[過去ログ] 【くノ一】かげろう忍法帖【お色気忍法】 (981レス)
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573(1): 569 2012/08/13(月)09:37 ID:??? AAS
「お前の正体はとっくに見抜いていたのさ。可愛さ余って憎さ百倍。切り刻んでやるからそう思いなっ!」
「ヒヒヒ、かわいそうに」
亀甲斉の下卑た笑い声が底なし沼に響く。
伽羅はまんまと敵の手に落ちた己の迂闊さと未熟さが腹立たしかった。
「くっ…」
優れたくノ一である伽羅ではあるが、亀甲斉に不意を突かれて動揺した上に、仙波屋に短筒を向けられ、更に鬼厳坊に羽交い絞めにされてはどうすることもできなかった。
「この女狐どうします? いっそこのまま―――」
「うぅっ…!」
鬼厳坊の首を絞める力が一気に強くなり、伽羅は苦悶の表情を浮かべる。
このまま窒息、いや頸の骨を折る気なのだろう。
だが、それを仙波屋が制止させた。
「待て。こいつにはいろいろ聞き出したいことがある。亀甲斉!」
「はいはい」
「な、何を―――んんっ!」
亀甲斉が、手に持っていた薄布で伽羅の口元を覆うと、途端に意識が遠くなり、全身の力が抜けてしまっていくのを感じた。
「ん〜っ!」
「安心しろ。少し眠ってもらうだけだ。舌でも噛まれたら大変だからなぁ」
伽羅は弱々しくもがいて何とか布を外そうと試みるが、もちろん無駄な努力である。
―――お、お頭、みんな……。
仲間たちの姿が一瞬脳裏に過ぎったのを最後に、伽羅の意識は深い闇へと落ちていった。
そして、仙波屋は彼女が完全に意識を失ったことを確認すると、逃げられぬよう縛り上げて自分の店まで運び込むよう二人に命じてその場を離れた。
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