものだ。 時折、殺人のコードを読み込んだとは思えない意外な活動を見せる触媒個体もあったが、東京の魔性を含んだ砂ならば、単純な殺人活動を、風に吹かれる砂のように、世界に及ぼしていくだろう。 この女は造魔を世界に放流していく俺の手伝い役でしかなく、奴隷であれば誰でも良いのだが、この女が持つ哀れな腐性は、造魔を生成する際の縁起担ぎにでもなるような気がして、傍に置いていた。 「あの、博士。なんか軍みたいな群れ、南の方から。騎馬隊かな。キャラバンなら荷物あるだろうし、軍だわ、軍、騎馬隊、30ぐらい。」 「ちょうどいい。世界に広がる魔性、それと戦う騎士、もはや聖戦だこれは」 人よ死ねゴミクソのように。砂。蠢いた。 俺は、後ろに下がった。女も、下がった。己の身の危険は配慮するつもりなのだろう。食事の栄養を気にしたりもするのだ。 砂、揺れている。砂同士が結合し始めた。吸い込まれそうな感覚もある。それはすぐに止んだ。 砂の怪物。魔性を帯びた造魔。人の世の魔性と、俺の血と、安酒と、殺人コードと、女の祈願で出来ている、人類の天敵。 http://egg.5ch.net/test/read.cgi/jisaku/1530197824/289
290: 2/2 (スッップ Sdea-9jRu) [] 2019/03/21(木) 05:57:55.52 ID:oLMfdIcwd 「隊長!!造魔です!!現れました!!数は1!いや!もう1つ増えました!あ、また!デカイ!触媒は砂かと思われます!!」 「よく見えんが、30騎ツーマンセルの15連突!!砂の結合なら敵は脆い!!造魔は足を砕き、機動力を削ぎ、フードの男の殺害を最優先する!数を増やさせるな!最速でいく!!」 移動しながら、号令がかけられた。 馬上で槍を掲げる2人1組15列。 その先頭を、隊長の男が駆けている。 長い縦列が、疾駆に変わった。 造魔。もう姿が見える。 砂の怪物。馬上の騎兵よりいくらは大きいが、思ったよりは小さく恐怖はあまり無かった。 向こうから迫ってくるよりも、こちらから戦いを仕掛けていく状況のせいもあるが、造魔の中には吐き気を催すような醜悪な見た目の個体もいるのだ。 それが、殺意を持っている。造魔はみんな人類を殺したがっている。この砂の怪物も。 隊長の男は黒槍を構えた。一際重く、長い。馬も頑健だった。 「いくぞ、俺に続け、日本万歳」 砂の腕、横凪ぎを槍で叩き伏せた。 叫んだ。黒槍を、砂の怪物に突き刺す。 次の怪物を睨み付けながら、隊長の男は後方の音を背で聞いていた。一定の槍の炸裂音、馬蹄の間隔、15連突に狂いはないようだ。さらに背で歓声が上がった時、隊長は勝利すら確信していた。 「勝てる、造魔恐るに足らず」 槍を掲げて、叫んだ。 馬がひっくり返る。体が宙に投げ出された。 前が見えない。顔が痛い。口の中に砂が入っている。 何が起こったのか何となくだが、察しがついた。 思ったよりは小さいが、あの巨腕ですくった砂を、馬にぶっかけられたのだ、それで馬がひっくり返ったのだ。 「効かんぞ、そんな砂は」 砂を吐きながら、隊長の男は兜を脱ぎ捨て、目を腕で擦った。 馬が無くても、倒せそうではある。 しかし、砂の怪物は黙視できる限り6体に増えている。 フードの男は見当たらない。 隊長は愛馬を起こし、目を払ってやった。 2体目の怪物は、副官の判断で10連突で仕留め、5連突の兵達が回りを固めてくれた。 このまま二手、三手に別れて殲滅できるなら良い。 隊の馬をダメにされた挙げ句、造魔の数を減らせずに増え続けるようなら、 「ヤバイかもな」 砂漠の戦の恐ろしい所だった。 愛馬は、まだ戦ってくれるようだ。 http://egg.5ch.net/test/read.cgi/jisaku/1530197824/290
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