憲法の勉強法28 (207レス)
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24: 2018/05/04(金)10:07 ID:VN3lTmbT(1/5) AAS
下級裁判所において、訴えの提起時には、紛争に具体的な争訟性の存在が認められたが、
その後、事情の変化により具体的な争訟性が消滅した場合において、当該裁判所が、
そこで提起された憲法問題について「なお、念のため」として判断を下すことの憲法上の問題点について論ぜよ。
裁判所が傍論的に憲法判断をすることは「事件性の要件」を欠いているにもかかわらず、違憲審査権を行使した
ということになり、抽象的違憲審査は認められないということと矛盾しないか。
本問は 「ムートネス」の問題にかかわるが、この場合に裁判所が「念のため」として憲法判断を行ったとしても、
憲法上認められない抽象的違憲審査の権限を行使したものとはいえない。「事件性の要件」を欠くものである
ことにまちがいはないが、それは紛争の現実性の面において 「事件性」を失っているものであり、その紛争は
具体的なものであるから、当該事件に適用される法律等の合憲性について、裁判所が判断しても、抽象的に
法令等の合憲性について判断したということにはならない。
訴訟で審理が相当尽くされ、判断に熟したというときには、たまたま訴えの利益が一部時間切れになったとしても、
裁判所としてはむしろ積極的に判断を下すべきではないか。皇居外苑広場事件や朝日訴訟では、傍論で
「念のため」といって、憲法判断をしている。どちらも憲法判断のために必要な審理は十分なされたケースといえるから、
憲法判断をしたこと自体は不当ではない。事件性があったものがたまたまそのなかの紛争の現実性という点が欠ける
に至っただけのことであり、付随的違憲審査としては格別問題もない、と考えてよい (野中=浦部・憲法解釈?P202)。
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