[過去ログ] 【くノ一】かげろう忍法帖【お色気忍法】 (981レス)
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578: 569 2012/08/15(水)23:45 ID:??? AAS
仙波屋が異変に初めて気付いたのは、いよいよ襦袢の中に手を差し入れようとした時だった。
まどろんだ表情の伽羅が緩やかに目を覚ましたのだ。
「ん…。ここは―――あっ!!」
仙波屋の顔を見て、彼女はすぐに事態を思い出す。
―――まずいっ……!
念のためにと亀甲斉から預かっていた眠り薬を染み込ませた薄布を、慌てて伽羅の口元に被せようとするが、現状を認識した彼女がそんな暇など与える筈もない。
たちまち物凄い抵抗が始まった。
「な、なにをっ!? 放せっ!」
「ちっ、誰が放すものかいっ!」
太ももの奥まで露わになるのも構わず両脚をばたつかせ、両手で何とか仙波屋を押し退けようと伽羅は必死に抗う。
くノ一である彼女は、眠り薬の類の耐性もある程度身につけており、回復も早かったのだ。
とはいえ、完全に薬が抜け切っているわけでもなく、抵抗する力も普通の娘と殆ど変わりはなかった。
やがて、徐々に力が弱まってきた伽羅は、再び口元に薄布を被せられ、眠り薬を嗅がされてしまう。
「まったく、手こずらせるんじゃないよ」
「んっ…! ふぐぅっ……!!」
それでも諦めることなく伽羅は抵抗を続けるが、しばらくすると力を失ったしなやかな素足が布団の上へと落ち、散々暴れていた両手も仙波屋に片手で一纏めに取り押さえられてしまう。
こうなっては、あとはただ眠らされるのを待つばかりだ。
―――んっ、嫌だっ、今度眠らされたらどんな……。
すでに意識は朦朧とし始め、目の前の仙波屋の姿もぼやけてきていた。
「諦めな。大人しくしてればいい思いをさせてやるよ」
―――くっ、こいつっ……!
仙波屋のその言い草が、伽羅をカッとさせた。
そして最後の力を振り絞って、口元を覆っている指に噛み付く。
「ぐっ!」
堪らず拘束を解いた隙を逃さず、伽羅は仙波屋を勢いよく突き飛ばす。
そして、その場から逃れようと自由になった身体を反転させて立ち上がろうとする。
だが、それを行うにはあまりに遅すぎた。
薬の効いている今の彼女が立ち上がれる筈もなく、布団の上を這いずり回るのが精一杯だったのだ。
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